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【風まかせ文芸部】宿題の山|エッセイ


タイトル: 宿題の山を眺めながら

宿題の山。

そう聞くだけで、少しだけ肩が重くなる。

机の上に積み重なったプリント。

読みかけの本。

まだ手をつけていない課題。

一つひとつは、そんなに大きなものではない。

なのに、全部まとめて見ると、まるで山のように見える。

「こんなの、今日中に終わるのかな」

そう思って、さらに手が止まる。

でも、山を一気に登る必要はない。

まずは一枚。

それが終わったら、もう一枚。

気づけば、少しずつ山の高さが低くなっている。

人生も、たぶん同じだ。

やらなければならないことが重なると、全部を一度に片づけようとしてしまう。

未来のこと。

仕事のこと。

人間関係のこと。

今日やること。

全部を同じ机の上に並べてしまう。

そうすると、何から手をつければいいのか分からなくなる。

だから、今日は目の前の一つだけ。

明日のことは、明日の自分に任せる。

宿題の山を前にして、私は一枚のプリントを手に取った。

名前を書く。

たったそれだけ。

でも、それが始まりだった。

山は、最初から消えない。

一歩ずつ登っていけばいい。

そして、たまには休憩してもいい。

机の横に置いたお茶を飲みながら、私は少しだけ笑った。

「まあ、なんとかなるか。」

山の向こうには、きっと今日より少し広い景色が待っている。



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