資料作成は「比べる→伝える→承認をもらう」でうまくいく
こんにちは。りくです。
資料作成がしんどい理由のひとつは、毎回ゼロから考えてしまうことだと思っています。
比較表を作るときは、比較表だけを考える。
提案資料を作るときは、提案資料だけを考える。
稟議資料や承認資料を作るときは、また別の資料として考える。
もちろん、それぞれの資料には目的があります。
でも実務で使う資料は、本当はそこまでバラバラではありません。
選択肢を整理する。
相手に方向性を伝える。
最後に、進めていいか判断してもらう。
この流れで考えると、資料作成はかなり整理しやすくなります。
今回は、比較表、提案資料、承認資料がどうつながっているのかについて書いてみます。
資料は、1枚ずつ独立しているようでつながっている
仕事で資料を作っていると、いろいろな種類の資料が出てきます。
比較表。
提案資料。
報告資料。
稟議資料。
承認資料。
上司への説明資料。
お客様への提案資料。
名前だけ見ると、全部別物に見えます。
でも、実際にやっていることを分解すると、かなり近い部分があります。
たとえば比較表は、選択肢を並べて、どれが良いかを整理するための資料です。
提案資料は、その整理をもとに、なぜその案を進めるべきかを伝える資料です。
承認資料は、さらにその先で、費用や効果、リスクを含めて「進めてよいか」を判断してもらう資料です。
この流れを1枚にすると、こんなイメージです。

つまり、こういう流れです。
比較表は、選択肢を整理するための資料。
提案資料は、やる理由を伝えるための資料。
承認資料は、進めていいか判断してもらうための資料。
こう考えると、資料作成は少しラクになります。
なぜなら、毎回ゼロから違う資料を作っているのではなく、同じ流れの中で、見せ方を変えているだけだからです。
比較表は、選ぶための資料
比較表の役割は、単に項目を並べることではありません。
A案、B案、C案を並べて、金額や特徴を書くだけなら、ただの一覧表です。
実務で使える比較表にするには、読み手が判断できる状態まで整理する必要があります。
どの案が安いのか。
どの案が早いのか。
どの案がリスクが低いのか。
どの案が今回の目的に合っているのか。
ここまで整理されていると、比較表はただの表ではなく、判断材料になります。
逆に、比較軸があいまいなままだと、表を作っても結論が見えません。
見た目はきれいでも、
「で、どれがいいの?」
と言われてしまいます。
比較表で大事なのは、情報を並べることではなく、選べる状態にすることです。
そのためには、最初に「何を比べるのか」を決める必要があります。
価格なのか。
効果なのか。
納期なのか。
リスクなのか。
実現性なのか。
運用負荷なのか。
比較軸が決まっていないまま表を作ると、ただ情報が並んだだけになります。
逆に、比較軸が決まっていると、読み手は判断しやすくなります。
比較表は、資料作成の中でもかなり地味に見えるかもしれません。
でも、ここが整理できていると、その後の提案資料や承認資料がかなり作りやすくなります。
比較表を作るときは、まず「何を比べるのか」を決めることが大事です。
比較表テンプレートの考え方については、こちらの記事でまとめています。
提案資料は、伝えるための資料
比較表で選択肢を整理したあとに必要になるのが、提案資料です。
比較表だけでは、まだ「判断材料」に近い状態です。
そこから一歩進めて、
なぜこの案なのか。
どんな課題を解決するのか。
導入すると何が変わるのか。
相手にとってどんな意味があるのか。
ここまで伝えるのが提案資料です。
提案資料を作るときに難しいのは、情報を詰め込みすぎることです。
説明したいことが多いほど、資料は重たくなります。
背景も入れたい。
課題も入れたい。
解決策も入れたい。
効果も入れたい。
比較も入れたい。
スケジュールも入れたい。
気づいたら、何を伝えたい資料なのか分かりにくくなってしまいます。
だから提案資料では、流れが大事になります。
現状にどんな課題があるのか。
なぜ今、提案する必要があるのか。
何を導入・変更するのか。
それによって何が良くなるのか。
最後に、相手に何を判断してほしいのか。
この順番があるだけで、提案資料はかなり読みやすくなります。
資料はデザインだけではなく、相手が理解しやすい道筋が大事だと思っています。
提案資料は、情報を並べるだけでは伝わりにくくなります。
提案資料テンプレートを作った理由については、こちらの記事でまとめています。
・【提案資料】提案資料を毎回ゼロから作らないために、私が使うテンプレートをそのまま公開します
また、提案資料テンプレートの使い方を1枚ずつ解説した記事はこちらです。
・提案資料テンプレートの使い方を、1枚ずつ解説します
でも、提案して終わりではない
ここが実務ではけっこう大事です。
提案資料を作って、相手に説明して、納得してもらう。
それで終わればいいのですが、実際にはその先があります。
社内で進めるには、上司の承認が必要になることがあります。
予算を使うなら、費用対効果を説明しないといけません。
設備を入れるなら、投資額や回収期間を見られます。
新しいツールを導入するなら、運用負荷やリスクも確認されます。
業務改善でも、誰がやるのか、いつからやるのか、どこまでを対象にするのかを聞かれます。
つまり、提案資料で方向性を伝えたあとには、
「では、進めていいのか」
を判断してもらう資料が必要になります。
ここで出てくるのが、稟議資料や承認資料です。
承認資料は、進めていいかを判断してもらう資料
承認資料は、提案資料とは少し役割が違います。
提案資料は、相手に「良さそう」と思ってもらうための資料です。
一方で承認資料は、相手に「進めてよい」と判断してもらうための資料です。
この違いは大きいです。
提案資料では、課題や効果を分かりやすく伝えることが大事です。
でも承認資料では、それだけでは足りません。
いくらかかるのか。
どれくらい効果があるのか。
いつ回収できるのか。
どんなリスクがあるのか。
失敗した場合はどうするのか。
誰が責任を持って進めるのか。
今回、何を承認してほしいのか。
こういう判断材料が必要になります。
良さそうな話でも、判断材料が足りなければ承認しにくい。
これは上司が意地悪だからではなく、承認する側にも責任があるからです。
だから承認資料では、良いことだけを書くのではなく、判断に必要な材料をそろえることが大事になります。
「承認されない資料」は、熱意が足りないのではなく、判断材料が足りない
資料を作っていると、つい熱意で押したくなることがあります。
これは必要です。
やった方がいいです。
効果があります。
現場も困っています。
早く進めたいです。
もちろん、その気持ちは大事です。
でも、承認する側が見ているのは、熱意だけではありません。
どの案と比べたのか。
なぜその案なのか。
費用はいくらなのか。
効果はどれくらいなのか。
リスクは何か。
対策はあるのか。
いつまでに判断すべきなのか。
ここが見えないと、承認する側は判断できません。
結果として、
「もう少し整理して」
「費用対効果は?」
「他の案と比べた?」
「リスクは?」
「結局、何を承認すればいいの?」
と言われてしまいます。
これは資料の見た目の問題ではなく、判断材料の不足です。
逆に言えば、判断材料がそろっていれば、資料はかなり通しやすくなります。
きれいな言葉で飾るよりも、
何を判断してほしいのか。
判断するために何が必要なのか。
ここを整理する方が大事です。
比較表、提案資料、承認資料はこうつながる
あらためて整理すると、流れはこうです。
まず、比較表で選択肢を整理します。
どんな案があるのか。
それぞれの違いは何か。
どの案が今回の目的に合っているのか。
次に、提案資料で方向性を伝えます。
なぜその案を進めるのか。
どんな課題を解決するのか。
導入すると何が変わるのか。
最後に、承認資料で判断してもらいます。
費用はいくらか。
効果はどれくらいか。
リスクは何か。
何を承認してほしいのか。
こう考えると、3つの資料はバラバラではありません。
比較表で、選択肢を整理する。
提案資料で、進める理由を伝える。
承認資料で、進めていいか判断してもらう。
この流れがあると、資料作成の迷いはかなり減ります。
今、自分が作っている資料は、何のための資料なのか。
選ぶためなのか。
伝えるためなのか。
承認をもらうためなのか。
ここが分かるだけで、書くべき内容が変わります。
いきなり承認資料から作ると、しんどい
承認資料が難しく感じる理由は、いきなり最後の資料から作ろうとするからだと思います。
承認資料には、いろいろな情報が必要です。
背景。
課題。
必要性。
代替案。
推奨案。
費用対効果。
リスク。
承認依頼。
これを何も整理しないまま作ろうとすると、かなり大変です。
でも、その前に比較表で選択肢を整理していれば、代替案比較は作りやすくなります。
提案資料で課題や効果を整理していれば、背景や必要性も書きやすくなります。
つまり、比較表と提案資料は、承認資料の前段階にもなります。
そう考えると、資料作成は一本の流れになります。
比較して、提案して、承認をもらう。
この順番で考えると、最後の承認資料も作りやすくなります。
資料作成は、見た目よりも「何を判断してもらうか」が大事
もちろん、見た目は大事です。
読みやすい資料。
整ったレイアウト。
分かりやすい図解。
余白のあるスライド。
こういう要素も必要です。
でも、どれだけ見た目がきれいでも、相手が判断できなければ、実務では使いにくい資料になります。
逆に、デザインが完璧でなくても、判断材料がきちんと整理されている資料は使えます。
何を比べるのか。
何を伝えるのか。
何を承認してほしいのか。
この3つが整理されているだけで、資料はかなり強くなります。
資料作成で迷ったときは、まず見た目を整える前に、
「この資料で、相手に何を判断してもらいたいのか」
を考える。
これが一番大事だと思っています。
次は、承認をもらうための資料について整理します
ここまで、比較表、提案資料、承認資料のつながりについて書いてきました。
比較表は、選択肢を整理するための資料。
提案資料は、進める理由を伝えるための資料。
承認資料は、進めていいか判断してもらうための資料。
この流れで考えると、資料作成はかなり整理しやすくなります。
これまで、比較表や提案資料のテンプレートについて書いてきました。
次回からは、その先にある、
承認をもらうための資料
について整理していきます。
上司にOKをもらう資料。
社内で予算を通す資料。
設備投資やIT導入を説明する資料。
業務改善を進めるための資料。
こういう資料では、ただ「良さそう」と思ってもらうだけでは足りません。
費用、効果、リスク、比較、承認事項まで含めて、判断できる形にする必要があります。
次の記事では、まず
承認資料は、最初の1枚でほぼ決まる
というテーマで書いていきます。
承認資料を作るとき、なぜ最初に結論や費用、効果を置いた方がいいのか。
そこを整理していきます。
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