老後の保険とのつきあいかた| 老後の暮らしを整える
先月、母が 1週間ほど入院した。高齢の女性に多いという虚血性腸炎で、無事に回復し、退院することができた。
父も母も生命保険には入っているのは知っていたが、母だけ、なぜか医療保険にも入っていた。入院給付の対象となるため、手続きをしなければならない。
去年も母は同じ病気で入院し、その時は手術もした。母の不調に父が完全にテンパってしまい、母の入院手続きすら怪しく、私が緊急出動せざるを得ない状況になった。(当事者の母のほうが落ち着いていた。)
そんな状況だったので、母が退院した後、医療保険の申請手続きを父に任せることも諦めた。
保険会社の担当者に連絡をとり、申請書類を取り寄せた。病院の書類も必要で、母の通院のタイミングで父が受け取るよう手配した。
病院の担当者に電話で事情を説明し、書類を依頼をし、父にも丁寧に状況説明をした。
それでも、書類を受け取る当日、父から確認の電話があり、窓口の担当者からも確認の電話が入った。
医療保険の給付申請をするだけでも、なかなかなおおごとになってしまうのだ。給付金、私がもらいたいくらいだと思った。
今回、母が元気に退院できることに安堵すると同時に、また入院給付の手続きかと気が重くなった。
父を通すとややこしくなるので、病院の担当者と直接やりとりして片付けてしまおうと試みたが、ダメだった。父に丁寧に状況説明をし、病院で書類を受け取ってもらい、私に送ってもらい、給付手続きを進めた。
高齢の父のことをディスりたいわけではない。几帳面な技術者だった父は書類仕事も得意だった。が、年齢を重ねるにつれて、役場や病院での「手続き」が苦手になり、担当者に大きな声を出してしまうことが増えた。
今は役場の書類でもなんでも、私か弟が確認して、処理をするようにしている。世の中のためにも、そうしたほうがいいと思っている。
ただ、医療保険の手続きをしながら思うのは、高齢になると「手続き」自体が負担になるんだな、ということ。
老後の備えとして、手続きが必要なものを減らす(誰かに頼むことも含めて)、というのも大事なことだと思った。
日々ものすごく質素に暮らしている私の親は、年金だけで日々の生活費をまかなうことができている。たまにの入院なども含めて、医療費も介護サービスにかかる自己負担分も、年金と貯蓄でまかなえている。
父も母も健康で、かつ、健康に気もつかって暮らしてきた。大きな病気もしたことがなかったのに、どうして、それもなぜ母だけが医療保険に入っていたのだろう。
長年、保険料として支払ってきた分を、母がお友達とランチをしたり、ちょっとおいしいおやつを買ったり、日々の楽しみに使ったほうがぜんぜんよかったのに、と思う。
そんなに面倒なら、給付の手続きをしなければいいのに、とも思う。保険金がなくても、母の入院費用も支払うことができたのだから。
でも、母が一生懸命やりくりをして保険料を払ってきたこと考えると、その努力を無にしたくない、と思ってしまう。父も母も、医療保険のことなど、いまやまったく気がまわらない状態なのに。
父と母がそれぞれはいっている生命保険についても、数年前に見直した。
もともとは父の保険は母が受取人に、母の保険は父が受取人になっていたが、それぞれの受取人を弟と私に変更した。
父や母が自分の銀行口座のお金を動かせなくなったとき、弟と私が受け取った保険金を使えるようにしておいたほうがいいと思ったからだ。(この方法も、家族関係によっては難しいかもしれない。あくまで一例として捉えてほしい)
ちなみに、この件については、親もすんなり納得し、早々に生命保険会社に手続きをしてもらった。契約者である父、母と保険会社で意志確認をし、父、母それぞれが署名ができる状態だったから手続きを進めることができたのだった。
この契約変更をする際、父や母が具合が悪くなり、まとまったお金が必要になった場合、私の判断で保険の解約ができる特約もつけた。
高齢の親の保険については、契約者本人が解約手続きができない状態になる可能性もあるため、この特約(指定代理請求制度(特約))もとても大事だと思う。
親がこつこつ保険料を払ってきた保険は、親のために使うのが理想だ。私は親が生きているうちに役立ててほしいと思っている。
もし、年金での生活がぎりぎりなら、生命保険を解約して、その返戻金を生活費にあてることも検討したほうがいいと思う。
まとめ:
老後のお金は、使いたいときにちゃんと使えるようにしておくこと、がすごく大事。
生命保険は指定代理請求制度(特約)の手続きをしておけば、必要に応じて代理人が保険の解約をすることができ、返戻金を受け取ることができる。
医療保険に入っていても、給付申請の手続きができなければ、保険料を払っていて、給付対象であっても、保険金を受け取ることはできないので、注意を。
