老後とエンディング期 | 老後の暮らしを整える
老後、ということばのイメージとして、多くのひとが思い浮かべるのは、割と元気なおじいちゃん、おばあちゃんの姿ではないだろうか。
老後のお金、についても、買い物にでかける、旅行にでかける、子供や孫にあれこれ買い与えるなど、まだまだ活動的なおじいちゃん、おばあちゃんを想定すると、いくらあっても足りない、と感じるだろう。
祖父母、義理の父母を、割と身近で送った経験を振り返ると、元気なおじいちゃん、おばあちゃん期ももちろんある。一方で、いずれは、なんらかのサポートがないと、自力では日常生活もままならなくなる。
ふたりとも80歳を超えた私の両親は、いよいよそのステージに入ってきた、という感じだ。
病気や怪我などによる急逝でない場合、その期間こそ、ひとそれぞれながら、エンディング期、ライフエンディングステージ、といわれる期間を経て、最期を迎えることになる。
元気な老後の期間というのは、活動も活発なので、生活費も、現役時代とあまり変わらず必要だ。この時期の「老後のお金」は、年金と貯蓄等をやりくりしていく、ということになるだろう。
年齢を重ねて、エンディング期、ライフエンディングステージになると、活動量は大幅に減り、自分で買い物にいくのも難しくなり、自分でお金を使う、ということがなくなってくる。この時期の「老後のお金」は、活動量が減るために生活費も少なくなり、公的介護サービスの自己負担分であったり、介護施設に入所すると、その費用などがメインの支出となる。
このエンディング期、ライフエンディングステージのイメージが湧きにくい、というのが、老後のお金を不安にする、最大の要因だろう。
個人差が大きいというのは大前提として、エンディング期、ライフエンディングステージに切り替わるタイミングとしては、後期高齢者となる75歳、健康寿命の75歳前後あたりがひとつの目安、もうひとつの目安は平均寿命(男性81.05歳、女性87.09歳:2022年)だろう。
潤沢に貯蓄があるひとは、そのときの状況、自分の好みにあわせたサポートを選べばいい。
そうでない、いわばふつうのひとは、そのときの経済状況にみあうサポートを選べばいい。ケアマネさんが親身に相談にのってくれる。
お金がなければ、ないなりに、公的サービスをうまく利用しながら暮らしていけばいい。
たくさんお金があれば、選択肢も増えるだろう。
けれど、エンディング期、ライフエンディングステージを迎えたひとにとって、たくさんの選択肢ってそんなに重要なのかな?という気もする。
祖父母も、義理の父母も、家族があれこれ悩んで、考えて、これがいいだろうと思う環境を整えて、穏やかな時間を過ごし、最期のときを迎えた。
老後に備え、コツコツと貯蓄することも、もちろん大事と思う。
でも、老後の暮らしと同じくらい、今の暮らしも大事にすべき、と思う。
自分らしく生きて、いよいよしんどくなってきたら、その時点で、自分にとって(自分の経済状況にみあう)最善のサポートを受けながら人生を全うする。そう考えると、それでじゅうぶん幸せな気もする。
