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母、デイサービスに通い始める | 公的介護サービスとつながる

認知症の診断のでた病院で、ドクターから、デイサービスに通うことをすすめられた。いろいろ覚悟をしていた私も「え?もうデイサービス?」と、ちょっとびっくりしてしまった。

認知症、デイサービス、介護、どの言葉も、テレビドラマなどで見る、ステレオタイプのイメージに、私たちは猛烈な刷り込みをされてしまっている。

認知症の専門医からのアドバイスに対して、「まだデイサービスに通うような状況じゃないでしょう?」と反射的に思ってしまった。

当時の母は、おれおれ詐欺に遭ってしまった、ということはあったものの、家事をこなし、友人たちとの関係も良好で、充実した日々を送っていた。正直なところ、母の同年代の方でも母より危なげな方も結構いるよねぇ、とさえ思うくらいだった。

その後、ケアマネージャーさんがついてからしばらくして、介護認定がおりた。結果は「要介護1」。そして、ケアマネージャーさんからもデイサービスに通うことを勧められた。

母は「デイサービスなんて行きたくない!」の一点張り。ま、そうだろう。

このときも、父と弟は「お母さんが行きたいないなら無理にいかせなくても・・・」というスタンス。デイサービスに行きたくない母も含めて、家族4人、3:1 と完全に私が劣勢だ(我が家はたいていこのパターン)。

正直、私もどうしたらいいのかわからない。母の気持ちもわかる。
が、現実からは逃げられない。時間はかかっても、母の病気を受け入れて、家族で母をサポートしていけるようにならなければいけない。

結局、母の言い分や家族の状況などすべてケアマネージャーさんに伝えて、デイサービスの選択、お試し通いも含めて、ケアマネージャーさんにお任せすることにした。

結果、母はデイサービスに通い始めた。

母が通い始めたデイサービスは家から車で10分ほどのところにある、通所型の施設だった。リハビリに力を入れているところで、一見するとスポーツクラブのようだった。利用されている方も比較的若く、いわゆる、おじいちゃん、おばあちゃんがずらりと並んで座っている、というイメージとは全く違った。想像以上に活気のあるデイサービスだった。

やがて、週に2日ほど、朝、車がお迎えに来て、半日ほどデイサービスで運動をし、お昼頃には車で送ってもらう、というルーティンができた。母も「デイサービスに通う」ということには抵抗があったものの、もともと運動が好きだったこともあり、実際通い始めるとまんざらでもなさそうだった。施設の方も明るく、いつも気持ちよく対応してくれた。

デイサービスに通い始めることで、介護サービスが父と母の日常に自然に馴染んでいった。月に1度、実家を訪問して、父と母とじっくり話をしてくれるケアマネージャーさんの存在も本当にありがたかった。

父も母も、だんだんにケアマネージャーさんやデイサービスのスタッフの方に信頼を寄せるようになり、彼らなりに、日常の細々としたことでもプロの意見を聞いてみようというモードになっていった。

私自身、当時は、まだ介護サービスを受けるほどの状況ではないかも?という気持ちもあったものの、認知症の診断を受けたことで、介護認定がおり、介護サービスにつながった。そして、比較的スムーズに介護サービスを受け入れることができたのは、父も母もまだまだ元気で、柔軟性があったからだと思う。

心理的抵抗による高い壁を作っていた我々に対して、ケアマネージャーさん、デイサービスのスタッフの方の匠の技で動かしていただいたことも多く、本当に感謝している。

介護サービスを受けるというのは、実際直面してみると、本人も、家族も、想像以上に精神的な抵抗感が現れる。だからといって先延ばしにせず、早めにアクセスすることで、結果的には余裕をもって介護サービスを受け入れる体制を作っていくことができる。

介護のプロたちを信頼し、頼れるようになるためにも、このファーストステップは本当に大事と思う。


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