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ガスコンロをIHコンロに切り替える | 老後の暮らしを整える

母が認知症の診断を受けたことを友人、知人に話したところ、激励のことばと共に、たくさんの具体的なアドバイスをいただいた。

その中で、まずはやらなければ!と思ったのが、キッチンのガスコンロをIHコンロに切り替える、ということだった。

ケアマネージャーさんとのやりとりの中で、まず対応したほうがいいこととして挙げられたのも、IHコンロへの切り替えだった。これはすぐに手を打たなければならない。

私自身、長年、料理のしごとをしてきたものの、IHコンロを使った経験があまり多くない。

まずはと、家電量販店に行ってみた。ずらりと並んだIHコンロはいずれもビルトイン型で割と大掛かりなキッチンのリフォームが必要そうだ。店員さんと話をしてみると、リフォームや電気工事も含めると最低でも20万円はかかるようだ。認知症診断のショックでいまだ混乱中の両親がキッチンのリフォームを受け入れられるとは到底思えず、他の方法を探ることに。

家に戻り、ネットで調べてみると、100V電源でも使える卓上型のIHコンロがあることを発見。価格も1万円台(当時)とお手頃だ。これなら、今使っているガスコンロと入れ替えれば済むだけだ。

さっそく親に話してみると、「今はまだ大丈夫」と予想通りの反応。とはいえ、親が納得するのを待っているわけにはいかない。

ガスやさんに連絡し、ガスコンロの取り外しを依頼。あわせて、間違ってガス栓を開けないようガスの元栓を隠す工事もお願いした。また、コンロ近くには電源もなかったので、近所の電気やさんに連絡し、IHコンロ用の専用コンセントを引いてもらうよう依頼した。

半ば強引にXデイを決め、卓上用のIHコンロを実家に届くようアマゾンで注文、私が実家に行く日にあわせてガスやさん、電気やさんに工事に入っていただき、ガスコンロを取り外し、IHコンロを設置した。

その日のうちに、IHでは使えない鍋をピックアップし、同じサイズの鍋をホームセンターで調達。不安そうな親たちを横目に、私にとっては必死モードの1日となったが、無事ミッションは完了した。

親の反応はといえば、最初の数日こそ、電話をかけてきては文句を言っていたものの、諦めたのか、慣れたのか、IHコンロ騒動は1週間ほどで収束した。

なぜ IHコンロなのか?

毎年100名近くの方が着衣着火で亡くなっているという。
そのうち8割が65歳以上の高齢者。

年齢を重ねるにつれて、ガスコンロの青い炎が見えづらくなり、服に火が着いてしまうという事故が起きやすいそうだ。最近は化繊の服も多いため、いったん火がついてしまうとあっという間に燃え広がり、大火傷を負ってしまうという。

着衣着火に御用心!毎年約100人の方が亡くなっています!
着衣着火1 により毎年約 100 人の方が亡くなっています2 。そのうち8割以上が 65 歳以 上の高齢者です。また、消費者庁・独立行政法人国民生活センターには、医療機関ネット ワーク事業3 を通じて、86 件の着衣着火の事故情報が寄せられ、そのうちの約6割が入院 を必要とする事故でした。

消防庁

服の表面を「火」が走る… “着衣着火”による死者は毎年100人前後 冬のキッチンは“もふもふ服”に気をつけて

TBS NEWS DIG

もちろん、IHコンロによる火災事故もあるものの、直火を使わないことから、ガスコンロに比べるとIHコンロは着衣着火のリスクが低くなる。

料理好きであれば使い慣れた道具への愛着も強く、コンロや鍋を切り替えることへの抵抗は強いもの。しかしながら、料理好きこそ、コンロに向かう時間も長く、リスクも大きくなる。歳をとっても安全に料理を楽しみ続けるためにも、早めにIHコンロへ切り替えたほうがいいと思う。

*ちなみに、我が家のキッチンでもIHコンロを使っている。仕事用のガスコンロもあるが、ふだんは元栓を閉めてあり、必要なときだけ、気をつけて利用している。
*ガスコンロからIHコンロへの切り替えは、老眼が気になり始めたとき、を目安にするといいと思う。


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