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ボムファイアローの補助資料(9/1追記あり)

はじめに

 あなたの「相棒デッキ」は何ですか?
 私は今でも、ボムミミロップを忘れられません。あの一方的に盤面を蹂躙していく感覚は、他のデッキではなかなか味わえない快感でした。
 しかし、ジェットエネルギーが落ち、クレッフィが落ちたことで、今やボムミミロップはまったく別のデッキへと姿を変えてしまいました。

 それからというもの、宝石ドラパやバシャドラパとともに戦ってきました。もちろん、どちらも強いデッキでしたし、それなりの結果も残せました。
 けれど、いつも心の片隅にはボムミミロップがいました。

 震えました。
 このデッキリストを初めて目にしたのは、8月12日。リストを見ただけで分かる、ボムの系譜
 触ってみたい。使ってみたい。
 そんな思いが一気に爆発し、すぐにデッキを組み、翌日にはジムバトルへ持って行っていました。

 滑舌が悪かったようで、ボムファイアーになってしまいました(笑)。
 ただ、実際に回してみて感じたあの蹂躙感は、まさに懐かしい快感でした。

 今回は、発案者であるぴ様に敬意を払いながら、このボムファイアローというデッキを、私なりに分析して、情報をまとめていきたいと思います。


1 後1における原案の確率分析

 アグロデッキは、とにかく初動が命です。過去のボムミミロップデッキが苦手としていたのも、①ナンジャモ+カウンターキャッチャーによる捲り、②ライコ・サフゴによるワンパン速攻の2種類でした。
 どちらに対しても求められるのは、こちらが先にゲームの主導権を握るための初動の速さです。

 そこでこの項では、いかに後1鉤爪ハントを成功させるか、そして同時にヨマワルを展開できるかに絞って、確率を分析していきます。
 確率計算は、基本的に一定のプレイング基準を設定したうえでシミュレーションを行っています。そのため、実際のプレイングや手札の切り方によって、数値は多少前後します。

 なお、1%未満の差はシミュレーション誤差やプレイ分岐の影響を受けやすいため、基本的には「ほぼ差なし」と見ています。一方で、1%以上、特に5%前後の差については、独立した検算でもほぼ同様の結果が出ており、比較的安定した差だと判断しています。

1-1 後1鉤爪ハント+ヨマワル展開

レアリティ上げは筆者の趣味

 まずは原案のデッキリストを使い、後攻1ターン目に鉤爪ハントを撃つことを最優先し、そのうえでヨマワルを何体まで並べられるのかを計算してみました。

・後1鉤爪ハント成功率 約61%

・鉤爪ハント成功時のヨマワル展開
 0体    8.47%
 1体  22.18%      1体以上 91.53%
 2体  35.47%      2体以上 69.34%
 3体  29.52%      3体以上 33.87%
 4体    4.36%      4体以上   4.36%
 期待値   1.99体
 
鉤爪ハント失敗時を0枚とするなら 1.22体

1-2 各カードの寄与効果

1-2-1 鉤爪ハントへの影響率ランキング
-1枚するカード 現→後 後1鉤爪確率
ファイアローex  2→1 -6.31%
シアノ      1→0 -6.05%
ハイパーボール  4→3 -4.96%
ラティアスex   2→1 -4.57%
メガガルーラex  4→3 -4.53%
ニャースex    2→1 -4.00%
ポケモンいれかえ 3→2 -2.24%
ヒカリ      1→0 -1.93%
トウコ      4→3 -1.44%
暗号マニアの解読 1→0 -1.43%
リーリエの決心  1→0 -1.11%
アクロマの執念  1→0 -0.25%

 シアノ1枚の寄与が約6%と非常に大きいです。これは、「シアノ →メガガルーラex+ファイアローex+ラティアスex」と、イグニッションエネルギー以外の必要ポケモンを丸ごと完成させられるためです。
 一方、アクロマの執念1枚:約0.25%は明確に低いです。イグニッションエネルギーだけが足りない手札を救えますが、トウコや他のルートとの重複が大きいことが原因です。

1-2-2 ヨマワル展開への影響率
 こちらは「鉤爪ハントをできた試合」を母数にして、
①ヨマワル平均枚数が何体変わるか
②ヨマワル2体以上成功率の寄与
③「後1攻撃+ヨマワル2体以上」の全体成功率への寄与
を計算しました。

-1枚するカード ①平均 ②2体 ③全体
なかよしポフィン -0.10体  -4.48%  -2.73%
ヨマワル     -0.14体  -4.46%  -2.36%
暗号マニアの解読 -0.10体  -4.13%  -3.41%
ポケパッド    -0.06体  -2.71%  -1.65%
ハイパーボール  -0.04体  -2.16%  -4.54%
メガガルーラex  -0.04体  -2.14%  -4.24%
ポケモンいれかえ -0.05体  -1.64%  -2.45%
ヒカリ      -0.03体  -1.58%  -2.23%
ファイアローex  -0.03体  -1.23%  -4.94%
トウコ      -0.02体  -0.69%  -1.39%
アクロマの執念  -0.01体  -0.30%  -0.35%
ラティアスex   -0.02体  -0.14%  -3.16%
シアノ      -0.01体  ±0%      -4.02%
リーリエの決心  ±0体    ±0%      -0.64%
ニャースex        +0.01体  +0.41%  -2.49%

 意外と暗号マニアの解読が非常に強いです。
 メガガルーラexの2ドローが残っていれば、鉤爪ハントに必要なカードが1枚だけ不足しているとき、「不足札+なかよしポフィン」を回収できるためです。
 ポケモンいれかえ3枚目は、ベンチ1枠をヨマワルに回せることが大きいです。さらに、
「スタートポケモン→逃げ→メガガルーラex→いれかえ→ファイアロー」というルートも作ります。
 ちなみに、ニャースexのみ数値がプラスに傾いているのは、ベンチを1枠埋めてしまうことでヨマワル2体目を出しにくくなるためです。

1-3 後1に関わる評価

 後1鉤爪ハントだけを見るなら、重要度は概ね、

ファイアロー ex≒ シアノ > ハイパーボール > ラティアスex ≒ メガガルーラex > ニャースex > ポケモンいれかえ > ヒカリ > トウコ ≒ 暗号マニアの解読 > リーリエの決心 > アクロマの執念

という順です。
 直接的なヨマワル展開力では、

なかよしポフィン ≒ ヨマワル ≒ 暗号マニアの解読 > ポケパッド > ハイパーボール ≒ メガガルーラex > ポケモンいれかえ ≒ ヒカリ

という順です。

2 その他の状況における確率分析

2-1 後2鉤爪ハント+ヨノワール展開

 後攻1ターン目に鉤爪ハントを撃てた試合を母数とし、後攻2ターン目に鉤爪ハントを撃ちつつヨノワールを立てられる期待値を計算しました。

・後2鉤爪ハント成功率 約100%
※後1鉤爪ハントでサーチ可能なため。

・後2ヨノワール展開枚数期待値 1.47体
 0枚    8.6% 
 1体  39.9%  1体以上 91.4%
 2体  47.6%  2体以上 51.5%
 3体       3.9%  3体以上      3.9%
 4体  約0%  4体以上 約0%

 次に、サマヨール採用枚数における、偉大な大樹の成功率を計算しました。先2に使うこととし、トレーナーズや鉤爪ハントを除くランダムな引きで17枚(初手7枚+1ドロー×2回+お使い2枚×1回+サイド6枚)減っている状態を基準としました。
 この条件で山札にサマヨールが1枚でも残っている確率は次の通りです。

山札を減らした枚数 3枚採用時 2枚採用時
17枚        98.01%    92.32%
19枚(お使い2回) 97.17%    90.34%

 サマヨール採用枚数を1枚減らすことで、偉大な大樹の不発率が6%程度上がってしまいます。この数値をどう見るかが、サマヨールを減らしてよいかの判断基準となります。

2-2 後3にレッドカードを使える確率

 カースドボムを交えることで、能動的にスペシャルレッドカードを使うことができます。
 鉤爪ハントをヨノワール進化やイグニッションエネルギー関連に回すとすると、後3開始時点でランダムに引けている枚数は15枚程度(初手7枚+3ドロー+お使い2枚+サイド3枚取り)でしょう。手札干渉を受けない場合、スペシャルレッドカードを素引きできている確率は次の通りです。

見た枚数      1枚採用時 2枚採用時
15枚        25.00%         44.07%
17枚(お使い2回) 28.33%         48.98%
19枚(お使い3回) 31.67%         53.67%

 次に、アンフェアスタンプなどで手札干渉を受けた場合、2枚+1ドロー+お使い2枚の5枚で引けるかどうかを計算します。
 アンフェアスタンプを受けた時点で、山札の枚数(場とトラッシュにないカードの総数)を40枚程度として計算します。

残り山札  1枚採用時 2枚採用時
38枚    13.16%         22.73%
40枚    12.50%         21.65%
42枚    11.90%         20.66%
44枚    11.36%         19.77%

 スペシャルレッドカードを使うとなると、圧倒的に2枚採用時の方が確率が高いです。
 問題は、手札干渉をすることでどれだけ勝率が伸びるかという点です。例えばドラパルトやレックウザデッキは、すでに盤面だけで攻撃体制が整っているはずです。一方、ライコやゲッコウガなどは、手札干渉で止まる可能性が出てきます。

2-3 先攻時の確率分析

2-3-1 先1のヨマワル展開
 原案のリストで、先2鉤爪ハントを優先しつつ、先1で並べられるヨマワルの期待値を計算しました。

0体  14.7%
1体  26.0%  1体以上 85.3%
2体  41.0%  2体以上 59.3%
3体  17.0%  3体以上 18.3%
4体    1.3%  4体以上      1.3%
平均  1.64体

2-3-2 先2鉤爪ハント+ヨノワール展開
 先攻2ターン目に鉤爪ハントを撃てる確率と、撃てた場合のヨノワール期待値を計算しました。

・先2鉤爪ハント成功率 約67.5%

・先2ヨノワール展開枚数期待値 0.60体
 0枚  48.6% 
 1体  43.1%  1体以上 51.3%
 2体    8.2%  2体以上      8.3%
 3体       0.1%  3体以上      0.1%
 4体  約0%  4体以上 約0%

 後2と違い、そもそも鉤爪ハント成功率が67.5%しかないため、例えばヨノワールボム+鉤爪ハントは51.3×0.675で34.6%となります。
 先攻時の安定感は、かなり後攻時に劣ることが分かります。

3 確率のまとめ

 比較対象として、ボムミミロップデッキの数値を用意しました。筆者以外知らんがな情報ですが、ご参考になれば幸いです。

         現行   ボムミミ
マリガン     16.28%     16.28%
メガガルスタート 47.72%     37.68%
ニャーススタート     7.12%     -
後1攻撃      61.2%     -
後1ヨマワル           1.99体      1.38体
後2ヨノワール  1.47体      0.55体
先2攻撃      67.5%     71.0%
先1ヨマワル      1.64体   1.67体
先2ヨノワール     0.60体   0.61体

 こうしてみると、改めて完成度の高さを感じます。

4 目標ラインの設定

4-1 環境分析 追記あり

 現在の主要デッキを分析し、必要な対策札を選定します。

ポケカブック様より引用

・メガレックウザex
 HP280のメガexなので、サイドレースではこちらが有利。メガガルーラexもファイアローexで2回攻撃すれば倒せるため、比較的戦いやすい対面だと考えています。ポイントはボスを使ってでも3-3でサイドを取り切る動きをすること。
・ドラパルトex
 ふしぎなアメから一気に進化されると、ガチグマアカツキex+ボム以外ではワンパンできません。しかし、ヨマワルのままだとファントムダイブで沈みます。さらに、ダメカンばら撒きからメガガルーラexとファイアローexをまとめて取られると、そのままサイドレースで押し切られて負けてしまいます。相手の展開が遅れないと勝てない対面です。
・メガルカリオex
 パワープロテインを使ったメガルカリオexが、メガガルーラexをワンパンしてきます。さらにHP340と非常に硬く、鉤爪ハントで倒すにはヨノワールのボムが2発必要。先にメガガルーラexを取られると、ボスの指令からゲームを決められる状況を作られやすいです。一方で、進化前のリオルを枯らすことができれば勝ち筋が見えます。
・ヤドキング
 ヨマワルのまま盤面に残してしまうと、トライフロストでまとめて取られて負けにつながります。逆に、こちらがボムでヤドンを枯らすことができれば、一気に有利になります。
・タケルライコex
 アカマツを多用するため、相手はサポート権を裏呼びに使いにくい印象。そのため、こちらのベンチは比較的守りやすいです。ヨノワールボムを2回使い、最後はガチグマアカツキexで締める形を狙いたい。ただし、ファイアローexを2体続けて倒されるとほぼ負けなため、手札干渉が重要となります。
・フーディン
 基本的にはボムを絡めれば戦えそう。ただし、コダックを採用している構築も多く、特性を止められるとこちらの動きが大きく鈍ります。こちらも手札干渉の使いどころが勝負の決め手になります。
・おまつりおんど
 こちらも基本的にはボムで有利に戦えそう。ただし、コダックを採用している構築が多い点には注意が必要です。
・ゾロアークex
 くさりもちや空手王を絡めたワンパンを狙われます。HP280なので、ヨノワールボム+鉤爪ハントで処理できれば戦えます。
・草オーガポンexバレット
 バトル場を縛る動きをそれほど苦にしないため、比較的戦いやすいと考えています。コライドンexなどが採用されている型には注意がいります。
・メガゲッコウガex
 闘ゲッコウガexにヨマワルを2枚取りされたり、メガガルーラexをワンパンされたりすると厳しいです。さらに、メガゲッコウガexも特製でヨマワルを取ってきます。2進化を立てられる前にテンポよく倒していかなければ、そのまま押し切られる可能性が高そうです。
・ばけがくれ
 基本的にはボムを絡めれば戦えそうです。
・メガドリュウズex
 比較的簡単に進化されるうえ、HP340と非常に硬い。倒すには、ヨノワールボム2発+鉤爪ハント、あるいはヨノワールボム+ガチグマアカツキexなどが必要になります。メガドリュウズexがバトル場に残り続けるのであれば、メタングなどでダメージを調整しながら、ボムを3回爆発させてガチグマで締めるプランも考えられます。ただ、総じて厳しい対面です。
・オーロンゲex
 ふしぎなアメから一気に進化されると厳しい。中途半端にダメカンを残すと、アドレナブレイン2回でヨマワルを取られてしまうこともあります。

 こうして見ると、苦手対面には大きく3つの傾向があります。

① 進化されると一撃で返しにくい高HPポケモン
② ヨマワルを盤面に残すことを咎めてくるデッキ
③ メガガルーラexを一撃で倒してくるデッキ

 したがって、対策札を考える際には「高HPを一撃で突破する手段」だけでなく、「進化前を狙う速攻性」や「ヨマワルを残さずボムへ変換する再現性」も重視する必要がありそうです。
 また、非ex主体のデッキに採用されるコダックもかなり厄介です。こちらの特性が止まっている間にテンポを失い、そのままサイドレースを逆転される展開も十分に考えられます。
 とはいえ、対策札を増やしすぎた結果、このデッキの強みである後1鉤爪ハント→後2ボムというシンプルかつ強力な動きが阻害されてしまっては本末転倒です。

 対面への回答をどこまで用意するのか。それによって初動の再現性をどこまで落としてよいのか。
 この2つを天秤にかけながら、最もバランスのよいラインを探っていきます。

4-2 入れ替え候補

4-2-1 exポケモン
 ここでは、サブアタッカー候補をまとめておきます。候補とするのは、イグニッションエネルギーを使うことができ、かつ1エネから攻撃できるポケモンです。

サブアタッカー候補の抜粋

・メガスターミーex オススメ度★★★
 1進化・HP330・水タイプ
 水1エネで120ダメージを与えながら、ベンチにも50ダメージを飛ばせます。ヨノワールボムと組み合わせれば、ベンチのニャースexまで狙えるのが大きな魅力です。さらに、無色3エネで相手にかかっている効果を無視して210ダメージを出せます。
 一方で、環境に多いレックウザexと同じ雷弱点をもっている点はネックです。
・メガミミロップex オススメ度★★★
 1進化・HP330・無色タイプ
 必要なエネルギーが無色なので、イグニッションエネルギーとの相性がよいです。1エネ230、2エネあれば相手にかかっている効果を無視して160ダメージを与えられます。
 また、無色のメガexなので、ファイアローexを特性で出すための条件を満たせるのも大きなメリット。スパイクエネルギーやミストエネルギーを1枚採用しておけば、イグニッションエネルギーに頼らない継戦能力も確保できます。
・メガグソクムシャex オススメ度★★☆
 1進化・HP340・草タイプ。
 ボムと組み合わせることで、草1エネから270、さらに条件次第では350ダメージまで狙えます。高火力ではあるものの、メガドリュウズexに届かないのが惜しいところです。
 無色3エネのワザでは160ダメージを与えながら相手を逃げられなくできるため、長期戦になった際にも役割をもてます。進化前のコソクムシが逃げやすいのも地味ながら加点要素です。
・ペパーのマフィティフex オススメ度★★☆
 1進化・HP270・悪タイプ
 無色1エネで150、無色3エネで210ダメージ。メガexではないため、サイド3枚取りを嫌うのであれば候補になります。
 ただし、現環境では悪弱点を突ける相手が少なく、タイプを生かしにくい点が難点です。
・シロデスナex オススメ度★☆☆
 1進化・HP280・超タイプ
 無色3エネで160ダメージを与えながら、相手を逃げられなくできます。一方で、下のワザはこのデッキでは使えません。
 超タイプということでメガルカリオexへの打点を期待したくなりますが、あと一歩届かないのが惜しいところ。明確な採用理由をつくりにくいため、評価は低めです。
・ノココッチex オススメ度★☆☆
 1進化・HP270・無色タイプ。
 無色1エネで、相手の場のexの数×60ダメージ。exを大量に並べるデッキに対してはかなりの火力を期待できます。無色3エネでは、相手にかかっている効果を無視して150ダメージを与えることもできます。

4-2-2 非exポケモン

非exのサブアタッカー候補の抜粋

・マンムー オススメ度★★★
 2進化・HP180・水タイプ。
 無色3エネで、場にスタジアムが出ていれば240ダメージを出せます。ふしぎなアメとスタジアムが必要ですが、メガexに負けない火力は破格です。進化前のウリムーも、1エネで山札からたねポケモンを2体ベンチに出す技を持っており、初動事故時の最低限の立て直し手段になり得ます。
・ピクシー オススメ度★★★
 1進化・HP120・超タイプ。
 無色2エネで、相手のバトルポケモンが持つ技を使えます。相手依存ではありますが、非exで200以上のダメージを出せる点は優秀です。場合によっては、ボムなしでワンパンも可能です。
・ニョロボン オススメ度★★☆
 2進化・HP170・水タイプ。
 無色2エネで240ダメージを出せる一方、技使用後に山札へ戻ってしまいます。ふしぎなアメを使うため、基本的には1試合に1回使えれば十分という運用になります。
・ゾロアーク オススメ度★★☆
 1進化・HP120・悪タイプ。
 無色3エネで、相手のバトルポケモンの技を使えます。性能自体は優秀ですが、超タイプであるピクシーの方が環境上のタイプ相性に恵まれていると考えています。
・フォクスライ オススメ度★☆☆
 1進化・HP100・悪タイプ。
 無色2エネで、相手のバトルポケモンの技を使えます。イグニッションエネルギーを前提とする限り、ゾロアークの下位互換になります。
・ノクタス オススメ度★☆☆
 1進化・HP130・草タイプ。
 草1エネで、相手の場の「特性を持つポケモン」の数に応じてダメージが伸びます。環境次第では非常に高い打点を狙えるメタアタッカーです。刺さる対面では強烈ですが、草エネルギーの採用が必須な点が気がかりです。
・トゲキッス オススメ度★☆☆
 2進化・HP140・超タイプ。
 コインが表ならサイドを1枚多く取れる特性持ちです。イグニッションエネルギーにも対応しており、一応自身でも120ダメージを出せます。トゲキッスを早めに進化させるためにふしぎなアメを使うと、今度はヨノワールが育ちにくくなるというジレンマを抱えています。偉大な大樹を採用する構築なら評価が上がるカードです。
・ハバタクカミ オススメ度★☆☆
 たね・HP90・超タイプ。
 バトル場にいる間、相手のバトルポケモンの特性を止められます。主な採用目的はコダック対策ですが、メガガルーラexや草オーガポンex、ラティアスexも止められるため、対象自体は意外と広めです。一方で、コダックの採用率がそれほど高くない現状では、ハバタクカミを必要とする対面そのものが限られます。特定対面へのメタ性能は高いものの、汎用性に欠けるため、現状では優先度は低めと評価しています。

4-3 環境のワンパンライン ※追記あり

 ここからは、対面するポケモンのHPを整理していきます。特に環境で見かけるポケモンを太字で、ピクシーかゾロアークでワンパン可能なポケモンには次の記号をつけて記します。

・‼️ ピクシーでもゾロアークでもワンパン可能
・⁉️ 弱点をつけたらワンパン可能
・❗️ ボムを交えたらワンパン可能

4-3-1 ワンパン不可能ライン
HP380

・ホエルオーex、メガエンブオーex、メガフシギバナex

4-3-2 サブアタッカー採用でボムワンパンライン

環境ポケモンの抜粋

HP370(ボム130マンムーガチグマ240)
・メガカイリューex❗️、メガオーダイルex❗️
HP360(ボム130メガミミロップex230)
・メガサーナイトex、メガリザードンXex、メガリザードンYex❗️、メガメガニウムex
HP350(ボム130メガグソクムシャex220)
・メガゴルーグex⁉️、メガシャンデラex⁉️、メガゲッコウガex⁉️、メガシビルドンex、メガユキノオーex、メガエルレイドex⁉️、メガマフォクシーex、メガゲンガーex❗️
HP300〜340(ボム130メガスターミーex210)
・340 メガグソクムシャex❗️、メガドリュウズex、メガカエンジシex❗️、メガルカリオex⁉️、メガバクーダex❗️、マンムーex❗️、イルカマンex❗️、ケッキングex❗️、ドダイトスex、ダイゴのメタグロスex
・330 ラムパルドex、メガドラミドロex、メガスターミーex❗️、メガズルズキンex、シロナのガブリアスex❗️、メガサメハダーex、メガミミロップex❗️メガライボルトex‼️、サザンドラex❗️、ロケット団のニドキングex❗️、カミツオロチex、メガヤドランex⁉️
・320 メガカラマネロex‼️、ジュナイパーex❗️、メガピクシーex、ロケット団のクロバットex、ドラパルトex❗️、エンペルトex、ジャローダex、ボーマンダex❗️、エースバーンex❗️、ガオガエンex❗️、バシャーモex❗️マリィのオーロンゲex
・310 スピアーex、メガジガルデex❗️、メガユキメノコex‼️、オリーヴァex、フライゴンex、キングドラex、レントラーex❗️、闘ゲッコウガex⁉️、ゲンガーex❗️
・300 ブリジュラスex❗️、アローラナッシーex、ハピナスex❗️、メガガルーラex❗️、水ゲッコウガex
HP290(ボム50マンムーガチグマ240)
・(存在しない)

4-3-3 原案でボムワンパンライン

環境ポケモンの抜粋

※以下、抜粋
HP280(ボム50メガミミロップex230)
           (ボム130ファイアローex150)

メガレックウザexファイアローex❗️、メガダークライex、ナンジャモのハラバリーex❗️、ロケット団のミュウツーex⁉️Nのゾロアークexメガアブソルex❗️
HP270(ボム50メガグソクムシャex220)
・ニンフィアex、メガゼラオラex❗️、ソウブレイズex‼️、メガクチートex‼️、ブルンゲルex、ノココッチex❗️、ブースターex‼️
HP260(ボム50メガスターミーex210)
・メガエアームドex❗️、ガチグマアカツキex❗️
HP250(ボム130メガスターミーex120)
(環境にいない)
HP240(マンムーガチグマ240)

タケルライコex

4-3-4 サブアタッカー採用でワンパンライン

環境ポケモンの抜粋

HP220〜230(メガミミロップex230)
・230 ミュウツーex‼️、ヒビキのホウオウex❗️、ホップのザシアンex‼️、テラパゴスex❗️テツノイバラex❗️、コライドンex⁉️
・220 テツノイサハex❗️ゲノセクトex❗️
HP190〜210(メガスターミーex210)
・210 草オーガポンex‼️水オーガポンex❗️闘オーガポンex❗️ラティアスex⁉️キチキギスex❗️
・200 DNAイーブイex❗️、カプ・コケコex❗️
・190 パレードピカチュウex‼️、フィーバーピカチュウex‼️、リーリエのピッピex‼️、モモワロウex‼️
HP160〜180(ボム130+メガスターミーex50)
・180 メタグロス‼️、オーダイル❗️
・170 ニャースex❗️
・160 ミュウex❗️、ジラーチex❗️、トリデプス‼️ヨノワール❗️エースバーン

4-3-5 原案でワンパンライン

環境ポケモンの抜粋

HP140〜150(ファイアローex150)
・150 ハリテヤマ‼️、ガチグマアカツキ❗️、ドデカバシ‼️
・140 ストリンダー❗️、フーディン‼️ダダリン❗️
HP130(ヨノワールボム130)
ロケット団のワナイダー❗️ロケット団のドンカラス❗️シロナのロズレイド❗️、Nのレシラム‼️、イイネイヌ⁉️、ガメノデス❗️、ジュラルドン❗️
HP70〜120(メガスターミーex120)
・120 ナンジャモのタイカイデン❗️、アラブルタケ❗️、ロケット団のフリーザー❗️、ファイヤー❗️、ヤドキング‼️
・110 ルナトーン❗️、マシマシラ❗️、ソルロック❗️、炎イーユイ‼️
・100 ヨルノズク❗️、バッフロン‼️、ワカシャモ❗️、シロナのガバイト❗️バチンキー❗️、メタング❗️
・90 悪イーユイ❗️、ユキメノコ❗️、ロケット団のポリゴン2❗️、サマヨール❗️、ドロンチ❗️、ゲコガシラ❗️
・80 バチンウニ‼️、ユンゲラー❗️、カミッチュ‼️、リオル❗️
・70 (省略)
・60 (省略)
HP30〜50(サマヨールボム50)
・50 ケーシィ❗️、トサキント❗️
・40 カジッチュ❗️
・30 ムチュール❗️

4-4 サブアタッカー考察

ベンチ狙撃の星

 210ダメージを出せれば、ヨノワールボムと合わせて340ラインまで届きます。これは、多くの2進化exや1進化のメガexが収まるHPラインです。イワパレスや特製チョッキまで意識するのであれば、メガスターミーexが有力候補になりそうです。
 ただし、環境にはHP130以上、210以上のポケモンも少なくなく、ボムの補助なしでは取り切れない場面もあります。また、逃げエネ2も地味ながら扱いづらいです。

速攻の鬼

 一方、230ダメージを出せれば、サマヨールボムと合わせて280ライン、ヨノワールボムと合わせれば360ラインまで届きます。280ラインには環境でよく見るポケモンが多く、360まで伸ばせば、ほとんどの1進化メガexや2進化メガexまで射程に入ります。
 現状、360ラインを強く意識したい相手はメガリザードンXYex、メガゲッコウガex程度ですが、サマヨールボム+230ダメージで届く280ラインには対象が多く、ボムの使い分けがしやすい点は魅力です。
 さらに、メガミミロップexは無色タイプのメガexである点も大きく、先1にミミロルを並べておけば、先2にメガミミロップexへ進化し、そのまま攻撃したりファイアローexを展開したりできます。
 ファイアローexの展開条件を満たせること、1エネで高打点を連発できることが、メガスターミーexとの差別化ポイントになります。 

非exの救世主

 非exポケモンの中にも、メガexに引けを取らないほど強力なアタッカーが存在します。倒されてもサイドを1枚しか取られないため、その分カースドボムを使える回数を増やしやすく、終盤のガチグマアカツキexにもつなげやすいのが魅力です。
 マンムーは、ふしぎなアメによる進化が必要ではあるものの240ダメージを出せます。スタジアムが場にあることが条件で、攻撃後にはそのスタジアムをトラッシュするため連発はしにくいものの、タケルライコexを一撃で倒せる火力は十分に魅力的です。
 ピクシーは、相手のバトルポケモンの技を利用できるため、対面次第では大火力を期待できます。特に、メガルカリオexをワンパンで返せる点は大きな魅力です。また、ドラパルトex対面では、ドラパルトexを倒しながら、ベンチのニャースexまで同時に狙うといった強力な動きも可能です。

5 デッキの提案

 ※9月8日現在使っているデッキリストは、このあと提案するデッキリストから改善を加えています。筆者のシティリーグS1使用候補デッキということで、詳細はシティリーグ後にまとめたいと考えています。予めご承知おきください。

5-1 デッキリスト

 以上の考察を踏まえ、デッキリストを調整しました。

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 原案からの変更点は、次の通りです。

【減らした枠】
・サマヨール 3→2枚
 基本的にはふしぎなアメからヨノワールへ進化させること、また偉大な大樹を抜いたことを踏まえ、1枚削りました。サマヨールを経由して進化する場面はあるものの、3枚必要になるケースは少ないと判断しています。
・ニャースex 2→1枚
 ニャースexは強力な初動札ではあるものの、バトル場スタートしてしまうと特性を使えず、ベンチ枠まで圧迫してしまいます。そのため、1枚削りました。このデッキは、メガガルーラex・ファイアローex・ラティアスexで3枠を使うことが多く、残りのベンチ枠はできるだけヨマワルやピッピに譲りたいです。ニャースexは必要なときに1枚使えれば十分と判断しました。
・ポケパッド 3→0枚
 便利なカードですが、鉤爪ハントでサーチするなら本体を持って来たらよいため、素引きしないと使えません。いっそ全抜きし、その枠をヒカリとメガシグナルに譲っています。
・夜のタンカ 1→0枚
 主にヨマワルラインを再利用するためのカードですが、なくても何とかなると判断して不採用にしました。序盤のハイパーボールでトラッシュするカードの選択は多少シビアになりますが、そこはプレイングで補える範囲だと考えています。
・スペシャルレッドカード 2→1枚
 他のカードを優先するため、1枚削りました。ただし、メガゲッコウガex、タケルライコex、フーディンなど、手札を整えられると厳しい相手への妨害札として価値は残っています。そのため、完全には抜かず1枚採用としています。
・アクロマの執念 1→0枚
 偉大な大樹を抜いたことでサーチしたいスタジアムの重要度が下がったため、そのまま不採用となりました。
・偉大な大樹 1→0枚
 たねポケモン主体のデッキには強い一方で、進化デッキ相手にはリスクの大きいカードだと感じました。特にドラパルトex対面では、ドラメシヤを1体でも残してしまうと、相手に偉大な大樹+アカマツから一気に展開される危険があります。
 自分のヨノワール展開を助けるメリットよりも、相手に利用されるデメリットを重く見て、ネオアッパーエネルギーに枠を譲りました。

【増やした枠】
・ピッピ 0→1枚
・ピクシー 0→1枚
 主な採用理由は、メガルカリオexやドラパルトex対面の勝率向上です。ボスの指令などを絡めて狙われやすいポケモンではありますが、サイドを1枚しか取られないこと自体がこのデッキではメリットになります。残ったヨマワルラインを使ってサイド枚数を調整し、終盤のガチグマアカツキexやスペシャルレッドカードにつなげやすくなる点も評価しています。
・メガシグナル 0→2枚
 序盤の安定感を高めるために採用しました。特に、メガガルーラexでスタートできなかったゲームでも、グッズ1枚からメガガルーラexに触れられる点が大きな強みです。後1ファイアローexや先2ファイアローexの成功率を底上げしてくれます。中盤以降に役割が薄くなった場合でも、山札からメガガルーラexを抜くことで山札圧縮として利用できます。
・ポケモンいれかえ 3→4枚
 メガガルーラexを一度バトル場に出し、2枚引いてから、ポケモンいれかえか逃げるを組み合わせて本命のポケモンを前に出すことができます。つまり、状況によっては実質的な2枚ドロー札として機能します。もちろん、後1ファイアローexの初動安定にも直結します。
・ヒカリ 1→2枚
 エネルギー5枚のいずれかと、ラティアスex・メガガルーラex・ポケモンいれかえのいずれか10枚がすでに手札にあれば、ヒカリから不足しているポケモンを補うことで後1鉤爪ハントにつながります。中盤以降も、例えばヨマワル+ピクシー+ヨノワールのように持ってこられる点がシアノと差別化できます。ファイアローexにネオアッパーエネルギーを貼れている場合、鉤爪ハントで持って来る機会が多いカードです。
・リーリエの決心 1→2枚
 このデッキは、手札干渉を受けた後の復帰が大きな課題です。その弱点を補うため、2枚目を採用しました。アンフェアスタンプなどで手札を減らされた後に、再びまとまった枚数を引けるカードがあるかどうかは、その後のヨノワール展開や攻撃継続に大きく影響します。
・グラビティーマウンテン 0→1枚
 監視塔によって動きを止められることが非常に厳しいため、スタジアムの張り替え札として採用しました。非常に勝率の悪いドラパルトex、オリーヴァex、闘ゲッコウガexを意識しており、ファイアローex+ヨノワールボムで倒せるようになります。また、シロナのパワーウェイトが貼られているシロナのガブリアスexを、ヨノワールボム+ガチグマアカツキexで倒せるようになります。
・ネオアッパーエネルギー 0→1枚
 偉大な大樹に代わるACE SPECとして採用しました。ファイアローexにつけられれば、その後の攻撃継続が非常に楽になります。その分、ふしぎなアメやヨノワール、ボスの司令など、次のターンに本当に必要な2枚を自由にサーチしやすくなる点を高く評価しています。

5-2 提案型の分析

5-2-1 全体確率
        原案    提案型 ※パッド型
マリガン    16.28%    16.28%    16.28%
メガガル始動  47.72%    47.72%    47.72%
ニャース始動      7.12%     3.32%     3.32%
後1鍵爪ハント  61.2%     65.9%     63.8%
後1ヨマワル        1.99体     1.52体     1.86体
後2ヨノワール  1.47体     0.89体     0.89体
先2鍵爪ハント  67.5%     71.8%     69.0%
先1ヨマワル     1.64体   1.17体     1.67体
先2ヨノワール  0.60体     0.25体  0.30体
※パッド型は、提案型のメガシグナル2枚をポケパッドに差し替えた構築

 調整の結果、後1・先2ともに鉤爪ハントの成功率は向上しました。ニャースexを1枚減らしたマイナスは、メガシグナル・ポケモンいれかえ・ヒカリ・リーリエの決心を増やしたプラスが上回る結果となりました。
 一方で、ヨマワル・ヨノワールの展開力は明確に低下しています。 主な原因は、ヨマワルラインに直接触れられるポケパッドと、ヨノワールへの進化を大きく補助していた偉大な大樹を抜いたことにあります。

 つまり今回の調整は、「ヨマワルをできるだけ多く並べること」よりも、「まずファイアローexで確実に攻撃すること」を優先した構築だと言えます。

5-2-2 メガシグナルかポケパッドか
 
ここでは、最終的にメガシグナルを採用した思考をまとめます。まずは、メガガルーラexでスタートできた場合の数値を見てください。

メガガルスタート時  提案型   パッド型
発生率          47.72%    47.72%
後1鍵爪ハント        82.9%      82.9%
後1ヨマワル                 1.53体      2.06体
後2ヨノワール             0.90体    0.99体
先2鍵爪ハント        93.3%      93.3%
先1ヨマワル            1.21体      1.81体
先2ヨノワール             0.29体      0.41体  

 これは、メガガルーラexでスタートできた場合の各数値です。すでにメガガルーラexが場にいるため、この場合のメガシグナルは初動札としての役割を失います
 一方、ポケパッドはヨマワルなどの展開札として使えるため、鉤爪ハントの成功率は同じでも、その後の盤面形成には明確な差が生まれています。メガガルーラexでスタートできたゲームに限れば、ポケパッド型の方が明確に優秀です。

 一方、メガガルーラexでスタートできなかった場合はどうでしょうか。

非メガガルスタート時 提案型   パッド型
発生率          52.28%    52.28%
後1鍵爪ハント        50.7%      47.2%
後1ヨマワル                 1.50体      1.49体
後2ヨノワール             0.88体    0.73体
先2鍵爪ハント        56.6%      47.3%
先1ヨマワル           1.12体      1.42体
先2ヨノワール             0.20体      0.10体  

 こちらは一転して、メガシグナル型が優勢になります。特に鉤爪ハントの成功率は、後1で3%、先2では9%も差が出ています。
 さらに興味深いのは、ポケパッドを抜いているにもかかわらず、先1ヨマワルを除けば、ヨマワル・ヨノワールの展開数までメガシグナル型が上回っていることです。
 これは、メガシグナルからメガガルーラexを用意することで、特性の2ドローまで利用できるためだと考えられます。結果として、ポケパッドそのものによる展開力を失っても、デッキ全体が正常に動き始めることで、最終的な盤面まで強くなるケースが増えています。

 つまり、ポケパッドは「すでに動いているゲーム」をさらに強くするカード、メガシグナルは「動けないゲーム」を動けるゲームに変えるカードと言えます。

 そして重要なのは、メガガルーラexでスタートできないゲームが、52.28%とわずかながら多いことです。うまく回ったときの最大値を伸ばすよりも、鉤爪ハントを撃てずにゲームプランそのものが崩れる試合を減らすことの方が重要だと考えました。

5-3 対面解説

 デッキリストが固まってから、環境にいるさまざまなデッキと対戦を繰り返しました。ここでは、実戦を通して見えてきた各対面の勝ち筋をまとめておきます。
 なお、全部で172戦しているため、一人回しも大いに含みます。筆者はプレイングが下手くそなので、その点はご承知おきください。
 また、ジムバトル・トレーナーズリーグ・自主大会に限った戦績は、17勝7敗、勝率71%でした。

 ※各対面の勝率は試行数が少ないものも多いため、あくまで参考値です。
・🦆……コダックが採用されがちなデッキ
・🏙️……夜の監視塔が採用されがちなデッキ
・🌋……伝説の溶岩洞が採用されがちなデッキ
・🧚……ピクシーが役立つデッキ
・⛰️……グラビティーマウンテンが役立つデッキ
vs オリーヴァex🧚⛰️
2勝15敗 勝率12% 先攻0%/後攻13%
 活力の森から唐突に現れる「たねマシンガン」で、ヨマワルを狩られます。メガフシギバナ型だと思ってヨマワルを並べていると、取り返しのつかないことになります。
 ピクシーは、草オーガポンexを倒すか、すでに150ダメージを受けているオリーヴァexに使いたいところです。
 最後はガチグマアカツキex+ボスの指令で締めたいのですが、その前に手札干渉されるか、サイドをまとめ取りされるかがオチです。
 たぶん、たね切れ以外で勝てません。

vs テツノイバラex🏙️🌋🧚
2勝8敗 勝率20% 先攻―/後攻20%
 相手が何回マリガンするか。ジャッジマンを撃たれるまでに何体ベンチへ展開できるか。ポケモンいれかえでファイアローexを前に出せるか。ふしぎなアメからヨノワールまで進化できるか。
 だいたい全部そこにかかっています。つまりは運ゲー。

vs ボムドラパルトex🏙️🧚⛰️
14勝23敗 勝率38% 先攻67%/後攻35%
 ふしぎなアメからドラパルトexを立てられてファントムダイブを撃たれたり、監視塔+手札干渉を決められたりすると厳しいです。
 また、こちらのボムやガチグマアカツキexまできちんとケアされ、そのうえでスペシャルレッドカードを撃たれると、そのまま押し切られます。
 相手にこちらの勝ち筋を理解されているほど、厳しくなる対面です。

vs メガゲッコウガex🏙️🧚⛰️
6勝7敗 勝率46% 先攻50%/後攻45%
 ファイアローex採用型が相手の場合は、かなりの速度勝負になります。
 闘ゲッコウガexをピクシーでワンパンしたいところですが、ピクシー自身が分身連打の射程内なので、長くは残れません。
 終盤にスペシャルレッドカードを撃ち、そこから必要札を引かせないことに賭ける展開になりがちです。

vs ヤドキング
5勝5敗 勝率50% 先攻―/後攻50%
 ヨマワルを2体並べたところにトライフロストを撃たれると、かなり厳しくなります。
 そのため、ヨマワルは基本的に1体ずつ置きながら、ファイアローexでサイドを進めます。そうすると、相手はファイアローexを取ってくるため、ヨマワールボムを絡めてヤドキングを全滅させます。
 余裕があれば、ネオアッパー付きのファイアローexを待機させつつ、イグニッションエネルギー付きのファイアローexで攻めましょう。

vs フーディン🧚🦆
6勝4敗 勝率60% 先攻67%/後攻57%
 普通に攻撃を続けているだけでは、こちらが先にエネ切れを起こしがちです。そのため、ネオアッパーエネルギーを改造ハンマーで割られない立ち回りが重要です。早めに貼って仕事をさせるか、スペシャルレッドカードで手札を削った後に貼りたいところです。
 コダックを置かれた場合は、相手の手札状況を見ながら、ケーシィラインとどちらを優先して呼ぶか判断します。
 復帰札がスイレン・聖なる灰・夜のタンカあたりに限られるため、相手の残りリソースを想像しながら戦うことが重要な対面です。

vs バシャドラパ🏙️🧚⛰️
7勝4敗 勝率64% 先攻0%/後攻70%
 相手のふしぎなアメ進化を完全に止めることは難しく、どこかではドラパルトexが立ちます。
 そこから監視塔+手札干渉を受け、メガガルーラexやファイアローexをまとめて取られる展開が最も厳しいです。
 鉤爪ハントでサイド4まで進めつつヨノワールを待機させ、ピクシーを挟んでいっきに試合を決めましょう。

vs メガレックウザex🌋
8勝4敗 勝率67% 先攻33%/後攻78%
 先に攻撃してきたメガガルーラexをボスの指令で呼び、ボムを温存したまま倒せると、一気に勝ちが近づきます。
 一方で、こちらがサイド3-2-3を押し付けられる展開になると厳しいです。
 そのため、相手より先にファイアローexを起動し、鉤爪ハントで試合を組み立てられるかが重要になります。

vs プリズムバレット🧚
8勝3敗 勝率73% 先攻60%/後攻83%
 相手の構築にもよりますが、こちらのポケモンが一撃で倒されにくいため、順調にヨノワールを育てられれば有利に進めやすい対面です。
 逆に、ファイアローexが育つ前から相手が攻撃を始めると、一気に苦しくなります。こちらがボム盤面を完成させるまでの時間を確保できるかがポイントです。

vs おまつりおんど🦆🧚
16勝5敗 勝率76% 先攻―/後攻76%
 
コダック無しは9-1、有りは7-4という結果でした。コダック入りの対面がきついのはもちろんですが、その場合もたね切れ勝ちや相手のアタッカーが尽きる(コダック分ベンチが狭まり)こともあり、案外戦えます。

vs シロナのガブリアスex🏙️🧚
10勝2敗 勝率83% 先攻―/後攻83%
 ファイアローexで2体取っている間にヨノワールを2体用意できれば、かなり勝ちに近づきます。
 重要なのはジャミングタワーを貼るタイミングです。サイド3ラインを不用意に踏まないように進め、最後はボム連打+ピクシー、もしくはガチグマアカツキexでガブリアスを仕留めたいです。
 逆に、こちらが出遅れている間にガブリアスexへの進化を何体も許すと、そのまま押し切られます。

vs Nのゾロアーク
9勝1敗 勝率90% 先攻―/後攻90%
 ファイアローexが1ターン生き残れば、かなり勝ちやすい対面です。逆に、先2などの早い段階でくさりもちやグラビティーマウンテンを絡められ、ファイアローexを一撃で倒されると厳しくなります。
 終盤はボスの指令+ガチグマアカツキexで締める展開も多いため、モモワロウexやキチキギスexがいないと面倒です。
 また、カースドボムを使うタイミングは、レシラムの可能性や、サイド3枚ラインを超えないかを確認して決めます。

vs メガフシギバナ🧚⛰️
9勝1敗 勝率90% 先攻―/後攻90%
 先2から活力の森を使って2進化されると、さすがに厳しくなります。
 一方、草オーガポンexはピクシーで返しやすいため、こちらとしては2-2-2、あるいは1-2-3のサイドプランで勝ちたい対面です。
 また、メガフシギバナexにミツルを絡めながら受け回されると、こちらの打点が追いつかなくなります。

vs メガルカリオex🌋🧚
13勝0敗 勝率100% 先攻―/後攻100%
 ピクシー、大活躍です。ピクシーをボスの指令で呼ばれたとしても、その分こちらにはカースドボムを使う時間が生まれるため、かなり立ち回りやすいです。
 よほどの初手事故か、溶岩洞+ジャッジマンなどで完全に止められない限り、こちらのゲームプランを押し付けやすい対面です。

おわりに

 ここまで、ボムファイアローというデッキについて、確率計算と実戦の両面から考えてきました。
 振り返ってみると、このデッキ調整でずっと意識していたのは、「強い動きができるか」ではなく、「強い動きをどれだけ再現できるか」ということでした。
 ニャースexを何枚にするのか、ポケパッドとメガシグナルのどちらを採用するのか、ヒカリとリーリエの決心を何枚ずつにするのか。1枚の違いについて、何度も確率を計算しながら考えてきました。
 その過程で分かったのは、すべての数値を同時に上げることはできないということです。結局のところ、アグロデッキとは「一番高い数字を探す作業」ではなく、どの数字を優先し、どの数字なら下がることを許容するのかを決める作業なのだと思います。

 実戦では、ジムバトル・トレーナーズリーグ・自主大会で17勝7敗、勝率71%。結局、どの大会にしてもどこかしらで苦手対面に当たり、一度も優勝できませんでした。
 それでも、机上で考えた「このカードを増やせば、この動きが安定するはずだ」という仮説が、実戦の中で少しずつ形になっていく過程は、とても面白いものでした。

 環境が変われば、他の新たなカードが欲しくなるかもしれません。ただ、少なくとも現時点では、「なぜこの60枚なのか」を自分なりに説明できるデッキにはなったと思っています。
 あとは、本当に鉤爪ハントの2枚サーチが難しいので、その練度を上げるだけだなと感じています。 

 ここまで長い記事を読んでいただき、本当にありがとうございました。
 そして、ボムファイアローというデッキの原案を生み出してくださったぴ様にも、改めて感謝します。

 この記事が、ボムファイアローを使ってみようと思う方はもちろん、自分のデッキの「あと1枚」に悩んでいる誰かの参考になれば幸いです。

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