【鉄道旅記録】南海フェリー×南海電車で大阪~和歌山~徳島を移動してきた
南海フェリーは和歌山港と徳島港を結ぶ定期フェリーです。
南海電気鉄道(南海電車)と同じ南海グループに属しており、南海和歌山港線の和歌山港駅で南海電車から南海フェリーへスムーズに乗り継げるようにダイヤが調整されているのが特徴となっています。
関西と四国を行き来する重要な交通手段として長年に渡って運航されてきましたが、利用者減少や就航船舶の老朽化などを背景として、2028年3月末をめどにフェリー事業から撤退する方針が今年2026年3月に発表されました。
南海和歌山港線は2009年8月に乗りつぶし済ですが、いずれはできなくなる和歌山港駅での南海フェリーへの乗り継ぎを今のうちに体験しておこうと、2026年7月21日に17年ぶりの乗車と初めての乗船とで大阪から徳島まで移動してきました。さらに徳島で南海フェリーにゆかりのある場所にも訪問してきましたので、今回はそれらの記録をご紹介したいと思います。
旅の記録
難波駅
3連休明けの平日朝9時、大阪にある南海なんば駅へやってきた。
9面8線の頭端式ホームが並ぶ、巨大ターミナル駅となっている。

これから乗車するのは「特急サザン」和歌山港駅行き。

8両編成の「特急サザン」は、後方4両がロングシートの自由席車両、

前方4両がリクライニングシートを備えた指定席車両となっている。

今回はチケットレス座席指定料金550円を払って指定席車に乗車する。

乗車券には1枚で徳島港まで行ける「とくしま好きっぷ」2,500円を利用。

南海フェリーの通常運賃と同じ2,500円なので、南海電車の運賃は無料に!
南海グループ同士だからなせる割引サービスなのだろう。
特急サザン
乗車した「特急サザン」は南海なんば駅を定刻に発車。

南海電車に乗車するのは泉北線と汐見橋線を乗って以来。
平日午前に和歌山へ向かう指定席車は空席が多い。

岸和田駅を出ると岸和田城がチラッと見えた。

泉佐野駅を出た所で分岐していくのは関西空港へつながる空港線の高架橋。

1年半前にJR関西空港線から南海の高架橋を見たのを思い出す。
車窓に海が見えるようになってきた。

和歌山市駅
紀ノ川橋梁を渡ると・・・

南海本線の終点の和歌山市駅に到着。

1年半前に紀勢本線の末端区間に乗って来て以来の和歌山市駅。
次の和歌山港駅までの1駅区間が和歌山港線となる。
和歌山港駅~和歌山港フェリーターミナル
和歌山市駅を出発すると、車掌さんから南海フェリーの和歌山港出港時刻と徳島港入港予定時刻のアナウンスがあった。
フェリー連絡列車の雰囲気を感じながら和歌山港駅に到着。




17年前の和歌山港駅はこんな感じだった。


写真を撮っているうちにフェリー乗継客はみんな乗船してしまった様子で、改札口から乗船口までの連絡通路は閑散としている。






待合所でも乗船券を購入できる。

待合所を通り抜けて乗船口へと進む。

船の左舷後方にある乗船口で係員さんに改札してもらっていよいよ乗船。

フェリーあい
南海フェリーの船舶は2隻が就航中だが、今回は「フェリーあい」に乗船。
船の前方にある客室へと進んで行く。

客室を進んで行った先にはリクライニングシートが並んでいる。
乗船券のみの乗客はこの階の客室で過ごすことになる・・・

・・・が、今回はグリーン席を予約済なので階段を上ってグリーン室へ。



グリーン席はレッグレスト付のリクライニングシート。

今回予約しておいたのは前方も右舷も見られる一番右奥の席。

500円で座席争奪戦は参加不要かつ静かなグリーン室で過ごせるのは良い。

出港時刻となってゆっくりと船が前進していく。



徳島港まで2時間強もあるので、船内を見て回ることにする。
さっき後ろから見たリクライニングシートの椅子席。

昔ながらのじゅうたん席。

テーブル席やカウンター席やビジネススペースもある。

売店は無いが自販機コーナーがある。

ゲームスペースはクレーンゲームのみ。

外にある展望デッキにも出てみるが凄く暑かったので早々に退散。




徳島港まであと1時間ぐらいという淡路島の南側を進んでいる所で

右舷前方から見えてきたのは・・・

・・・徳島港から和歌山港へと向かう「フェリーかつらぎ」。

デッキへ出て南海フェリーのもう1隻の就航船をよく見てみる。



徳島港フェリーターミナル
和歌山港を出港して2時間あまりで徳島港が見えてきた。

船首では着岸に向けた準備が始まる。

徳島港フェリーターミナルがだんだん近づいてくる。

船首から投げられた係留ロープが素早く岸壁につなぎとめられる。

下船口は船の右舷中央部にある。



ターミナル内は折り返しの和歌山港行きに乗船しようとする人たちで混雑。


ターミナル前には徳島駅ゆきバスのりばがあり、和歌山港から徒歩乗船した人のほとんどがバスへ乗り込んで行った。


私はもう少し「フェリーあい」を眺めてから阿波富田駅まで徒歩で行く。



阿波富田駅
徳島港フェリーターミナルから歩いてきて、徳島県庁の前を過ぎると・・・

・・・阿波富田駅に到着(45分ほどかかった)。

しばらくしてやってきた列車で徳島駅へ移動。

JR四国の列車に乗車するのは半年ぶり。
徳島駅
1駅区間3分で徳島駅に到着。

先月2026年6月、ついに徳島駅にも自動改札機が設置された。

徳島県は全国47都道府県で最後に自動改札機が設置された県とのこと。
JR四国3600系気動車
次に徳島駅から乗車する列車がホームへ入ってきた。
先月2026年6月から営業運転を始めたばかりの3600系気動車である。

今のところ運転される列車が限定されているのでそこを狙って乗りに来た。
これから乗車するのは徳島駅始発の牟岐線阿南駅行きの普通列車。

2両編成で、1両はボックスシートあり、もう1両はロングシートのみ。


エンジンで発電した電力またはバッテリーに貯めた電力でモーターを回して走る、JR四国では初のハイブリッド車。

最新鋭車両は軽快に走ってきて終着の阿南駅に到着。


中田駅
阿南駅からすぐに逆方向の徳島駅行き普通列車に乗ってきて・・・

・・・降り立ったのは中田駅。

ベンチと券売機が設置された場所を覆うだけの簡易な駅舎がある。

中田駅で下車したのは2013年6月以来。
13年前にあった木造駅舎は無くなってしまった。

中田駅からは南海フェリーにゆかりのある場所を訪問する。
地図を見ると中田駅を起点に海へ向けて綺麗なカーブを描く遊歩道がある。

この遊歩道となっている部分こそが、かつて存在した小松島線の廃線跡。
小松島線の末端の小松島港仮乗降場(小松島港駅)は小松島港を発着する船と列車との乗り継ぎのために設けられた駅。
先ほど下船した徳島港へ発着港を移すまで、南海フェリーは小松島港を発着していたので、今回の乗船とともに小松島線廃線跡も訪問することにした。
小松島線廃線跡
中田駅から小松島線の廃線跡の遊歩道を通って小松島港まで歩いていく。

中田駅を出て右にある駐輪場を通っていく。

駐輪場を抜けると、舗装された遊歩道が牟岐線の線路に沿って続いている。

この辺りで小松島線と牟岐線の線路が分岐していたのであろうか。

踏切の所から牟岐線の線路は右カーブしていくが、遊歩道はそのまま直進。


ひたすら真っすぐに続く遊歩道。


真っすぐだった遊歩道が右へカーブしていく途中に鉄道用の信号機がある。
小松島線の廃線跡に当時のまま残されているものはこれのみかと思われる。

遊歩道のカーブが終わった所で現れる謎の煙突オブジェ。
13年前の写真を見ると蒸気機関車を模した案内板だったとわかる。


この場所から南東の方向へと広がる広い敷地が、小松島駅の構内だった場所に設けられた「小松島ステーションパーク」。
線路のような模様で舗装された歩道を進んだ先の左側に、

「小松島駅」と書かれた駅舎&ホームを模した構造物に横付けされる形で、C12形蒸気機関車と50系客車が静態保存されている。
※実際の小松島駅の駅舎&ホームは線路模様の歩道をもうしばらく進んだ所にあったらしい。




13年前は駅名標もあった。

「小松島ステーションパーク」の敷地の外れ(C12形が置かれている所の東側)から白い屋根の倉庫とヤシの木を見通すことができる場所があるが、ここは小松島港仮乗降場(小松島港駅)へと続く線路の廃線跡らしい。


13年前はもっと廃線跡っぽい雰囲気の空き地が続いていた。


倉庫とヤシの木の間の空間が小松島港仮乗降場(小松島港駅)跡。

ホームに降り立った乗船客は、岸壁端にあった駅舎を出て、船の発着場へと進んで行っていたと思われる。



船の発着場の向かいは小松島名物「焼ちくわ」を売るお土産屋が並んでいたと思われる(今も「焼ちくわ」の看板が残っている)。

※当時の小松島線の様子はNHKアーカイブスの動画で見ることができる。
今回の大阪から徳島まで南海フェリーで移動する旅はこれでおしまい。
乗車記録のメモ

事業撤退予定の南海フェリーに乗って大阪~徳島を移動する旅記録でした。
鉄道に乗るより船に乗ったり歩いたりする方が長めになってしまいました。
最後までお読みいただきありがとうございました。
