見出し画像

京香さんが「表」を作った理由

京香さんは、少し前から気づいていた。
太助くんは、仕事そのものは、きちんとやっている。

締切は守る。
頼まれた業務に抜けはない。
むしろ、現場対応は早いほうだ。

ただ――

京香さん(心の声)
「終わったあとが、いつも見えないのよね」


京香さんから見た、太助くん

京香さんは、太助くんのデスクを横目で見る。

太助くんは、今日も忙しそうだ。
電話を切って、資料を直し、次の作業に入る。

京香さん(心の声)
「サボってるわけじゃない」
「むしろ、ずっと動いてる」

でも、夕方になると――

京香さん
「太助くん、あの件どうなった?」

太助くん
「あっ、終わってます!」

京香さん
「……そう。じゃあ、共有は?」

太助くん
「……これから、しようと思ってました……」

そのやり取りを、何度も見てきた。

京香さん(心の声)
「注意しても、変わらないタイプね」
「これは性格じゃない」


「人を直す」のではなく

京香さんは、あるとき考えた。

京香さん(心の声)
ちゃんと報告してって言い続けるのは簡単」
「でも、それで楽になるのは誰?」

太助くんは、もう十分に考えている。
だから、止まっている。

京香さん(心の声)
「じゃあ、考えなくていい形を置けばいい」

・どこまで書くか考えない
・いつ書くか迷わない
・誰に向けたか分かる

京香さんは、パソコンを開いた。

項目は、最小限。
説明文も、極力削る。

京香さん(心の声)
「管理したいんじゃない」
「迷わせたくないだけ」

そうして、ある表を作成してきた。


その表を見た瞬間

数日後。

京香さん
「太助くん、これ使ってみて」

太助くん
「……え?」

画面に映った、スプレッドシート。

未完了、完了。
相手、内容、次の行動。

太助くん(心の声)
「……うわ」
「管理されるやつだ……」

太助くん
「これ……全員分ですか?」

京香さん
「そう。太助くん専用じゃないよ」

太助くん
「……」

京香さん
「仕事、ちゃんとやってるでしょ」
「だから、減らせるところを減らすだけ」

太助くんは、少し黙った。

太助くん(心の声)
「怒られてる感じ、しないな……」
「むしろ……助けられてる?」

そのときは、まだ半信半疑だった。
でも――

太助くんは、このあと、
自分でも驚くくらい、
迷わなくなることを、
まだ知らない。

記事についてのご意見や、「自分ならこうする」といった体験談があれば、ぜひコメントで教えてください。

スキ・フォローもお待ちしています。
皆さんと交流できるのを楽しみにしています!

いいなと思ったら応援しよう!

トクコウ|「めんどくさい」はチャンスの宝庫 このnoteが、あなたの仕事の効率化や、そこから生まれる「心の余裕」に少しでも繋がっていたら嬉しいです。 これからも業務改善の発信を続けていくために、チップで応援していただけると大変励みになります☕️