#9|熱中症ではどんな症状が出る?──見逃してはいけないサイン
熱中症シリーズ
〜命を守る完全ガイド〜
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熱中症から命を守る
知らなかったでは済まされない、
予防・後遺症・暑さに備えるカラダづくり
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第2章|熱中症の症状を知る
#9|熱中症ではどんな症状が出る?──見逃してはいけないサイン
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熱中症の症状と聞くと、
突然倒れる。
意識を失う。
体温が異常に高くなる。
そんな状態を想像していませんか?
もちろん、熱中症が重症化すると、
意識障害やけいれん、高体温など、命に関わる症状が現れることがあります。
しかし、
熱中症のサインは、それだけではありません。
めまい。
立ちくらみ。
大量の汗。
足がつる。
頭が痛い。
吐き氣がする。
カラダがだるい。
いつもより力が入らない。
そして、さらに進行すると、
受け答えがおかしい。
判断力が低下する。
まっすぐ歩けない。
意識がもうろうとする。
けいれんする。
など、カラダにはさまざまな異変が現れます。
日本救急医学会「熱中症診療ガイドライン2024」でも、
熱中症では、
軽い違和感から、命に関わる重い症状まで、さまざまな症状が現れることが示されています。
大切なのは、
「倒れていないから熱中症ではない」
と考えないことです。
◼️|熱中症のサインは、倒れる前から現れる
第1章でお伝えしてきたように、
熱中症は、突然倒れた瞬間にすべてが始まるわけではありません。
カラダの中では、体温調節がうまく働かなくなり、熱がこもり、脱水や循環の変化などが重なることで、全身へ影響が広がっていきます。
そして、その変化に伴って、
カラダはさまざまなサインを出します。
最初から意識を失うとは限りません。
「少しフラッとする」
「なんとなくだるい」
「頭が痛い」
「足がつった」
「氣持ちが悪い」
そんな、一見すると熱中症とは結びつけにくい異変から始まることもあります。
だからこそ、
熱中症を見逃さないためには、
「倒れたかどうか」ではなく、
「いつもと違う変化が起きていないか」
を見ることが大切です。
◼️|熱中症の症状には、さまざまな現れ方がある
熱中症では、
めまいや立ちくらみ、筋肉のこむら返りなど比較的早い段階で現れる症状から、
頭痛や嘔吐、倦怠感、判断力の低下、
さらに重い意識障害やけいれんまで、
さまざまな症状が現れることがあります。
つまり、
「熱中症なら、この症状が出る」
という一つだけのサインがあるわけではありません。
反対に、
「この症状がないから熱中症ではない」
とも簡単には判断できません。
熱中症を見抜くためには、
一つの症状だけを見るのではなく、
暑い環境にいたか。
いつもと違う様子はないか。
複数の異変が起きていないか。
状態が悪くなっていないか。
というように、カラダ全体の変化を見ることが重要です。
◼️|「少しおかしい」が、最初のサインかもしれない
ここで、ぜひ覚えておいてほしいことがあります。
熱中症の初期に現れる症状の中には、
日常でも起こるものが少なくありません。
疲れているだけ。
寝不足だから。
少し運動したから。
暑いから汗をかいているだけ。
足がつっただけ。
頭痛くらいならいつものこと。
そう考えてしまうことがあります。
もちろん、それらすべてが熱中症というわけではありません。
しかし、
暑い場所にいた。
蒸し暑い室内にいた。
運動や作業をしていた。
大量に汗をかいていた。
そのような状況で、
普段とは違うカラダの変化が現れたのであれば、
熱中症の可能性もあると考える。
この視点を持っているだけで、その後の行動は変わります。
熱中症は、早い段階で異変に氣づき、
暑さから離れ、適切に対応することが重症化を防ぐうえで重要です。
◼️|本人が、自分の異変に氣づけないこともある
もう一つ、とても大切なことがあります。
熱中症では、
必ずしも本人だけが判断できるとは限りません。
状態が悪くなると、
集中力や判断力が低下したり、
意識状態に変化が現れたりすることがあります。
すると、
本人は、
「大丈夫」
「まだできる」
「少し休めば平氣」
と思っていても、
周囲から見ると、
いつもと様子が違う。
返事がおかしい。
動きが鈍い。
まっすぐ歩けていない。
ということがあります。
だから熱中症では、
自分のカラダのサインに氣づくことと同じくらい、周囲の人の異変に氣づくことも重要です。
家族。
友人。
職場の仲間。
スポーツチーム。
学校。
一緒にいる人同士で、
「大丈夫?」
と声をかける。
その一言が、重症化を防ぐきっかけになるかもしれません。
◼️|熱中症を見逃さないために覚えておきたいこと
熱中症を見抜くために、
すべての症状を暗記する必要はありません。
まず覚えてほしいのは、
暑い環境の中で「いつもと違う」が現れたら、熱中症の可能性を考えること。
そして、
症状があるのに、
「まだ動けるから」
「倒れていないから」
「もう少し頑張れるから」
と無理を続けないことです。
熱中症は、
重症になってから氣づくのではなく、
重症になる前に氣づくことが大切です。
◼️|第2章では「見逃さない力」を身につけます
ここから第2章では、
熱中症の症状をさらに詳しく見ていきます。
どのような症状が最初に現れやすいのか。
どんな状態になったら危険なのか。
汗の状態から何がわかるのか。
熱中症と他の病氣をどう考えればよいのか。
重症度をどう考えるのか。
病院へ行くべきなのか。
救急車を呼ぶべきなのか。
そして、
一度良くなったように見えたあと、何に注意すればよいのか。
一つずつ理解していきます。
熱中症から命を守るために必要なのは、
症状の名前を覚えることではありません。
異変に氣づき、
必要な行動へつなげることです。
そのために、まず今日から、
自分や大切な人の
「いつもと違う」
を見逃さないでください。
その小さな氣づきが、
重症化を防ぎ、
命を守る最初の一歩になるかもしれません。
|次回予告
次回は、
#10|これって熱中症?──最初に現れやすい初期症状
について解説します。
めまい、立ちくらみ、こむら返り、頭痛、吐き氣、倦怠感。
「このくらいなら大丈夫」と見過ごしやすい小さな異変の中に、熱中症の最初のサインが隠れていることがあります。
重症になる前に氣づくために、次回は初期症状を詳しく見ていきます。
|参考・出典
環境省|熱中症予防情報サイト
厚生労働省|職場における熱中症予防情報
日本救急医学会|熱中症診療ガイドライン2024
※本記事の内容は、執筆時点で公的機関が公表している情報をもとに作成しています。
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|シリーズ一覧
第1章|熱中症の正体を知る
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