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SalesforceアドミンがAIと協働する未来

AWTT管理者向けセッションで感じた“今から意識を変える必要性”

AIエージェント元年と言われた2025年も終わりました。
2026年は、AIエージェントを「使うかどうか」ではなく、「使えることが前提」になる一年だと思います。
Salesforceアドミンも例外ではなく、AIと協働できないと「スピード」と「品質」の両方で置いていかれる。

Dreamforceで、そしてAWTTの管理者向けセッションを聴いて、その現実味が一段と増しました。この記事は、私自身の意識改革への整理、そして、誰かの指針になれば幸い、という思いで書きます。

AWTT Day2 管理者向けセッション

11/20 (木)〜21 (金) に開催された Agentforce World Tour Tokyo(AWTT)。今年からイベント名が Salesforce World Tour から変わったのも象徴的で、「AIエージェントと協働する時代」を前面に出していました。

管理者向けセッションの主題も明快で、
「設定画面が増え続け、“あの設定どこだっけ?”“同じボタンを何百回も押してる…” みたいな管理者体験に、AIエージェントで変化を起こす」でした。
アーカイブ配信もありましたので、ぜひご確認ください。

これからは「AIを使いこなせる管理者」が必要

このセッションで私が持ち帰ったのは、次の感覚です。

AIが手を動かしてくれる部分は増える。
だからこそ、使いこなせないと管理者の仕事が成立しなくなる。

もちろん、AIによって管理者の負担が減る場面は出てきます。
でもここで大事なのは、「楽になる」ことではなく、AIによって「時間が生まれる」ことです。

そして本当に差がつくのは、その生まれた時間を何に使うか

AIで空いた時間を「設定の消化」に使うか、「仕組みの改善」に使うか。
その選択が、2026年のアドミンの差になる
と思います。

  • 目の前の設定作業を、ただ速く回すためだけに使うのか

  • 業務プロセスや全体設計に踏み込んで、仕組み化に使うのか

一方で、現場の期待値は確実に上がります。

  • 期待値は上がる(「AIで早くできるよね?」が当たり前に)

  • 変化速度も上がる(新機能が出る→すぐ試す→運用の流れが速くなる)

  • そして「設定しかできない人」の価値は相対的に下がる

つまり、いま必要なのは「AIと協働できるように意識を変えること」です。
AIで生まれた時間を、設計・運用・ガバナンスに振り向けられる管理者が、2026年以降いっそう強くなると感じました。

スライドでも「変革を始めるなら今がその時。」と強調されてました

新しい管理者体験:4つの方向性

新機能として紹介された内容を整理していきます。(細部の言い回しは私の解釈です)
ポイントは、機能そのものより「管理者の仕事がどこへ寄っていくか」です。

1. Agentforce for Setup:「探す・調べる・設定する」を対話で減らす

デモでは以下2点のユースケースが紹介されてました。

  • ボランティア管理のカスタムオブジェクトと項目を作る

  • 運用に必要な権限セットを確認し、特定のユーザーに付与する

設定画面でプロンプトを入力すると、カスタムオブジェクトと項目を作ってくれる

今までは設定箇所を探したり、設定すること自体で時間が溶けてしまう感覚もあったと思います。Agentforce Setupでは、Adminの「目的」を受け取って、文脈に沿って案内・補助する方向が示されていました。

管理者の仕事はどう変わる?

ここで重要なのは、管理者の価値が「設定方法を知っていること」から、次へ移ることです。

  • 実現したいことを、AIが扱える形で言語化できること

  • AIが提示した設定が正しいか判断できること

つまり、これからのAdminには業務フローの理解、Salesforceの権限やセキュリティなども含めた全体設計の把握など、幅広い知見が必要となります。

持ち帰りメモ: AIが設定の下準備をしてくれるほど、管理者は「要件の言語化」と「設計レビュー(データ・権限・運用)」で価値を出す仕事に寄っていく。アドミンはAIの活用で生まれた時間を活用することで、業務やビジネスを更に先に進めていける存在になる。

2. フロー × 生成AI:「ルールが増えすぎる自動化」を現実的にする

デモでは、条件分岐にAIの判定を利用する設定が紹介されました。
例としてセンチメント(感情)分析。
これまでは「残念」「嬉しい」などの特定キーワードを拾う、やや苦肉の策のような判定が必要で、候補テキストを大量に設定しなければならなかった。

決定ロジックの右側に「AIに条件を判断させる」という選択肢が!

生成AIを分岐に使えるようになると、「ルールで書き切れない曖昧さ」(文面のニュアンス、意図の推定など)を吸収しやすくなります。

管理者の仕事はどう変わる?

AI分岐が進むほど、管理者が先に決めるべきことが増えます。

  • どこまで自動化するか(責任分界)

  • 誤判定時の扱い(ガードレール)

  • どこで人に戻すか(エスカレーション設計)

まさに新人を育てるときと同じで、判断基準と“困った時の戻し先”を設計しておかないと現場は回りません。
業務理解が強い管理者が活躍しやすい流れになっていきます。

持ち帰りメモ: AI分岐が入ると、フローの作り方より「例外・誤判定・責任分界」を先に決めることが重要になる。ここを握れるのは業務を理解しているアドミンだと思います。

3. DX Inspector:変更管理を「注意力」から「仕組み」へ

設定変更一覧が表示され、そこからデプロイするものを選択できるのは有り難い

DX Inspectorは、変更の追跡→整理→デプロイを一気通貫にできる方法として紹介されました。
設定一覧が表示され、そこからデプロイするものを選択できるのは、率直にありがたい。

さらに「Metadata」タブだけでなく「Data」タブもあり、データも移行できるのが嬉しいポイントでした。

使用前に確認したいこと

一方で、使う前に確認したい点もあります。ここは不安というより、使う前にチェックしたい内容です。

  • 差分がある環境へのデプロイ時、権限はどのように反映されるのか?(上書き?差分?)

  • これまで手動で設定していた内容もデプロイできるのか?

    • 例:フローの有効化、Lightningページの有効化

  • Data移送の粒度・制約(どの種類のデータが対象か、依存関係はどう扱うか)

「Metadata」タブの横に「Data」が!データも移送できるのも嬉しい!

管理者の仕事はどう変わる?

私は以前「変更セットでのリリース」について記事を書きました。ポイントは 差分確認→手順書→レビュー→リハ→本番→動作確認 の流れを踏むこと。
リリース手順書は「規模に関わらず作った方がいい。メモすらないと手順が漏れがち」ということも書きました。

変更セット運用では「今回の変更点を自分で拾って詰める」作業が必要だが、DX Inspectorは変更点を追跡して一覧化し、そこから選んでデプロイできる
そして、複数Sandboxの差分を埋めやすい、というユースケースも紹介されていました。

アドミンの仕事が「設定作業」から、変更管理・品質・再現性へと進化でき、属人化や事故率を下げるメリットも享受できる新機能だと感じました。

持ち帰りメモ: 変化が速い時代ほど、変更管理を“個人の注意力”に頼るのは限界が来る。仕組みでレビュー可能とする方向に、管理者の役割が進化すると感じました。

4. 新しいエージェントビルダー:プロンプトより「仕様」が重要になる

Agentを設定するためのAgentが右側にいる状態

デモでは、自然言語で設定できるAgentビルダーが紹介されていました。Canvas画面でノートのように書いていったり、Script画面でより決定論的に設定できることの紹介もありました。
(Dreamforceでも感じましたが、現行のAgentビルダーより圧倒的に設定しやすそう!)

管理者の仕事はどう変わる?

ここで管理者に求められるのは「プロンプトの巧さ」だけではありません。
業務フローやAgentを作る目的を理解したうえで、上のような仕様をどう定義し、どう落とし込むかがポイントになります。

持ち帰りメモ: 「仕様(入力・判断・失敗・引き継ぎ)」を定義してAIと協働できるかが勝負になる。ここが管理者の腕の見せ所だと思います。
業務フローやAgentを作る目的を理解したうえで、以下のような仕様をAgentにどのように落とし込んでいくのかがポイント。

  • いつ・どのデータを使うのか

  • 何を基準に判断するのか

  • 失敗したらどうするのか

  • どこで人に渡すか


まとめ:「AIとの協働で生まれた時間で、深く遠くへ」

このセッションを通して感じたのは、AI前提で仕事のやり方を変えられる管理者が強くなる、ということでした。
だからこそ、私は強く言いたい。「今から意識を変えてAIと協働しよう」

最後に、明日からできる“協働の型”をメモしておきます。
※要件や観点の整理にChatGPTなどを使って壁打ちしていくことも「協働」になります。

  • 依頼を受けたら、まず「設定」ではなく業務プロセスで書き起こす

  • 要件を 目的/制約/例外 の3点セットにして、AIに投げる

  • AIの提案は鵜呑みにせず、データ・権限・運用の観点でレビューする

  • 自動化は「成功ルート」だけでなく「失敗時の扱い/人に戻す条件」を決める

  • 変更管理は、属人化させず“仕組み”に寄せる(DX Inspector的思考)

2026年、エージェントが当たり前になるほど、管理者の価値は「設定できる」から「設計できる」へ移ります。
その移行を始めるなら、今がその時です。そして、生まれた時間を活用し、更に深く遠い場所を目指していきましょう

セッションで紹介された4つの新機能。
すでにGAされているものもあり、今年中にはすべてGAされるでしょう。

立ち止まっている暇はありません。それぞれユースケースも考えて、いち早く使っていけるようにしていきたいと思います!
2026年も突き進んでいきましょう!🐎


最後に

以下記事も少しリライトしたのでご参考いただけると幸いです。

リバネスナレッジでは公式noteも始めました。

Podcast「The Update」もぜひご視聴ください。
https://open.spotify.com/show/1oqZJ3mQtsVhaksGgIOTDj
YouTubeでも配信してます!通勤などのお供にどうぞ🎙️







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