
Claudeのモデルとエフォートの選び方|迷ったらOpus 5、既定はhigh
Claudeの入力欄の横にある、モデルの名前をクリックしてみてください。
名前が縦に並び、「他のモデル」を開くと、さらにもう一段リストが出てきます。
その下には「エフォート」という項目もあります。
どれを選べばいいのか分からないまま、既定のまま使っている方は多いと思います。
実際、既定のままで困らない場面がほとんどです。
ただ、この2つは何を決めているのか、そして上げれば良くなるものなのか。
ここだけは知っておくと、使用量の減り方が変わります。
この記事では、公式ドキュメントに書かれていることだけを並べて整理します。
先に結論を書くと、迷ったときの出発点も、既定値も、公式に明記されています。
この記事は、Anthropic の Claude Platform ドキュメント、Claude Code ドキュメント、Claude ヘルプセンターの各記事をもとに、2026年9月11日時点の内容にしています。この種の製品は数か月で仕様が変わるので、モデル名と条件は必ずそのときの公式ページで確かめてください。
モデルの一覧は、強さの順位ではない
4つのモデルは、想定する仕事で分かれている
まず、リストの並び順を「上ほど良い」と考えないほうがよいです。
公式のモデル比較ページは、それぞれの向き先をこう書いています。
Claude Fable 5.1 — For demanding reasoning and long-horizon agentic work
要求の厳しい推論と、長丁場のエージェント作業のために。
Claude Opus 5 — For complex agentic coding and enterprise work
複雑なエージェント型のコーディングと、企業の業務のために。
Claude Sonnet 5 — The best combination of speed and intelligence
速度と知能の組み合わせが最良。
Claude Haiku 4.5 — The fastest model with near-frontier intelligence
最先端に近い知能を持つ、最速のモデル。
並べてみると、優劣というより、想定している仕事の長さと重さが違うことが分かります。
短い調べもののたびに、いちばん重いモデルを回す必要はありません。
数字で見ると、差ははっきりしている
同じ比較ページには、料金と仕様も並んでいます。
100万トークンあたりの入力と出力の単価は、次のとおりです。
Claude Fable 5.1:入力10ドル/出力50ドル
Claude Opus 5:入力5ドル/出力25ドル
Claude Sonnet 5:入力2ドル/出力10ドル
Claude Haiku 4.5:入力1ドル/出力5ドル
いちばん上といちばん下で、10倍の開きがあります。
コンテキストウィンドウは、Fable 5.1・Opus 5・Sonnet 5 が100万トークン、Haiku 4.5 が20万トークン。
最大出力は、前の3つが12.8万トークン、Haiku 4.5 が6.4万トークンです。
信頼できる知識のカットオフも違います。
Fable 5.1 が2026年6月、Opus 5 が2026年5月、Sonnet 5 が2026年1月、Haiku 4.5 が2025年2月。
古い日付のモデルに最近の出来事を聞くと、知らないのが当たり前だということです。
迷ったときの出発点は、公式に書いてある
意外に知られていませんが、どれを選ぶか迷ったときの答えは、比較ページの冒頭に明記されています。
If you're unsure which model to use, start with Claude Opus 5 for most workloads. Use Claude Fable 5.1 for demanding reasoning and long-horizon agentic work, or when your evals on Claude Opus 5 at higher effort still fall short.
どのモデルを使えばよいか分からない場合は、ほとんどの用途で Claude Opus 5 から始めること。Claude Fable 5.1 は、要求の厳しい推論や長丁場のエージェント作業のとき、あるいは Claude Opus 5 をより高いエフォートで評価してもなお足りないときに使うこと。
つまり Fable 5.1 は、「Opus 5 で足りなかったとき」の選択肢として置かれています。
最初からいちばん上を選ぶ、という使い方は想定されていません。
「既定」が指すモデルは、契約によって違う
もう1つ、見落としやすい点があります。
選択欄の「既定」が実際にどのモデルを指すかは、契約している種類によって変わります。
Claude Code のドキュメントは、こう整理しています。
Max、Team Premium、Enterprise、Anthropic API:Opus 5
Pro、Team Standard:Sonnet 5
同じ「既定」という言葉でも、指しているモデルが違います。
そして Fable のモデルは、どのプランでも、どの提供元でも既定になりません。
使いたければ、自分で選ぶ必要があります。
エフォートは、モデルとは別のつまみ
何を制御しているのか
モデルの下にある「エフォート」は、モデル選択とは別の軸です。
ヘルプセンターは、こう説明しています。
The effort level controls how much thinking Claude applies to a response. Higher effort means more thorough responses, but they take longer and use more tokens, so you'll reach your usage limits faster.
エフォートは、応答にどれだけ思考を割くかを制御する。高いほど徹底した応答になるが、時間がかかり、より多くのトークンを使うため、利用上限に早く到達する。
「利用上限に早く到達する」の部分が実務では効いてきます。
上げるということは、同じ時間で使える回数が減るということです。
エフォートを選べるのは、ヘルプセンターによると Fable 5.1、Opus 5、Sonnet 5、Fable 5、Opus 4.8、Opus 4.7、Opus 4.6、Sonnet 4.6 です。
Haiku 4.5 には、この項目自体がありません。
5つの段と、それぞれの使いどころ
Claude Code のドキュメントには、段ごとの使いどころが表で書かれています。
原文を訳すと、次のようになります。
low:短く、範囲が決まっていて、応答の速さが重要で、かつ知能を要しない作業のために取っておく
medium:多少の知能と引き換えに、コストを抑えたい作業でトークンの消費を減らす
high:トークンの消費と知能の釣り合いを取る。Opus 4.7 を除くすべてのモデルでの既定
xhigh:トークンの消費が増えるかわりに、より深い推論。Opus 4.7 での既定
max:要求の厳しい作業では性能が上がることがあるが、収穫逓減を示すことがあり、考えすぎになりやすい。広く採用する前に検証すること
いちばん上の max に、はっきりと注意書きが付いている点に注目してください。
上げれば良くなる、とは書かれていません。
ヘルプセンターの側は、もう少しやわらかい言い方をしています。
low と medium は日常的な作業に向き、使用量を長持ちさせられる。high は品質と速度の全体的なバランスが最良。
xhigh については、こう書かれています。
Extra high (xhigh) is designed for long-running coding and agentic tasks, offering deeper reasoning than high without the full token cost of max.
xhigh は長時間のコーディングやエージェント作業のために設計されており、max ほどのトークンコストをかけずに high より深い推論を提供する。
max の手前に1段あるのは、そのためです。
既定を動かす前に
公式の「モデルの選び方」のページには、この記事でいちばん実用的だと思う一文があります。
Effort: Several Claude models support an effort parameter that trades intelligence for latency and cost within a single model. Tuning effort is often a better lever than switching models.
エフォートは、1つのモデルの中で、知能と引き換えに応答時間とコストを調整するもの。エフォートの調整は、モデルを切り替えるよりも良いレバーであることが多い。
同じページは、Fable 5.1 と Opus 5 については既定の high から始めて評価に応じて上下させること、Opus 4.8 と Opus 4.7 についてはコーディングやエージェント作業のほとんどで xhigh が最良、とも書いています。
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使える段は、モデルによって違う
段の一覧
ここが分かりにくいところです。
Claude Code のドキュメントには、モデルごとに使える段の表が載っています。
Fable 5.1、Fable 5:low、medium、high、xhigh、max
Opus 5、Sonnet 5、Opus 4.8、Opus 4.7:low、medium、high、xhigh、max
Opus 4.6、Sonnet 4.6:low、medium、high、max
Opus 4.6 と Sonnet 4.6 には xhigh がありません。
そして、この表に載っていないモデルは、エフォートに対応していないと書かれています。
対応していない段を指定すると、落ちる
指定した段がそのまま効くとは限りません。
ドキュメントは、こう書いています。
If you set a level the active model does not support, Claude Code falls back to the highest supported level at or below the one you set. For example, xhigh runs as high on Opus 4.6.
対応していない段を設定した場合、指定した段以下で、対応している中の最も高い段に落ちる。たとえば Opus 4.6 では xhigh が high として動く。
エラーにはなりません。
静かに落ちます。
「xhigh にしたのに変わらない」と感じたときは、モデルのほうを見る必要があります。
同じ「high」でも、モデルが違えば同じ値ではない
もう1つ、あまり知られていない一文があります。
The effort scale is calibrated per model, so the same level name does not represent the same underlying value across models.
エフォートの尺度はモデルごとに調整されているため、同じ段の名前が、モデルをまたいで同じ値を表すわけではない。
つまり Sonnet 5 の high と Opus 5 の high は、同じ「high」という名前でも中身が違います。
モデルを変えたときは、エフォートも設定し直す前提で考えたほうがよいということです。
「思考」は、3つ目のスイッチ
エフォートとは別の設定
モデルとエフォートに加えて、「思考」という設定があります。
ヘルプセンターは、この2つが別物だとはっきり書いています。
Thinking and effort are separate settings, and you can use any combination of the two. The effort level controls how thorough Claude is with every response. The thinking toggle controls whether Claude works through its reasoning in an expandable section before responding.
思考とエフォートは別の設定であり、どの組み合わせでも使える。エフォートは、すべての応答でどれだけ徹底するかを制御する。思考のトグルは、応答の前に、展開できる欄で推論を進めるかどうかを制御する。
エフォートは「どれだけ考えるか」、思考は「考えた過程を見せるか」。
別々に切り替えられます。
切れないモデルがある
ただし、思考を切れないモデルがあります。
Thinking cannot be turned off in Claude when using Claude Fable 5.1 or Claude Opus 5.
Claude Fable 5.1 または Claude Opus 5 を使っているとき、Claude では思考を切ることができない。
Fable 5.1 はどのエフォートでも常時オン、Opus 5 は Claude API 側であれば high 以下では切れますが、xhigh と max で切ろうとするとエラーになる、とも書かれています。
ultrathink という言葉だけが効く
最後に、知っていると得をする1つを挙げます。
Claude Code のドキュメントには、こう書かれています。
Include ultrathink anywhere in your prompt to request deeper reasoning on that turn without changing your session effort setting.
プロンプトのどこかに ultrathink と入れると、セッションのエフォート設定を変えずに、そのターンだけ深い推論を要求できる。
そして、続きが重要です。
Claude Code passes other phrases such as "think", "think hard", and "think more" through as ordinary prompt text and doesn't recognize them as keywords.
「think」「think hard」「think more」といった他の言い回しは、通常のプロンプトの文章として通され、キーワードとしては認識されない。
「もっとよく考えて」と書くこと自体に効果がないわけではありませんが、設定として効いているわけではない、ということです。
「他のモデル」は、引退した機種ではない
状態は4つに分かれている
選択欄の「他のモデル」に並ぶ名前を、古くて使えないものだと思っていないでしょうか。
公式のモデル廃止のページを見ると、そうではありません。
このページは、モデルの一生を4つの言葉で分けています。
Active(現役):完全にサポートされ、使用が推奨される
Legacy(レガシー):もう更新されず、将来的に非推奨になる可能性がある
Deprecated(非推奨):まだ動くが、もう推奨されない。推奨される代替と退役日が示される
Retired(退役):もう使えない。そのモデルへのリクエストは失敗する
「他のモデル」に入っていることと、使えなくなることは別です。
現役のモデルと、退役の予定日
2026年9月11日時点で、廃止ページの一覧に Active として載っているのは次のモデルです。
かっこの中は、ページに書かれている退役予定日です。
claude-fable-5-1(2027年9月1日より前にはならない)
claude-fable-5(2027年6月9日より前にはならない)
claude-opus-5(2027年7月24日より前にはならない)
claude-opus-4-8(2027年5月28日より前にはならない)
claude-opus-4-7(2027年4月16日より前にはならない)
claude-opus-4-6(2027年2月5日より前にはならない)
claude-opus-4-5(2026年11月24日より前にはならない)
claude-sonnet-5(2027年6月30日より前にはならない)
claude-sonnet-4-6(2027年2月17日より前にはならない)
claude-sonnet-4-5(2026年9月29日より前にはならない)
claude-haiku-4-5(2026年10月15日より前にはならない)
すべて「より前にはならない」という書き方で、確定した日付ではありません。
ただ、Sonnet 4.5 と Haiku 4.5 と Opus 4.5 は2026年のうちに区切りが来る可能性がある、とは読めます。
すでに退役したものも載っています。
Opus 4.1 が2026年8月5日、Sonnet 4 と Opus 4 が2026年6月15日、Claude 3.7 Sonnet と Claude 3.5 Haiku が2026年2月19日、Claude 3 Haiku が2026年4月20日です。
60日前に通知される
急に使えなくなるわけではないことも、明記されています。
Anthropic notifies customers with active deployments for models with upcoming retirements, providing at least 60 days' notice before model retirement for publicly released models.
Anthropic は、退役が近いモデルを実際に使っている顧客に通知し、公開されたモデルについては退役の少なくとも60日前に通知する。
検証や再現性のために、以前と同じモデルを指定し続ける、という使い方もできるということです。
バージョンを固定して比較したい場面では、これが効きます。
どのモデルを、どの場面まで使ってよいかを社内のルールにするなら、ひな形があります。
条文と、判断フローと、社内への説明原稿をまとめています。
2026年9月時点の最新状況
いくつか補足します。
エフォートの上限を、組織側で決められるようになっています。
Claude Enterprise のプランでは、管理者がロールごとに、モデルごとの上限を設定できます。
上限を超える段は選択肢に出ず、指定しても上限の段で動きます。
「xhigh にしたつもりが high で動いていた」という現象は、モデルの制約だけでなく、この設定でも起こります。
Claude Code の側には、ultracode という項目があります。
これはエフォートの段ではなく Claude Code の設定で、モデルには xhigh を送りつつ、まとまった作業では動的なワークフローを組ませる、という位置づけです。
廃止ページには、一般の選択欄には出てこない名前も載っています。
Claude Mythos Preview が非推奨になり、Claude Mythos 5 への移行が案内されています。
料金・提供条件・モデル名は、この分野ではもっとも動きが速い部分です。
この記事の数字は2026年9月11日時点のもので、検討するときは必ずそのときの公式ページで確かめてください。
まとめ
モデルの一覧は強さの順位ではなく、想定する仕事の長さと重さで分かれている
迷ったときは Opus 5 から始めるように、と公式に明記されている。Fable 5.1 は「Opus 5 で足りなかったとき」の選択肢
「既定」が指すモデルは契約の種類で違う。Max・Team Premium・Enterprise・API は Opus 5、Pro・Team Standard は Sonnet 5
Fable のモデルは、どのプランでも既定にならない。使うなら自分で選ぶ
エフォートはモデルとは別のつまみで、上げるほど時間とトークンを使い、利用上限に早く届く
既定は high。Opus 4.7 だけ xhigh が既定
使える段はモデルによって違う。Opus 4.6 と Sonnet 4.6 には xhigh がない
対応していない段を指定すると、エラーにならずに、その下で最も高い段に落ちる
同じ「high」でも、モデルが違えば同じ値を指していない
max には「収穫逓減を示すことがあり、考えすぎになりやすい」と公式に注意書きが付いている
思考はエフォートとは別の設定。Fable 5.1 と Opus 5 では切れない
ultrathink はキーワードとして認識されるが、「think hard」などは認識されない
「他のモデル」に並ぶ名前は引退したものではなく、いずれも現役。退役は60日前に通知される
最後に1つだけ付け加えます。
エフォートは、上げたまま戻さない運用がいちばん使用量を無駄にします。
公式が既定を high に置いているのは、そこが釣り合いの取れた位置だと判断されているからです。
長丁場の作業で答えが浅いと感じたとき、そこで初めて上げる。
それで足りなければモデルを変える。
この順番で足ります。
皆さんは、モデルとエフォートを既定のまま使っているでしょうか。
それとも、仕事ごとに変えているでしょうか。
参考・引用元
Anthropic 公式ドキュメント
Anthropic「Models overview」(Claude Platform Docs) https://platform.claude.com/docs/en/models/overview
Anthropic「Choosing the right model」(Claude Platform Docs) https://platform.claude.com/docs/en/about-claude/models/choosing-a-model
Anthropic「Model deprecations」(Claude Platform Docs) https://platform.claude.com/docs/en/about-claude/model-deprecations
Anthropic「Model configuration」(Claude Code Docs) https://code.claude.com/docs/en/model-config
Claude ヘルプセンター
「Change the model, effort, and thinking settings」 https://support.claude.com/en/articles/8664678-change-the-model-effort-and-thinking-settings
実務で使う書式について
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規程のひな形、対応フロー、チェックシート、報告書式などです。
実務で使う書式・キット
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