#322 snap / SONY α7Ⅴ 〜 足元の世界 〜
こんにちは。遺跡発掘と埋蔵文化財の写真を撮るというお堅いお仕事をしながら、「猫撮り」と「街撮り」を楽しんでいる、Yurihiro Yoshida です。
本日は、「足元の世界」のお話です。お付き合いいただけると嬉しいです。この記事で使用している機材は「SONY α7Ⅴ+ Sonnar T* FE 35mm F2.8 ZA」です。
遺跡の発掘調査という仕事柄なのか、つい足元の様子を観察してしまいます。
心が動いた光景があれば、そのままスナップすることもしばしば。気付けば、足元を見ることがすっかり日常になっています。
以前にも同じようなテーマで記事を書きましたが、それくらい足元の世界は僕にとって興味の尽きない被写体なのです。
今回気になったのは植物でした。

といっても、花壇にきれいに植えられた花ではありません。道端や建物の片隅に、ひっそりと生えている野生の植物たちです。
僕は、そんな植物の様子を見ていると、その街の「息づかい」のようなものを感じることがあります。
歩道や道路が整備され、花壇や街路樹にも手が入っている場所では、人の手が届いている安心感があります。

一方で、道端の草が伸び放題だったり、アスファルトのひび割れから植物が力強く顔を出していたりすると、「ここは少し人の手が離れているのかな」と感じることがあります。
もちろん、それだけで街の状態を判断できるわけではありません。
行政の管理や土地の使われ方など、さまざまな要因があるでしょう。
それでも、植物の様子は、人間でいえば顔色や表情のように、その場所の空気を映し出しているように僕には見えるのです。
また、その地域でどれだけ人が暮らし、行き来しているかによっても、植物の姿は変わるように感じます。
住宅街では町内会による草刈りが行われたり、近所の方が自主的に手入れをしていたりすることもあります。
不思議なもので、人の動きが絶えない場所では、植物が勢いよく広がる光景はあまり見かけません。
では、僕が早朝に撮影している飲み屋街はどうでしょう。

そこは生活の場というより、夜になると人が集まり、朝になると静けさが戻る街です。
営業しているお店は店先をきれいに掃除していますし、テナントビルも管理されています。
ところが、空き店舗や長く使われていない建物の周りでは、植物が少しずつ存在感を増していることがあります。
人の気配が薄くなった場所ほど、植物は静かにその場所を取り戻していく。

そんなふうに見える瞬間があるのです。
今の日本は、地方に行くほど空き店舗や空きビルが増えている地域も少なくありません。
だからこそ、足元の植物を見ていると、その街の今や、時代の流れまで感じることがあります。
以前、壁を面で捉えることで時代を感じるという記事を書きました。
今度は足元から街を見つめてみる。
視線を少し下げるだけで、街はまた違った表情を見せてくれるものです。
今回は植物のお話でしたが、また違った切り口で「足元の世界」を記事にしてみたいと思います。
それではまた、次の記事でお会いしましょう!
いいなと思ったら応援しよう!
写真に関する雑感を記事にしています。
もし共感して頂けたら、応援をよろしくお願いします。