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「自信のなさが傲慢につながる」――それに気付いた時、新たな道が開ける

人見知りで、自信が持てなかった子ども時代。そんな私に初めて「自信」というものが芽生えたのは、大学受験のときでした。

大学受験で芽生えた、小さな自信

試験の日、私は心の中でこうつぶやいていました。「もしこの世に自分が存在する価値がないなら、落ちてもかまわない。でも、もし必要とされているなら、この大学に入れてください」。

祈るような気持ちで臨んだ試験に合格したとき、「自分の存在にも意味があるのかもしれない」と、初めて思うことができました。もっとも、後になってその考え自体にそれほど大きな意味はなかったと気づくことになるのですが(笑)。

「正解のある教育」から「正解のない現場」へ

思えば、学生時代の私は「正解を出す教育」の中で育ちました。問題を解いて良い点を取ればいい。極端に言えば、それは「出題者が用意した答えに、いかに近づけるか」という考え方に依存する生き方だったように思います。

ところが、会社に入ると事情が一変します。教育らしい教育はほとんどなく、現場で見て覚える、いわゆるOJT(オン・ザ・ジョブ・トレーニング、実地訓練)が当たり前でした。正解を教えてくれる人はいません。自分なりのやり方で結果を出すしかない中で、気づかぬうちに「自分のやり方こそが正しい」という独善に陥っていったのだと思います。

それは、管理職になっても変わりませんでした。部下を指導する立場になっても、やはりOJTだけ。誰かに相談する文化もなく、ひとりで悩み、ひとりで判断する。今思えば、それは昭和という時代そのものの空気だったのかもしれません。なにか共通する常識のようなものがあって、それをみんなが守っていると信じている…それで社会が成立している、とでもいえば良いのでしょうか?

管理職になって気づいた、自分の傲慢さ

そんな空気の中で、30代半ばで管理職に昇進した私は、部下を「評価しているつもり」でいたのに、いつの間にか「他人をジャッジする自分」に変わっていたのです。本来、評価とは相手の成長のために行為や結果を見ることだったはずです。けれど気づけば、それは相手の人格そのものを一方的に断定する「ジャッジ」にすり替わっていました。そのことに気づいた瞬間、私はこの上なく小さな存在に思えました。いま振り返れば、あの子ども時代の「自信のなさ」の裏返しだったのかもしれません。自信がなかったからこそ、正解のない現場で自分の判断にしがみつき、それがいつしか傲慢さにすり替わっていたのです。そして、こんな問いが胸に鋭く突き刺さりました。

「自分の人生は、このままでいいのか?」それは、「生き方」そのものに疑問を持った、初めての瞬間でもありました。それまでは、ただ人生というものに流され、漂ってきたことに気付かされたのです。

25年の試行錯誤、そして8つの習慣へ

その問いかけを出発点に、私はさまざまなことを学び、試し、実践してきました。四半世紀以上にわたる試行錯誤の末に、ようやく「自分が歩んできた道」に、少しずつ自信を持てるようになっていったのです。

そして、その道を照らしてくれたのが、これから一つずつお届けしていく「8つの習慣」です。心と体のケア、考え方を切り替える工夫、日々の処世術、経済的な安心の備え、失敗から学ぶ姿勢――どれも特別な才能はいらない習慣ばかりです。けれど、その積み重ねこそが私の人生を少しずつ変え、やがて「幸せ」へと導いてくれました。

余談ですが、数秘術(古代ユダヤの神秘思想「カバラ」に由来する占術の一つ)でいうと、私の誕生数は「29/11」だそうです(誕生日の数字を1桁になるまで足していく計算法で、私の場合は29→2+9=11となり、ゾロ目のためこの「11」をそのまま使う流派に従っています)。迷いや自信のなさを超えて、自分らしい創造力で人に貢献していく――そんなテーマを持つ数字らしく、だから私は、この習慣を綴っていくことを決意したのかもしれません。

特別な人の成功談ではなく

ここに書いているのは、特別な人の成功談ではありません。ちょっと変わった人間の、学びの記録です。

もしいまあなたが人生の岐路に立ち、不安や迷いを抱えているなら、この先の話の中に、きっとヒントを見つけられると思います。そして、あなたが「自分の幸せの形」を探しているのなら、読みながら、それを思い描いてみてください。

人生は、いつでもこれから。


あなたが「自分の幸せの形」を描く手助けになれば、これほど嬉しいことはありません。


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これまでの記事は、マガジン「70年かけて検証した――心と体、お金と人間関係、見えないもの」にまとめています。連載完結まで1年以上かかる予定ですが、週4回更新しています。


次回からは、いよいよ「第1の習慣」――心と体の力を抜く、という話に入っていきます。

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