わたしのポートフォリオはリーグワン── 勝ち負けの外にある、投資の“待つ力”
老後の生活を、ほんの少しでも軽くできたら。
できれば、手間をかけずに、勝手に増えてくれたら最高。
そんな、少し都合のいい願いを叶えてくれそうな株はどれだろう。
できれば、自分でも納得して持てる会社を。
長く、静かに配当を生み続けてくれそうな株を探す。
気づけば、ラグビーチームのある会社ばかりだった
世界で戦える企業。
技術があり、収益力があり、時間に耐えていける会社。
条件でふるいにかけていくと、なぜかラグビーチームを持つ会社が並んだ。
トヨタ、NTT、三菱重工。
ヴェルブリッツ、D-Rocks、ダイナボアーズ。
企業名がチーム名に変わった瞬間、
数字だったはずの銘柄が、急に血の通った存在になる。
おまけにリーグのスポンサーである三菱UFJフィナンシャル・グループまで重なると、
わたしのポートフォリオは、まるでリーグワンの順位表みたいに整った。
老後資金の運用のはずなのに、なぜかちょっと楽しい。
株価が上がるのも嬉しいけれど、
チームが勝つほうが、たぶんもっと嬉しい。
実生活では声に出せないけれど、
「わたし、リーグを少しだけ支えているのかも」なんて、
ひとりでにんまりしている。
売る理由は、チャートではなく“物語”で決める
株は、下がる。
どんな優良企業も、景気や情勢や思惑に揺られて、波のように上下する。
そのたびに、わたしは自分に聞く。
「まだ、この会社を持ち続ける?」
チャートが崩れたから売るのか。
それとも、物語が終わったから手放すのか。
わたしの基準は、後者だ。
その企業が世界で戦い続ける力を失ったと感じる時。
経営がどう変わるのかは、正直よくわからない。
でも、チームを手放すなら──
それは、物語の終わりに近い気がする。
三菱重工が力強く推移していても、
ダイナボアーズが厳しい順位にいても──
いや、もちろん勝ってほしいのだけれど。
わたしのポートフォリオは揺れない。
シーズンは続く。
リーグは一年で終わらない。
企業の時間は、もっと長い。
絶好調も連敗も、
長い物語の、ほんの一場面。
そう思えた瞬間、値動きはただの“経過”になる。
応援だけではなく、ちゃんと守る
もちろん、感情だけで投資はしない。
全力で賭けない。
比率を決める。
現金というメンバーを、ベンチにきちんと置いておく。
芝の上に立つのは15人でも、
試合を決めるのは、静かに待っているベンチの8人だったりする。
だから、下がっても慌てない。
ほんの少し、整う時間だと思える。
市場がざわつく日も、
コーヒーを飲みながら静かに待つ。
恐慌は永遠じゃない。
でも、パニックは一瞬。
その一瞬に、手を伸ばせるかどうか。
それも、“待つ力”なのだと思う。
投資は、応援に少し似ている
勝ち負けだけで判断しないこと。
長い目で、育つ時間を信じること。
無理のない比率で持ち続けること。
そして──
勝っているときより、負けているときに落ち着いていられること。
資産額よりも、
応援できる心を持てているかどうか。
それが、わたしの“心の残高”。
世界で戦う企業たちを、
静かに、ゆっくり、
下がったときにそっと持ち直しながら育てていく。
老後資金は、案外こうして静かに増えていくのかもしれない。
シーズンは、まだ続く
わたしのポートフォリオは、今日もリーグワン。
順位に一喜一憂しすぎず、
でも、ちゃんと目は離さずに。
シーズンは、まだ続く。
わたしの備えも、静かに続いていく。
最後まで読んでくださって、ありがとうございました。
少しでも響くものがあれば、“スキ”で教えていただけるとうれしいです。
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