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なぜ、ルイスポールセンの照明に惹かれたのか── パリの夜に知った「暗さ」の心地よさ

パリの夜は、思っていたより暗かった  

目を閉じると、今でも思い出す灯りがある。

初めて訪れたパリで驚いたのは、夜の暗さだった。
泊まったホテルは、歴史を重ねた建物。
美しい装飾の家具が置かれ、色の組み合わせも素敵で、
「ああ、これがパリなのね」
と、ちょっと浮かれていた。

ところが、ベッドサイドのランプを灯すと──暗い。
本を読むのも、諦めたくなるほど。
眠る前には、ホットチョコレートを飲むことくらいしか許されていないような気がした。

街へ出ても、やっぱり暗い。
石畳に落ちる街灯の影。
カフェからこぼれる、小さな灯り。
冬の空気の中に浮かぶ、オレンジ色の光。

日本の街のように、どこも明るく照らされているわけではない。
それなのに、小さな光がぽつぽつと浮かぶ街は、不思議と温かかった。
何かを明るく照らすための光というより、夜を心地よく過ごすための光。


パリの灯りを、わが家にも

わが家の照明を選ぶとき、思い出したのはパリの夜だった。
照らされた場所だけでなく、壁に落ちる影までやわらかい。
光の広がり方まで美しいルイスポールセンの照明に惹かれたのは、たぶん、あの夜の記憶があったからだと思う。

パリの余韻と現実

とはいえ、わが家はパリのホテルでも、おしゃれなレストランでもない。
実際、素敵だけれど「これはさすがに暗い」と諦めたデザインもあった。

必要な場所にはスポットライトを足す。
ペンダントライトの長さとテーブルの高さを測る。
スタンドライトを置きたい場所には、コンセントも増やした。
どれほど美しくても、暗すぎる照明では困る。

暗いのも、いい。

わが家に初めて来た人には、ときどき「暗いね」と言われる。
そこは否定しない。
でも、しばらくすると目が慣れてくる。
すべてを明るく照らさなくても、案外困らない。
むしろ、見えすぎないほうが落ち着くこともある。

夜を全部明るくしてしまわず、
好きな光をひとつ、ふたつ。

そんなふうに光を味わう暮らしが、今はちょうどいい。。


最後まで読んでくださって、ありがとうございました。
少しでも響くものがあれば、“スキ”で教えていただけるとうれしいです。

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