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テスラRoadsterが「飛んだ」――NIO李斌は脱帽、XPENG何小鵬は航空認証を指摘

    [メンバーシップ限定]テスラが2026年10月15日、米テキサス州のSpaceX施設で第2世代Roadster(ロードスター2)を発表し、冷ガス推進器を使った短時間の空中動作を披露した。中国時間16日には、その映像が中国の自動車業界でも大きな話題となった。

    蔚来(NIO)創業者の李斌氏は、テスラの技術を称賛しながら「これは本当に我々にはない」とユーモアを交えてコメントした。

    一方、小鵬(XPENG)董事長兼CEOの何小鵬氏は、Roadsterを新しい形態の空飛ぶクルマとして高く評価しつつ、飛行安全、航続性能、航空機としての認証が実用化の課題になると指摘した。

    さらに、XPENGの空飛ぶクルマ事業を手掛けるXPENG AEROHT(小鵬匯天)の創業者、趙徳力氏は、推進技術そのものに注目。1984年ロサンゼルス五輪で使用されたジェットパックとの類似性を指摘し、テスラの推力方向制御を評価した。

    三者の反応には、それぞれの企業が持つ技術的な立場が表れている。

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    Roadster、冷ガス推進器で短時間の空中動作を披露

    テスラは10月15日、長年開発を続けてきた第2世代Roadsterを発表した。

    発表会では、車両が特殊な傾斜路を上り、上下逆さまの状態で走行した後、空中へ飛び出して姿勢を変え、着地する様子が披露された。

    また、他のテスラ車両の上を越える空中動作も実演された。

    これらを実現する技術として紹介されたのが、車体を路面へ吸着させるファンシステムと、SpaceXの技術を応用した冷ガス推進器である。

    吸着ファンは車体と路面の間に負圧を発生させ、タイヤの接地力を高める。

    一方、冷ガス推進器は高圧ガスを噴射し、車体に推力を与える。

    テスラは両者を組み合わせることで、通常の自動車では不可能な姿勢や動作を実現した。

    同社は第2世代Roadsterについて、2028年の生産開始を計画している。

    ただし、今回実演された空中動作は、一般的な空飛ぶクルマが目指す継続的な飛行や、都市間の空中移動とは異なる。

    特殊な設備と推進システムを使用した短時間の実演であり、一般利用に必要な安全性や運航能力が実証されたわけではない。

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    NIO李斌氏「これは本当に我々にはない」

    中国の自動車業界で最も話題になった反応の一つが、NIO創業者、董事長兼CEOの李斌氏によるコメントである。

    李氏はRoadsterの映像を転載し、テスラの技術を称賛した。

    「すごい。これは本当に我々にはない。テスラに拍手を送りたい」

    この発言が注目された背景には、李氏の過去の発言がある。

    李氏は以前、テスラが持つ技術や機能について、NIOにも同様のものがあり、逆にNIOが持つ機能にはテスラが提供していないものもあるという趣旨の発言をしていた。

    今回の「これは本当に我々にはない」という言葉は、その過去の発言を踏まえたユーモアとして受け止められている。

    李氏は競合企業の技術を否定するのではなく、自社には存在しない能力として率直に認め、テスラを称賛した。

    NIOは電池交換、車両ソフトウェア、スマートキャビンなどを主要な技術領域としているが、Roadsterのような冷ガス推進器による空中動作を商品化する構想は示していない。

    今回のコメントは、そうした事業領域の違いを軽妙に表現したものといえる。

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    XPENG何小鵬氏「非常にクール。ただし飛行認証は避けられない」

    XPENG董事長兼CEOの何小鵬氏も、Roadsterの発表を高く評価した。

    何氏はSNSで、Roadsterについて「非常にクールな、もう一つの形態の空飛ぶクルマ」とコメントした。

    その一方で、実用化には複数の条件があると指摘した。

    具体的には、飛行時の安全性、飛行性能、航続時間や航続距離などの指標である。

    さらに、何氏が強調したのが航空機としての認証だった。

    「誰も飛行認証を避けて通ることはできない。世界のどこでも長期的な取り組みが必要になる」

    何氏はTCなどの認証制度に言及し、その手続きが加速することを期待すると述べた。

    TCはType Certificateの略で、航空機の型式設計が適用される安全基準に適合していることを証明する制度である。

    ただし、すべての飛行装置に同じ型式証明制度が適用されるわけではなく、実際の認証要件は機体の分類や用途、運航形態、国・地域によって異なる。

    何氏の発言は、Roadsterが直ちに特定の型式証明を必要とするという法的判断ではない。

    短時間の空中動作を披露することと、人を乗せて継続的に飛行する製品を実用化することの間には、大きな隔たりがあるという指摘である。

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    XPENGが航空認証を重視する理由

    何小鵬氏が認証問題に言及した背景には、XPENG自身が空飛ぶクルマ事業を進めていることがある。

    XPENG AEROHTは、地上走行車両と分離式航空機を組み合わせた「陸地航母」や、複数人での移動を想定したeVTOLなど、異なる形態の空飛ぶクルマを開発している。

    eVTOLは、電動で垂直離着陸する航空機を指す。

    これらの機体を一般の利用者へ提供するためには、航空機としての安全性を確認し、必要な認証を取得することが重要になる。

    試作機が飛行できることと、量産機として認められることは同じではない。

    また、機体の型式に関する認証だけでなく、製造、運航、操縦、整備、飛行空域などの制度にも対応する必要がある。

    XPENGは既にこうした課題に取り組んでいるため、何氏はRoadsterの技術的な面白さを認めながら、実用化の条件にも目を向けたと考えられる。

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    急速に進む中国のCASE(Connected&Cabin,Autonomous,Shared&Service,Electric)やAIについての最新情報。2018年から1日1本以上のレポート配信。毎朝8:00日刊中国モビリティレポートと適時号外レポート

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