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広汽、欧州生産から研究開発・サービスまで現地化――2027年R&D拠点、年内180店舗超へ

    [メンバーシップ限定]広汽集団(GAC)が、欧州事業を完成車の輸出・販売から、研究開発、生産、部品供給、販売、アフターサービスまでを現地で展開する事業体制へ移行させている。

    2026年10月12日、広汽集団はパリ・モーターショーで欧州戦略を発表した。

    すでにAION VとAION UTの2車種について欧州生産を実現しており、2027年には欧州研究開発センターを開設する計画である。さらに、年内に欧州全域で180カ所を超える販売・サービス拠点を整備する。

    オランダ・ロッテルダムには部品配送センターを設置済みで、今回、新たなグローバルサービスブランド「GAC CARE+」も発表した。

    広汽集団が目指すのは、中国で製造した自動車を欧州へ販売するだけの事業ではない。欧州で開発し、欧州で生産し、欧州の顧客を現地で支える体制を構築することである。

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    欧州を単なる販売市場ではなく、グローバル戦略の中核に

    広汽集団の閤先慶総経理は今回、欧州を同社にとって最も重視する市場の一つであり、グローバルブランド戦略上の重要拠点と位置付けた。

    同社は2024年に欧州市場計画を発表し、その後、現地生産や販売網の整備を進めてきた。

    今回のパリ・モーターショーでは、欧州市場向けのブランドメッセージとして「GAC.THE ENGINEERS」を発表した。

    エンジニアリング能力と品質へのこだわりを、欧州の顧客に伝えるブランド戦略である。

    広汽集団によれば、設立から29年間の累計研究開発投資は670億元を超え、研究開発人員は8500人以上、累計特許出願は2万5000件を超える。

    また、新車開発では高温、高寒、高湿、高塩分、高標高、山岳、粉塵などの厳しい環境を想定した試験を実施し、累計の等価試験走行距離は1300万kmを超えるとしている。

    今回の欧州戦略では、こうした中国国内で蓄積した開発能力を、欧州現地の開発・生産・サービス体制へ接続する方針を示した。

    AION VとAION UT、すでに欧州生産を実現

    今回の発表で重要なのは、広汽集団が欧州現地生産を将来の構想として語っているわけではないことである。

    同社によれば、BEVのAION VとAION UTは、すでに欧州での生産を実現している。

    両車は欧州の自動車安全評価制度Euro NCAPで最高評価の5つ星を取得したとしている。

    広汽集団は、欧州で製造し、欧州の安全基準で評価され、欧州市場へ提供するという体制を強調した。

    今回の発表資料にはオーストリア工場の写真も掲載されている。

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    ただし、資料本文では各車種の具体的な生産台数、生産能力、現地調達率などは明らかにしていない。

    また、欧州生産が実現したことと、主要部品まで欧州で調達していることは同義ではない。

    今後は、完成車組立だけでなく、電池やパワートレイン、電子部品などの現地調達をどの程度進めるかが重要になる。

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    2027年に欧州R&Dセンター、100人超の現地技術者を配置へ

    研究開発分野では、欧州現地化をさらに進める。

    広汽集団はすでにイタリア・ミラノにデザインセンターを設けており、欧州市場のデザイン需要や国際的な商品開発に対応している。

    今回、新たに欧州研究開発センターを2027年に完成・稼働させる計画を明らかにした。

    同センターでは、段階的に100人を超える現地エンジニアを配置する方針である。

    これにより、欧州のデザイン機能に加えて、車両の研究開発機能も現地に整備する。

    広汽集団は、欧州での「研究開発+デザイン」の現地化を進めるとしている。

    これは単に、中国で開発した車両を欧州市場向けに調整するだけでなく、欧州側の技術者が商品開発に関与する体制を拡充する動きである。

    ただし、今回の発表では、欧州R&Dセンターの具体的な所在地や投資額、担当する車両プラットフォームなどは明らかにされていない。

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    欧州30カ国に販路、年内180拠点超へ

    販売網についても、具体的な拡大目標を示した。

    広汽集団によれば、欧州での販売チャネルはすでに30カ国をカバーしている。

    今後は、英国、ドイツ、フランス、イタリア、スペインの主要5市場を重点地域として、現地パートナーとの協力を強化する。

    2026年末までには、欧州全域で180カ所を超える販売・サービス拠点を整備する計画である。

    ここで注意したいのは、30カ国へのチャネル展開と、各国で完成車の販売が本格化していることは必ずしも同じではない点である。

    また、180拠点超は年内の計画値であり、10月12日時点ですでに整備を完了した店舗数ではない。

    それでも、広汽集団が欧州市場で販売とアフターサービスを支えるネットワークを拡大していることは明確である。

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    ロッテルダムに部品配送センター、36時間以内に出荷

    今回の発表で特に具体的だったのが、アフターサービス体制である。

    広汽集団はオランダ・ロッテルダムに部品配送センターを設置している。

    同センターを利用することで、欧州全域への補修部品供給を効率化する。

    同社によれば、部品注文の充足率は95%を超え、平均36時間以内に出荷できる体制を構築している。

    また、欧州現地の技術チームによって、整備・修理に関する要請へ48時間以内に対応する方針も示した。

    中国メーカーの欧州進出では、車両の価格や性能だけでなく、故障時の修理対応、補修部品の入手、保証制度などが重要になる。

    特に新興ブランドの場合、車両そのものに魅力があっても、販売後のサービスに不安があれば顧客の購入判断に影響する。

    広汽集団は、欧州での販売台数拡大に先行して、補修部品と技術サポートの体制を整備しようとしている。

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    急速に進む中国のCASE(Connected&Cabin,Autonomous,Shared&Service,Electric)やAIについての最新情報。2018年から1日1本以上のレポート配信。毎朝8:00日刊中国モビリティレポートと適時号外レポート

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