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レクサス上海工場、主要建屋が完成し生産設備の設置進む――2027年稼働へ採用拡大、日本向け輸出も計画

    [メンバーシップ限定]トヨタ自動車が中国・上海市金山区に建設しているレクサスのBEV専用工場で、主要建屋の建設が進み、生産設備の搬入・設置や従業員の受け入れが本格化している。中国自動車専門メディア『汽車公社』が2026年10月下旬、現地を再訪して確認した。

    工場には鋳造、プレス、溶接、塗装、総組立、電池組立の主要6施設が整備され、総組立工場では設備の設置・調整作業が進んでいる。独立したオフィス棟の一部はすでに使用されており、レクサスの従業員が勤務を開始している。

    一方、生産ラインの作業員はまだ本格的に入場しておらず、設備工事も継続中である。現地関係者の証言によると、建設作業の終了までには、なお2カ月程度を要する可能性がある。

    新工場は2027年の稼働開始を目指しており、当初の計画生産能力は年間10万台。上海市当局は、中国市場向けだけでなく、日本を含む海外市場への輸出も計画に含まれると説明している。

    レクサスにとって上海工場は、中国で初めて自社主導で整備する完成車生産拠点である。同時に、中国の新エネルギー車(NEV)産業基盤を活用してBEV事業を拡大するための重要な拠点となる。

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    画像はいずれもレクサス上海より。以下同

    4月から10月、工場建設が大きく進展

    『汽車公社』は2026年4月にレクサス上海工場を訪問し、工事現場の掲示板や建設状況を調査していた。

    当時、亭衛公路と天工路の交差点付近に位置する塗装・溶接関連工区、および九工路と金茂路の交差点付近に位置する総組立関連工区では、11月15日を竣工予定日とする工事情報が掲示されていた。

    今回の10月下旬の再訪では、建屋の外観がほぼ整い、設備の搬入や設置が進んでいることを確認した。

    上海のレクサス販売店が10月中旬に公開した動画でも、主要6施設の建屋が完成し、屋根への太陽光パネル設置がおおむね進んでいる様子が紹介されている。

    ただし、建屋の完成と生産設備の設置完了は同じではない。

    現地調査では、総組立工場の内部に多数の設備が搬入され、作業員が設置・調整を行っていた。一方、設備工事はまだ途中段階であり、工場全体が量産可能な状態に達したわけではない。

    塗装工場についても、建屋の外観は完成しているものの、周辺道路の整備などが続いていた。

    工場は建設段階から、設備導入と稼働準備の段階へ移行しつつある。

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    主要6施設を整備、電池組立工程も設置

    上海工場には、完成車生産に必要な主要工程を集約する。今回確認された施設は以下の通りである。

    • 鋳造工場

    • プレス工場

    • プレス・溶接関連工場

    • 塗装工場

    • 総組立工場

    • 電池組立工場

    これらの施設を通じて、車体の製造から塗装、電池関連工程、完成車の組立までを行う計画である。

    工場の屋根には太陽光発電設備の設置も進んでおり、建屋の完成と並行してエネルギー関連設備の整備が進められている。

    なお、今回の現地調査で確認されたのは建屋や設備の設置状況であり、各生産ラインの試運転や量産検証が完了したことを示すものではない。

    レクサスは上海工場で自社開発の大型一体鋳造技術を導入する方針を示しているが、今回の現地調査だけでは、鋳造設備の具体的な仕様や稼働状況までは確認できない。

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    オフィス棟の一部が稼働、従業員の勤務始まる

    工場では、生産設備の導入と並行して、従業員を受け入れる準備も進んでいる。

    『汽車公社』の現地調査によると、工場敷地内に設けられた独立オフィス棟のうち、2号棟と7号棟がすでに使用されていた。

    建物内にはレクサスの従業員が勤務しており、入退館には認証システムが使用されている。

    また、専用駐車スペースにはレクサスRZ 450eが複数台駐車され、充電設備にも同型車が確認された。

    ただし、これらの車両が上海工場で生産する新型車の開発・検証に直接使用されているかどうかは明らかになっていない。

    現段階で工場に勤務する従業員は、建設管理や技術関連の担当者が中心とみられる。

    製造ラインで働く作業員の本格的な入場は、設備工事の進展に合わせて進む見通しである。

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    生産作業員の採用は進むが、完了状況は不明

    今回の取材で注目されるのが、製造従業員の採用状況である。

    『汽車公社』が工場内の従業員に確認したところ、溶接など一部工程の生産作業員について、採用がすでに終了しているとの証言が得られた。

    ただし、この証言を裏付ける別の情報源は確認されていない。

    実際、レクサス上海の求人情報には、塗装、総組立、鋳造、溶接、プレスなどの生産関連職種が引き続き掲載されている。

    したがって、すべての生産従業員の採用が完了したと判断することはできない。

    一方、採用活動が進んでいることは、工場が設備建設だけでなく、実際の生産体制の構築に入っていることを示している。

    一部の従業員は、上海工場の完成に先立ち、他のトヨタ関連拠点で研修や業務を行っていると報じられている。

    新工場では、設備の据え付けに加え、作業員の訓練や生産工程の検証が今後の重要な作業となる。

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    建設完了まで「あと2カ月」、竣工時期の定義に注意

    今回の現地調査では、工場建設に関わる仮設食堂の従業員が、工事終了まで「あと2カ月」と説明している。

    この食堂は建設作業員向けに設けられた施設であり、工事終了後に撤去される予定という。

    ただし、この証言は工事現場の関係者による見通しであり、トヨタやレクサスが正式に発表した竣工日ではない。

    また、工場建設の進捗については、これまでにも異なる時期が示されている。

    トヨタ中国幹部への取材では、2026年9月に建設が完了したとの説明も伝えられていた。

    一方、今回の現地調査では、10月下旬にも設備の設置や周辺工事が継続している。

    両者は必ずしも矛盾しない。

    建屋の完成、設備工事の完了、施設全体の竣工検査、生産ラインの試運転、量産開始は、それぞれ異なる工程だからである。

    現時点で確実に言えるのは、主要建屋の建設が進み、生産設備の導入段階に入っているということである。

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    総投資額約146億元、年産10万台を計画

    上海市金山区のレクサス工場は、総投資額約146億元(約3432億円)、敷地面積約113万平方メートルの大型プロジェクトである。

    計画上の生産能力は年間10万台で、BEVを中心とする新型車の生産を予定している。

    工場はトヨタが中国で進める新しいNEV事業の重要拠点であり、現地のサプライチェーンや技術開発能力を活用することが期待されている。

    ただし、年産10万台という計画値は、量産開始直後から10万台を生産することを意味しない。

    新工場では通常、設備の調整、生産品質の検証、従業員の習熟などを経て、生産台数を段階的に引き上げる。

    また、『汽車公社』は敷地規模などをもとに、将来的には年産25万台程度まで拡大する可能性にも言及している。

    しかし、現時点で確認できる正式な計画生産能力は年産10万台である。

    敷地面積の比較だけでは、生産能力の拡張余地を判断できない。25万台という数字は公式計画ではなく、記者による推測として区別する必要がある。

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    急速に進む中国のCASE(Connected&Cabin,Autonomous,Shared&Service,Electric)やAIについての最新情報。2018年から1日1本以上のレポート配信。毎朝8:00日刊中国モビリティレポートと適時号外レポート

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