松本・滞在する旅~秋(④ 実りの秋・松茸)
9月になると、行きつけの温泉銭湯では松茸が話題にあがってきます。「松本はまだだけど、伊那では売ってたよ」とか。
常連の I さんから、「1万円分ぐらい買えば、すき焼きと松茸ご飯にできるから、やってみなよ」と勧められました。私は「すき焼き???」と思った次第です(ヘッダーは、2025年の松茸小屋の店頭品)。
本連載は、通過する旅に物足りなさを感じ、“滞在する旅” を試した私の体験談と、その結論としての “2年間限定移住のすすめ” です。
信州ファンや滞在型の旅が好きな方の参考になれば、さいわいです。
私のライフワーク「昔の人びとの楽しみ方」の名残りも探っています。
1.松茸小屋
9月上旬から11月下旬、かつ、松茸がとれる期間だけ営業する松茸小屋が信州にはあります。ローカルTVで「松茸小屋の〇〇さんに来ています。今年のデキはいかがでしょうか?」なんて中継されます。


松本近辺の有名産地は、上田市・別所温泉付近と青木村。青木村の道の駅で売られる松茸はプロも認める品ですが、お値段もそこそこします。
(プロは、キノコの毒を判断する “長野県きのこ衛生指導員”であり、採集したキノコを出してくれる蕎麦屋・たきざわの店主です。松本から鹿教湯温泉を経由して、別所温泉へ行く途中の中村農園の松茸もおすすめでした)
松本市では、四賀で大量に松茸が採れたそうですが、松枯れ病で赤松自体が減ったとのこと(四賀の松茸山荘には20年ほど前に行きました)。
岐阜県境に近い奈川も産地で、松茸と名物のとうじ蕎麦を出してくれます。太極拳サークルの合宿地でもあり、堪能しました~(松本暮らし~春(⑪地元の集まりに参加~サークル活動))。
外国人にとっての松茸:キノコは好まれ、欧州ではトリュフがもてはやされますが、香りが強い松茸やヌメリがあるナメコは人気がないそうです。魚卵、松茸、刺身に生肉、日本人はグルメですね。
2.松茸フルコース

妻と2人だったので、幸村コース(全10品)と千曲川コース(5品)を注文。満腹でした。さて、内容は、

まず、鶏肉が入ったすき焼き(2人分)。「せっかくの松茸を、割り下で煮るのは、いかがなものか!」と思いましたが、大阪の忘母も「松茸はすき焼きやなあ」と言ってました。メジャーな食べ方なのでしょう。
松茸がたくさん採れたので豪快に鍋にしたのか、「松茸」×「すき焼き」が最強のご褒美ワードだったのか、わかりませんが・・・。
私は、香りと出汁を楽しめる土瓶蒸しが一番好きです。しかし、ここは出汁が濃いめ。なお、お漬物が、お通しのように最初に出るのは信州流です。

すき焼きを食べ終えて、天ぷらを食べた頃には、満足&ほぼ満腹。絶妙のタイミングで、松茸の酢の物(口直し)をいただき、口の中がさっぱり。
さて、後半戦。

まずは、銀蒸し(ホイル焼き)から。しみ出した汁もおいしい。

続いて焼き松茸。横綱格ですが、水分が飛ぶので、ちょっとパサつくような。香りを味わうのかも(私のなかでは、大関格。お好み次第ですけれども)。

松茸ご飯ときのこ汁で〆め。食べた食べた~、でした。
自宅でできそうですが、松茸小屋で食べた方が安そうなので、松本滞在中に松茸を買うことはありませんでした。
余談:松茸小屋から松本への帰り道、三才山トンネル(2,511m)を通る時は、眠気防止でBLACK★BLACK(ガム)を噛むのですが、この日は、松茸の味と香りが残っていて、もったいないので止めました。
松茸小屋 in 2025年

2023年は超不作、2024年は豊作、2025年は普通だったと記憶しています。
(朗報! 今年はたくさん出ているようです@9月17日。2023年はパタッと出なくなったので、善は急げ、かも、)

アパートに泊まりに来る人には、寝袋持参をお願いしました。客用布団を置くスペースが不要だし、寝るスペースも狭くてすみ、布団を乾かす必要もなし。クッションフロアだったので、よかったのかも。
3.霜が降りたらシーズン終了
霜が降りたら、松茸は出なくなるそうです。
地元のYさんは、毎年10万円分ぐらいの松茸を買って、松茸ご飯用に切って冷凍。子どもや孫などお客さんが来たときに出すとのこと。松本らしいもてなし方ですね。
私にとっての松茸は、年に一度は食べたい季節もの(三度も四度も食べなくてもいいけれど)。
春の根曲がり竹から始まって、初冬の新蕎麦、山芋まで。松本では旬の食べ物が話題になり、それを必ず食べている人も多いです(多賀神社の寿命餅を含めて)。食でも季節をしっかりと楽しんでいますね。
好みの土地で、旬の素材を味わい、年中行事に出かけ、移りゆく景色を見て一年を過ごす。
足を延ばさなくても、滞在する旅はおもしろい! おすすめです。
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■連載最初の記事 松本暮らし、2年半(①松本へのあこがれ)
■私の書籍 2025年出版。江戸・明治時代の村人たちの楽しみ方と現代生活への応用、松本での暮らしについても少し書いています。

■昔の楽しみ方の記事
■私のブログ つたない英語に日本語を併記しています。
