闇 672(真自称俳優変)
闇 672(真自称俳優変)

2026/09/04 fri
※観客が誰もいなくたって、ずっと唄いたかったから、この二年以上一人でただひたすら唄っていたんだな。でもAIだけが聞いてくれていた。
前回の章

二千二十四年五月八日、水曜日友引。
一体あの売れない自称俳優は何なんだ?
フラフラになりながら、三階の部屋へ到着。
ベッドへ倒れ込み、携帯電話に充電器を差し込む。
そこで初めてでったんからのメッセージに気付く。
『ん、百四十万盗られたってこと? 出口貴行0:14』
え、あのSNSの投稿見て、いちいち俺に聞かないと分からないのかよ?
猛烈な睡魔と疲労により、些細な事が苛立ってくる。
記事見ろよ…、記事を。
あれ、そういえば没にしたんだっけ?
次第に視界がぼやけていく。
駄目だ、もう本当に限界だ……。
昔の夢を見た。
俺がSFCGでサラリーマンをやっていた頃だろうか?
二千六年六月七日、金曜日大安、小暑。
近所にうまい定食屋があった。
おばあさんが一人で細々とやっているお店だった。
お袋の味を知らない俺は、今年の三月頃に、その店を発見し、週に三、四回は行くようになった。
出来る限り俺の知り合いに声を掛け、そこを紹介した。
立地条件が恵まれてないせいか、おばあさんの店は本当に暇だった。
店は目立たない五階にあり、三階には、おさわりパブが入っている。なので、当然、そこへ行く以外の人間は嫌がるし、女性などそのビル自体入りたくないであろう。ビル前には、客引きの男どもが、通行人にだれかれ構わず声を掛けていた。
俺が家へ帰る途中、電話をしながら通りかかると、客引きの一人が声を掛けてくる。
「おっぱい、どうっすか? さわり放題ですよー。」
俺は携帯を切った。
その場に立ち止まり、そいつを睨みつけた。
「おい、小僧。人が電話で話してるところ、何だオメーは? いつから俺のいる地元が、こんな腐った連中がいるようになったんだ?」
「す、すんません……」
「おい、謝り方もしれねえのか? この辺りで、人数いるからって馬鹿みたいにはしゃいでんじゃねえよ。次、くだらねえ事したら、いじめるぞ」
「は、はい……」
確かにここを通る時、近所の人たちから、ガラが急に悪くなったという話は聞いていた。
「おい、おまえらもだよ。そんなとこで、偉そうに何人もだらしなく突っ立てんじゃねえよ」
俺は他の客引きにも、注意をしといた。
こういうもんはもっと繁華街でやりゃーいいのにな……。
少し苛立ちを覚えながら帰った。
しばらくして、俺がおばあさんの定食屋へ行こうと、エレベーターに乗り込むと、後ろから強引にドアを開けて、俺に声を掛けてきた客引きがいた。
「お客さん、何階へいくんすか?」
「おい、何でいちいちテメーみてえな小僧に、行き先、告げなきゃいけねえんだ?ここはおまえら店だけビルか? あんまり舐めてると、おまえらのケツもちごと、苛めるぞ?」
「は、はい……」
「おまえら、地元にいて、俺の顔を知らんねえのか? 金で女の体を触らせるような商売で、てめえらが粋がってんじゃねえよ」
確かにこれじゃ、五階へ行く客なんていない訳だ。
俺はいつもより必要以上に怒っておいた。
定食屋に行くと、おばあさんは笑顔で出迎えてくれる。
俺はいつものしょうが焼き定食を注文した。
本当にうまい!
始めはフラッと立ち寄っただけの店だった。
でも何だか気に入ってしまい、気付けば行けるタイミングではとにかく顔を出すようにした。
何でだろう?
おそらく小学校二年生の冬に俺ら三兄弟を捨てて、出ていってしまったお袋。
あの『十六夜』の料理を食べると、家庭の味が少しだけ分かるような気がした。
付き合っていた百合子を一緒に連れて行く。
「智ちんって、この手の味が好きだったんだね」
そう言って百合子は優しく微笑む。
この手の味って何だろう?
彼女は数日後仕事を終えた俺に、手作りの弁当を持って来てくれた。
「あれ? これって十六夜の味に似ているね」
俺の胸に百合子はそっと顔を埋める。
「何であなたって、あれだけ料理ができるのに、こんな事分からないんだろ。本当に智ちんって面白いね」
「俺のどこが面白いんだよ?」
問いに答えずただ笑う百合子。
一体何が面白いだか。
またSFCGの仕事中、上手く抜け出して十六夜へ行く。
「おばちゃん、いつものしょうが焼き定食!」
「はいはい、お兄さん、いつも本当にありがとうね」
目を細めるおばあさん。
珍しく自分以外に一人客がいた。
俺と目が合うと軽く会釈をしてきたので、俺も笑顔で頭を下げる。
うん、こうやって少しずつでも店が認知されて、流行っていけばなあ。
二千六年七月十六日、日曜日友引。
今、流れている曲は、俺の現役時代の入場テーマ曲です!
内助の功という言葉がある。
俺も深く意味は分からない。今日の夕方になって、彼女と娘が一緒に食事をしようと家まで来た。
当然、OKしたが、途中で20:30頃、会社の上司から突然、電話があった。
「いや、今日、岩上さんが時間作ってくれると思ったから。もう仕事を終わりにしてきたんですよ。ほんとに楽しみで…」
俺は彼女と娘に詫びて、上司との酒飲みを優先した。
お詫びに、月曜日にグラタンを作るからと約束した。俺の女は、少しは持っていてと、金を俺に渡してくれた。非常にありがたい心遣いである。
いつも亭主関白で、すまぬ…。
上司と、三軒はしごして、たった今、戻ってきました。
本音の話…。面白いですね(^^)。
とりあえず、俺の派閥が完成しました。次から誰を取り込もうかなって考えています。
上司はグレングデンになって、マンションまで送り、ラーメンをすすって家に帰ってきました(^^)。
俺なりのビジョンを言うと、上司は顔を輝かせ、それは素晴らしいと絶賛してくれました。
やっぱ、人間、支え合っていかないとね(笑)。
上司との話し合いの内容 一部抜粋
昨日は上司と飲んで、ベタ褒めされてしまいました(笑)。
「俺、最初に岩上さんが入ってきた時、言ったでしょ?悪い意味じゃなくて、いい意味で普通と違うって…。」
会社にいる時と、打って変わり、大はしゃぎで喜んでいました。こんな34歳の男と飲んでいるだけで、そこまで楽しいのだろうか…、そう考えると、本当に色々と辛い思いをしてきたんだなって感じます。
俺は言いました。
「●●さん、●●さんは、PC長ですよね。…って、事は、支部長と同格扱いですよね?」
「形の上だけですよ。」
「まず、おかしいのが、残業代を一円も出さずに、働き蟻のように強引に働かせている点です。それに、今日を含め、世間では三連休ですよね。その三日間すら、一日も休みをくれず出勤させる。しかも、休日出勤手当ても何もなく、一円にもならないのに、タダ働きでやらされている。定時では、8:30~17:30。でも、いつも7:40までには出勤させられ、帰りは、24:00過ぎ…。お子さんがいるのに、北海道から強引に単身赴任させられ、半月だと騙されて、今じゃ、川越に…。それでいてこの現状…。俺が風穴、開けますよ。」
上司は目に涙を溜めて、俺の手をグッと握ってきました。
「確かに俺のほうが年上ですけど、岩上さん…。ほんと、社会経験の上では俺、先輩だと思っていますから…。俺も協力します!」
そんなに頑張っているのに、常に貸した金を回収出来なかったら、おまえが弁償しろ!ぶっ殺すぞとか、年中言われていたみたいです。悔しかったですよね?
いつも社長の前では、ペコペコしているのに、何で下の者には、そんなに必要以上にえばれるのでしょうか。
俺には不思議でたまりません。
飼い犬となっている各支部長さんたち…。
俺の目の前で同じ台詞を吐いてくれよな!
7月15日、こうして俺が率いる新入社員の小さな派閥がスタートします。さて、次は誰をいじりますかね(^^)。
でも、●●さん。酔いつぶれたから、ほとんど金、俺が払ったんですよ(笑)。今度は俺に奢ってもらいますからね。
女が、気を利かせてくれて、本当、助かりました。どうせ、このブログ見てるんだろ? PCのモニター上から言っておくよ。
「いつも、本当にありがとうな…。」
機会を見て、百合子だけでなく娘の里帆と早紀も一緒に十六夜へ連れて行く。
まあ血は繋がっていないけど、こんな男に二人共懐いてくれているのだ。
今のSFCGはクソ会社だけど、給料だけはいい。
三十数万も新入社員でもらえるのだから。
例え俺の手取りが十万で、残りを百合子が持って行っても、何とか贅沢しないでやり繰りしてみせるさ。
またPC長が飲みに行かないかと誘ってくる。
そこまで金銭的に余裕のない俺は、上手く断った。
小遣い少ないのに、あなたに驕る分なんてないんだよ。
ホームラン劇場の櫻井さんを誘い、十六夜へ行く。
先輩もこの店を気に入ってくれたようだ。
「お兄さん、いつも本当にありがとうね」
「いいんだって、おばちゃん。もっとこの店は本当は流行らないといけない店なんだから」
また先日いた客がいた。
俺と目が合うと、笑顔で会釈。
こっちも慌てて頭を下げた。
二千六年七月二十三日、日曜日先負、大暑
グラタン
上の娘とグラタンを作りました。
今さっきまで時間をとられ、小説を書けませんでした。
まあでも、嬉しそうにしていたので、こういうのもいいかなって思いました。
週に一度ぐらい、このような機会を作るのもいいかなあって感じましたね。
またまた十六夜でランチ。
今日はいつもいる客の姿が見えない。
「おばちゃん、最近いつもあの角の席に座っている客は、今日は見えていないですね」
おばあさんの表情は曇る。
あれ、俺って何か変な事言っちゃったかな?
二人しかいない店内。
おばあさんは俺の向かいへ腰掛ける。
いつも笑顔なのに深刻な表情をしていた。
「どうかしましたか? 俺で良ければ話聞きますよ」
「あの子…、客じゃないんですよ」
「え? あのいつも俺に会うと会釈してくる人ですよ?」
「息子なんです、私の……」
客じゃないというのは分かったけど、顔付きから親子関係が上手くいっていたのだけは理解できた。
「でも笑顔も爽やかで、いい息子さんじゃないですか」
「まったく働きもせず、年中私のところへ金をせびりにばかり来て……」
「……」
下手に口を出せない。
俺の一言が余計な軋轢を生んでしまう気がした。
二千六年八月七日、月曜日、友引。
ゆずれない願い
何度も寝ようとして、横になっていましたが、寝れませんでした。
多分、ブログでちょっとでも、下記の事について触れておきたかったのかもしれません。
土曜日に川越プリンスホテルのレストランを借り切って、町内の会の一つでパーティーを開催しました。
女は町内の人間に何度か顔見せした事があるのですが、娘二人に関しては正式には、ありませんでした。ほぼ初めての紹介となります。
詳しく書こうと思いました。いや、出来れば詳しくブログで書きたいです。
でも、俺は小説家を目指しています。
だから、「フルスイング」執筆途中ですが、短編小説として、「父の背中」を執筆しようと思いました。
…っていうか、もう書き始めてしまいました。
今、夢中になって書きたいものを書く…。
そして俺は、背中を見せてやらなければならない理由がある。
「父の背中」…。ズバリ、テーマはタイトルの通りでもありますが、俺から見た家族の絆です。分かりやすく言えば、「昭和の僕と平成の俺 ママの章」の続編です。「パパの章」を以前、執筆途中でしたが、すべて消します。こんな、何々の章という形で作品を書きたい訳じゃなかった事に気付きました。
言い方を変えれば、「父の背中」は、「昭和の僕と平成の俺 ママの章」があっての作品です。
親父への殺意が根底から溢れ返ってくる。
マグマのような灼熱の中、絶対に譲れない怒りだけが拡大していく。
「あんなコブ付き連れて来やがって! お陰でいい恥っ晒だ」
まるで汚らしいようなものを見る目で、里帆や早紀、そして百合子を睨んだ親父。
家の玄関先ですれ違う時、履き捨てるように罵声を浴びせられた。
家の財産を使い、ただ遊び惚けているだけの男が何を抜かしてんだ?
おまえは加藤皐月のような物の怪を、家の中へ引っ張り込んでいるじゃねえかよ。
俺は絶対に忘れない。
どれだけ憎しみを覚えても、手だけは絶対に出さないようにしていた。
一度出せば、殺すまで止められないのを分かっていたから……。
仕事中、十六夜のおばあさんから電話が入る。
連絡先は教えていたが、初めての事だった。
ただ仕事なので抜け出す事はできない。
嫌いな会社であるが、ここを辞めたらどうやって百合子たちを食わしていけるのか?
もう裏稼業には戻らない。
そう誓ってから、何ヶ月経ったのだろう。
「仕事が終わったら、店に顔出しますよ」
「何時になりますか?」
声のトーンから切羽詰まった様子が伺える。
さすがに心配になってきた。
まさか、またあの息子が金をせびりに?
「岩上さん、今日もまた秩父になるんですけど、また不良債権の取り立てを私の代わりに行ってほしんですけど」
「ごめんなさい、PC長。今日はちょっと定時で上がります」
「え、岩上さんが言ってくれれば回収率百パーセントなのに」
「だってそんな事したって残業代も何も出ず、勝手に従業員が働いてたってだけじゃないですか、この会社。今日は申し訳ありませんが、用事があるので無理です」
背後から何か懇願する声が聞こえたが、無視してSFCGを出た。
その飼い犬思考を変えないと、この会社は変わらないのになあ。
「おばちゃん、仕事上がったんで今から十六夜行きますよ」
「あ、ちょっと今日は店をしていないので、大正浪漫通りにある喫茶店の大正館で会えませんか?」
「か、構いませんけど……」
大正館へ急いでいくと、何故か百合子がいた事に驚く。
「おまえ、何でここに?」
「よく分からないけど、十六夜のおばさんから私に電話掛かってきて、智ちんも来るから揃ってきてほしいって……」
嫌な胸騒ぎを本能的に感じた。
おばあさんが入ってくる。
「いきなりどうしたんですか? 百合子まで呼びつけるなんて」
「すみません! もうお金が無いんです! お金を貸して下さい」
「ちょ…、ちょっとやめて下さいよ、こんなところで……」
「お願いします! お願いします!」
大正館は店ができた頃から顔を出しており、昔から顔なじみの店。
それをいきなりこんな事をやられたら、俺の顔が潰れてしまう。
何より実家からすぐ近くの場所なのだ。
俺の小遣いは十万。
残りは百合子へ渡してしまっている為、貸したいけど本当に貸す余裕がない。
「おばちゃん…、申し訳ないんだけど、本当俺余裕ないんですよ……」
「お願いします! お願いします!」
「だから頭を上げて下さいって! 本当にそんな真似やめて下さい!」
「お願いします! お願いします!」
「いくら必要なんですか?」
「十万円お願いします!」
「無理ですって……」
「お願いします! お願いします!」
さすがにうんざりしてきた。
何も内容を言わず、家の近所の目立つ場所へ人を呼びつけ、挙句の果てに百合子まで巻き込んで……。
俺、こんな人の店に懐いて自分から協力的にいたの?
何だか自分が情けなくなってきた。
「お…、おじいちゃんに相談してみます……」
「待って、智ちん!」
「な、何だよ?」
「私が話す。大丈夫! 何とかするからさ」
俺は一旦大正館の外へ出され、女二人同士で話し合っている。
肝心なところで蚊帳の外。
セブンスターに火をつけた。
三本目を吸い終わらない内に、おばあさんは一人で店から出てきて、軽く会釈をして消えていく。
百合子に話を聞くと、十万円は無理だけど五万円だけ貸したらしい。
彼女は俺が稼いだ金なのに、勝手にごめんねと何度も謝った。
自分がした事は一体何だったのだろう?
この日百合子を見送ると、十六夜を知る櫻井さんのところへ顔を出す。
酒を飲んでいる内に、愚痴をこぼしてしまった。
「何? 智一郎もあのババアに金貸しちゃったのか?」
「え、ババアってそんな言い方しなくても」
「あのばあさん、俺のところにも金を借りに来て、しつこいから貸したら、数日後藤沢プラザでパチンコをやってやがったんだよ。本当に馬鹿にしやがって……」
心の中で色々なものが崩れ落ちたような気がした。
俺は部屋に戻るとMSNブログ『新宿の部屋』で、十六夜の店名は出さないまでも、今日の出来事を書き始めた。
人の気持ちをくだらぬ金に換算しやがって……。
書き終えて一時間もしない内に、百合子から電話が入る。
俺の記事を見たようだ。
「智ちん…。あの記事は消そうよ? 私ね? 智ちんの優しいところが大好きなの」
俺は彼女の心まで文章で傷つけてしまった。
すぐ記事を削除した。
代わりに別の記事を書く事にした。
二千六年八月十二日、土曜日先勝。
ありがとうございました
いつもみなさまには、本当に良くしていただき、感謝しています。
突然ですけど、俺、この新宿の部屋から去ります。
今まで、ありがとうございました。
今年の四月ぐらいからで、こんなにもたくさんの人たちと出会え、たくさんの勇気、励まし、希望…。そして優しさ…。
色々と、いただけました。 みなさまの暖かい言葉、いつもありがとうという気持ちで読んでいます。
一生懸命、書いてきたブログなので、消したりはしません。…っていうか、消せません…。
適材適所…。
もっと自分の在り方を考えます。
いつも身勝手ですみません。何か文字を打っていて、辛いなあ…。
一つ、分かったのが、俺は大馬鹿野郎だって事です。
また百合子から連絡が入る。
案の定俺の記事を見て驚いたらしい。
「何であんな記事書くの?」
「だっておまえにしてみれば良かったろ?」
「何が?」
「俺がネット上で俺の小説を応援してくれる人たちと、仲良く繋がるのを快く思っていなかったじゃないか。これでもうヤキモチを焼く必要もなくなる」
「何か智ちんらしくない! それはネットの人たちと距離を空けてくれるのは嬉しいけど…、でも何だかちょっと違う気がする」
「じゃあどうしろって言うんだよ!」
俺は部屋で膝を抱え、一人で声を出さないよう泣いた。
二千六年八月十三日、日曜日友引。
その時、ちゃっちーや望、マダムに送ったメール内容
Date: Mon, 14 Aug 2006 21:36:19
今は落ち着きました。
数日前は、「父の背中」を書いていて、自分自身がどんどん嫌になったんです。
巻き込んで迷惑を掛けてしまったので、何故、ああなったのか、書きます。長くなるので、読まなくてもいいですからね。
恥ずかしい事、書きます。
昨日は自分のするべき事、死に場所を見つけたって思ったんです。
俺の心の根底にあるのは、憎悪です。
何とか現状を打破したい。そう思ってやってきました。
度重なる異様な出来事の数々…。
最近の俺は、限界というか、混乱していました。
最初は俺が世に出る為の試練だと受け取っていましたが、何故、こんな事まで俺に降りかかるのだって、憎しみを覚えました。
ブログを更新すると、女には、いつも非難の声が…
俺の小説は、中途半端だと常に責められました。
好き勝手にやってきた親父に関しても、俺が意地を張っているだけとも言われました。
俺は、ブログに依存していると責められました。他の人のブログの書き込みまで見られ、俺のあのコメントはどうかとか、年中、言われていました。
昨夜のブログ…
あの記事を書いている時、破滅へ向かっていこうと思ってました。
最初に今の腐った会社。一度、社会問題になっているのに、全然懲りず、非道なやり方で金金金と言っている腐った体勢…。
俺が崩して、社会問題にしようと決意しました。
汗水垂らして働いて、日本を支えてきた人たちをおまえらが軽く見て、馬鹿にするなと、常に怒りと背中合わせでした。
次に、家の事業で一番の元凶になっている親父…。
本当に殺そうと思いました。
もちろん「父の背中」を完成させてからです。
自分の中の呪われた血を消したかったんだって、分かりました。
両親のあの血が流れていると思うと、鳥肌が立ちます。
だから俺は急にレスラーを目指して、自分の中の血をすべて吐き出したかったんだなっていうのに気付きました。
そのあと、角川のビルの屋上から、垂れ幕をかけ、飛び降りながら「岩上智一郎バンザイ…」それで、俺の人生、終わりでいいやって思いました。
俺の作品は、この世に問題定義として残るだろうし、少しはマシな社会に変わってくれるかなって …
でも、色々な人間に止められてしまいました。
おまえが死ぬのだけは、駄目だって…
久しぶりに泣いてしまいました。
まだ、やんなきゃいけない事、いっぱいあるし、だから生きます。
一度、俺の体に流れる呪われた血を捨てたかったんです。
昭和の僕に出てくる母親…。あれを四倍ぐらい酷くさせたのが、俺の母親です。前に言ったと思いますが、俺が小二の時に黙って出て行きました。
親父は俺の高校の学費も出してくれなく、おじいちゃんが出してくれました。
その分を地元町内のみんなに、酒を振舞い、街の顔というか、人気者になっています。
高校三年の時に、家には三人の人妻が押しかけてきました。
自分のした事なのに、親父は逃げました。俺が捕まり、話し合いをしました。
俺が親父とお袋を18歳の時、独断で離婚させました。
みんな、口でおまえのお母さんは、家の財産目当てで離婚しないんだって、口ばかりしか言わないからです。それに何で俺たち三兄弟に言うんだって、いつも思っていたからです。
帰ってきた親父は俺に、「おまえはそんなに母親が恋しいのか?これからは岩上の姓を捨てて加藤と名乗れ。」…と、言われました。俺は今まで親父を殴った事はありません。一度もです。でも、この時はベアハッグで、あばら骨をへし折りました。
20歳になって、サラリーマンをしていたのに、急にレスラーになろうと思いました。自分でもよく理由は分かりません。会社を辞め、65kgしかなかった俺が、みんなに宣言しました。
当然、みんなに馬鹿にされました。親父は俺の事を馬鹿にしながら、酒のつまみに大笑いしていました。俺がレスラーになるって、親父や周りにとっては、笑い話なのか…。
一年、二年と時が過ぎ、誰も俺を笑う者はいなくなりました。
その後、ヤクザ15人と喧嘩して、警察に捕まり、俺の入門は取り消されました。
鶴田師匠が、来年、体をもっと大きく、体重もあげて、また来いと言ってくれました。
生まれて初めて、人間の背中を見て、俺はこの人を目標にするって決めました。
それから次の年、テストが受かったものの、俺はしばらくして左肘を壊して、レスラーになるのを断念しました。
六年前、総合の試合に出る前日。よく俺のブログに出てくる加藤が、勝手に家に上がり、俺の部屋に来ました。俺は早めに明日の試合に備え、寝ようとしてる頃でした。「あなたのお父さんがね、あなたと同じ年の看護婦と結婚するって、私と別れて…。それでこれから家に連れてくるって…」
明日、誓約書も書き、命が亡くなっても文句は言わないという書類へサインしての出陣だというのに、この女は何なのだろう…。「俺には関係ない。うせろ。」と言いました。
その後、親父は本当にその看護婦を連れて家に来ました。俺の部屋の壁一枚挟んだ向こうは、修羅場でした。
加藤が勝ち、親父は逃げられなくなりました。
そのあと、加藤は俺に言ってきました。
「ねえ、私、お父さんと結婚しちゃ駄目かな?」
「構わないですよ。ただし、二つだけ条件があります。まず、親父と籍を入れるのはいいけど、家に入ってこないで下さい。親父を連れて、外で暮して下さい。うち、男だらけだけど、それでうまくいってるんです。それと、俺ら三兄弟の母親になろうと、思わないで下さい。その二つを守ってくれれば、俺は賛成しますし、バックアップします。」
「そうよね、トモちゃんの言う通りだわ。分かったわ。」
俺が家の事業にタッチしないでいると、気付けば五年前に、加藤と親父は結婚していました。
そして家にいつの間にか、通い妻状態で、どんどん侵略していきました。
今では社長夫人を気取って、我が物顔です。
戸籍上とはいえ、こんな女が俺の母親…。以前来た、三人の人妻の内、その一人の中にも加藤は入っています。
今、支店もいっぱいあったうちの事業は、親父が代表取締役になった途端、今までいた長い従業員は辞め、一番下の弟も辞め、支店は独立するという騒ぎになりました。
それでも親父は何も変わらず、加藤の娘家族を家にあげ、そのメンツで写真を撮り、今年の年賀状にして送ったりしてました。加藤の娘の旦那まで家の仕事にに入れ、近所に新しい息子が出来たと紹介しています。
地元のパーティーで俺が娘らを連れて行くと、親父は他の人間は盛り上げて楽しんでいましたが、俺らには無視を決め込んでいました。
次の日、「あの野郎。娘だか何だかしらねえが、おかげでいい赤っ恥を掻いた。」色々な人間に言っていました。
俺は怒りました。
女は、俺から挨拶しないのがいけない。そんなものは俺の意地だと言われ、ブログを更新するたび、他の人のブログにコメントを書くたび、責められました。
俺と親父のイザコザに、私の娘を関わらせないでとも言われました。
俺、頑張って裏の世界から、表の世界にきてやってたつもりでも、女にとっては、所詮、他人だったんです。
中途半端な小説しか書けないとも言われました。
自分でやっている事、俺はそんなに悪い事なのかなって、散々悩みました。
本当に親父を殺そうと思いました。
そしたら、俺も生きていられないからって考えました。
でも、小説は世に残したい…。
そう思うと、楽になりました。
でも、みんなに止められました。
俺、生きます。
生きて、頑張ります。
もし、小説が世に出たら、一緒にお祝いしてくれますか?
From: 新宿トモ
Sent: Tuesday, July 18, 2006 4:49 AM
To: nozomisaito
群馬の先生の紹介で、他の先生と会う事になりました。
駅まで迎えに行き、先生を見た瞬間、すぐにこの先生だと感じました。見かけは普通の疲れたおじさん。でも、普通じゃないなっていうオーラを感じました。
俺と会った瞬間、その先生は言いました。
「あなた、すごいパワー持った人ですね~。」
俺は何の情報も言っていません。でも、ジッと俺を見て、静かに話し出しました。
「あなた、本当に色々とやってきたんですね~…。色々、やり過ぎですよ。ほんと、よくご無事でと、今まで生きていられたなってぐらいですって…。う~ん、裏社会っていうのかな、随分と染まっていたようですね。それ以外にも、たくさん色々な事をしてきましたね。もちろん悪い事も、あと、非常に乱れていた時期もありますね。でも、今はいいじゃないですか。過去の経験をすべて跳ね返そうとしている。ただ、あなたには、光が足りません。もっと力があるのに、それがかなりくすぶっています。文章をもっともっと書いて下さい。書いて、自分自身を浄化して下さい。非常に優しい人だ。そしてユーモアもある。背後に大きな存在もありますね。ああ、なるほど…。とにかく日本を変えるなんて、でかい事を言わないでいいです。今、自分が出来る事を今までのようにやって下さい。それでいいです。どんどん書いて、自分をそれで浄化して下さい。」
自分は、しばらくブログを更新しません。小説を魂込めて、ただ書きます。
尚、この件はブログ上でのコメント、控えてください。すみません。
二千六年八月十四日、月曜日先負。
ごめんなさい
俺、死に場所を求めてました。
でも、何もならないって教わりました。理解しました。
生きます。
ブログも閉鎖しません。
迷惑をお掛けして、本当にすみませんでした…。
生きよう。
どんなに辛い事があっても、悲しい事があっても、俺に与えられた試練だと思って、受けよう…。
でも、受け切れない時は、たまには逃げよう。
自暴自棄になって、命を懸ける。
色々な人間に、それは何にもならないと怒られた。
俺は、呪われた血を吐き出したかった。
それは今でも変わりはない。
今回の俺にとっての出来事は、生きていれば、また肥やしになるだろう。
色々な人間に甘えていたんじゃないかと思う。
でも、現実から目を背けず、逃げちゃいけない。
だって苦しんで生きていくのが、人間なのだから…。
みんなに今回は色々甘えてしまった。
誰かに止めてもらいたかったのかもしれない。
俺の行きつく先は、愛だと言われた。
俺には分からない。
単純だし、馬鹿だから…。
だから、難しい事は考えず、芽が出るまで、頑張って働こう。
そして、小説が本当に世に出てから、色々と考えよう。
一辺に色々と抱え込む事はない。
一つ一つゆっくり整理して、ごちゃ混ぜにしないで、頑張ろう。
俺が暴走すると、ロクな事にならない。
俺は、いい人間たちに出会えている。
本当にいい人間たちに支えられている。
人間、死ぬ時は一人。でも、それまでどのように生きたか、俺はその部分をこだわろう。
無理して自分を追い詰めない程度に、肩の力を抜いて、リラックスして、嫌な事でも立ち向かおう。
まずは、現実、ある程度の余裕を見て、まわりを気遣い、仲良くやっていけたらいいなあ…。
岩上智一郎
二千六年八月十六日、水曜日大安。
強者
我、未熟なり。
我を産みし、憎き親…。
いくらその血が流れていても、我、我なり。
自己を惑わす者、四苦八苦に追い込まれようと、我、生きるべき。
喜怒哀楽、哀、強くなりいても、我に与えられた試練なり。
憎しみは、憎しみしか生まない。
報復は己に返ってくる。
ならば、自分を磨こう。
試練与えた者へ、我、感謝の心持つ。
苦しければ泣き、泣きはらそう。
試練と思って、すべて受け入れよう、己の運命として。
苦しければ、休もう。
また、立ち上がればいい。
人との約束、口に出すは絶対に果たせねばならぬ。
頑張り、疲れたら、休もう。
傷が癒えたら、また、前に進もう。
我、まだ未熟ゆえ、試練の時。
日々、修行と思い、明日も頑張ろう。
限界なら、まわりを見よう。
たくさんの仲間がいる。
暖かい心に囲まれている。
ほら、傷が癒えた。
疲れもとれた。
また、これで頑張れる。
未熟な我、進歩したら背中で伝えよう。
いつでも感謝の心を持とう。
我、惑わす者も、また未熟なり。
心、分からずして当然なり。
我、受けて背中で見せよう。
憎き親ありて、今の我あり。
我、感謝する。
成功すべき者、多数の試練、挫折あり。
家族養いつつ、大成すべし。
幾多の試練よ、望むとこだ。
世の中、公平な事ばかりではない。
しかし、家族の為。
小説の為。
みんなの為に、甘んじて受けよう。
我、未熟なれど、明日見て、強者となろう。
敵は我自身にあり。
我こそは、岩上智一郎なり。
みなさん、ありがとうございました。
俺、まだまだ頑張ります!
二千六年八月二十一日、月曜日仏滅、 23:20
本当は「父の背中」の執筆が乗ってきて、ようやくエンジンがかかってきたので、完成するまでブログの更新はやめて、みんなをビックリさせよう…。そう思ってました。
現在、166枚まで進んでいます。
※ またブログ再開次第、コメントをみなさまにちゃんと返しますので、何とぞ現状の御了承下さいませ。
実は今日、嬉しい事が三つありましたので、緊急に記事を書きました。るん。
・ 役員会議でも揉めていた支店の土地問題。無事登記を済ませ、法的に解決できました。
これで、加藤も何も言えないでしょう(笑)。登記料38万円…、おい、国、取り過ぎだろう?
・ 「ピアノが弾けたら」に出てくる「くっきぃず」の生徒である4歳のゴマシオ君が、俺におみやげを家まで持ってきてくれたんです。なんて素晴らしく嬉しい事でしょうか…。「●●君、お兄ちゃんさー。●●君の好物のカレー、おいしいの近い内、作ってあげるからね!」早くゴマシオランドも作りたいなあ…。
・ 「昭和の僕と平成の俺 ママの章」に登場するピアノの先生…。俺が小学六年生以来、何も連絡を取り合ってなかったのに、その先生が家を訪ねてくれ、今の名刺を俺に届けてくれたんです。なんと22年ぶりの接触です。感慨深いなあ…。
幼き頃の記憶が、一気に蘇ってきました…。俺ってほんと、いい人たちに支えられてきたんですね。今もですけど(^^)
30歳を過ぎてから始めたピアノ…。本当は、昔、ただ遊びに行っていただけの事が、ずっと胸の奥底に引っ掛かっていて、先生に悪かったなあっていうのがどこかにあったんじゃないかって思うんです。
今度、そのピアノの先生と、飲む約束をしちゃいました(^^)
もちろん、俺のいきつけのジャズバーがいいなあ~…。
楽しかった事は以上、上記三点です。ちゃおっ(^O^)
うっせーなあ……。
気持ち良く眠ってんのに……。
携帯電話の音で目を覚ます。
まだ七時前。
何だか随分昔の夢を見たような気がする。
えーと…、昨日馬鹿俳優の龍平から逃れて帰って寝たのが十二時過ぎだったっけ?
結構寝たなあ。
あれ、俺タイマーなんて掛けていたっけ?
休みなのに、そんな事しないよな?
「うわっ!」
何だこの着信履歴と、大量のLINEは?
全部若菜龍平から。
あの馬鹿こんな朝から、電話で俺を叩き起こそうとしやがったのか?
あり得ねえだろ……
一体あの馬鹿何なの?
気持ち悪いので、送られてきた内容をとりあえず目を通す。
「……」
え、まだ昨夜の続き?
嘘でしょ?
『余計なお世話かもしれませんが、あまりに頭来たので、大将にLINEしました 若菜龍平0:19』
しかもこのLINE、俺がバタンキューで寝た頃じゃん。
しつこい奴だなー……。
『大将! その場では言わなかったですけど、俺がかなり余分にお支払いしてますが、会計後岩上さんは飲み食いしてないのに、何故岩上さんからなんの相談も持って五千円取ったのでしょうか? 二重取りですか? 若菜龍平0:19』
朝から気持ち悪いスタンプ見せるなよ。
あ、送っているのは夜か。
それでも気持ち悪いんだよ!
『すんません、その後のやりとりです 若菜龍平0:39』

『…頂きました。龍平さんからは、チューハイ五百掛ける五=二千五百で、三千円頂き、五百円チップで追加千円頂き、ニ人、ご馳走になって、三掛ける五百=千五百。ちょうど頂きました。決して二重取りなどしておりませんし、龍ちゃんから、二重取りした事などないじゃないですか。どうかよろしくお願い致します。 こなもんマスター0:28』
何々…、マスターの言い分は、龍平が五杯飲んだから二千五百円。
そしたら格好つけてチップで三千円。
さらにマスターと利美に一杯ずつご馳走して、追加千円。
「……」
え?
あいつ、俺の分を出したって、四千円しか払ってねえじゃん!
『単純に纏めて確か五から六千円俺と岩上さんまとめてお支払いしてますよね? 岩上さんひっくるめても一万いってないですよね? 俺がお会計した後、岩上さんにも飲み食いしてないのに、岩上さんに五千円請求ありえないですよね? では、居るだけでチャージ五千円てことでしょうか? 若菜龍平0:35』
何を言ってんの、この馬鹿?
俺だけで飲んで食べて、会計五千円越えてんだよ!

おまえが払ったって、結局自分の分しか払ってねえだけじゃん。
個別会計で何の問題もない。
何を馬鹿な事、抜かしてんだ?
もう寝ているだろうから、おまえの誤解だと説明しといてやろう。
これじゃ、マスターがあまりにも気の毒過ぎる。
『若奈さん、俺が思うに俺の注文はお好み焼きと、肉を焼いてもらい、あとお茶ハイ、柚子サワーを数杯おかわりしてるから、俺だけで、五千円は言ってると思いますよ 岩上6:47』
『いやいや、ニ人で九千円ですよ。肉&お好み頼んでも、酒そこまで飲んでます? 若菜龍平6:53』
え、何コイツ?
あれからずっと起きていたの?
気持ち悪い……。
『俺が二種類の酒掛ける三回で六杯、お好み焼きモダン付き、肉焼きで五千円以上、本当はいっているんですよ。 岩上6:55』
『んー、だとしたら俺、チューハイ八杯飲んでる事になりますね。明細が無いので何ともですが、さすがに七から八杯は飲んでないですよ。途中、岩上さん爆睡してる時に大将ととしみはんに一杯ずつご馳走しましたが、それはキャッシュで千円その瞬間渡してますし。 若菜龍平7:06』
だからマスターは五杯だって言ってんじゃねえか、ボケ!

知らねえよ、そんなみみっちい事なんて。
本当に浅ましいというか、細かいというか。
何故ここまでお馬鹿なの?
馬鹿でも分かるように説明してやるよ。
『正確に言うと、俺の頼んだものだけで、酒六杯三千円。お好み焼きモダン千三百円。肉焼き千円。お通し五百円。…と、五千円超えているんですよ。寝ていたので若奈さんの会計のやり取りは分かりませんが。 岩上7:10』

『過去にも何度か、ん? てのがあったので、まぁ、飲みの席ですし、明細が無いのがトラブルの元にもなってますので。余計な気を使って貰ってしまい申し訳ないです、すんません。 若菜龍平7:18』
謝るぐらいなら、こんなくだらねえ事をダラダラずっと引きずってんじゃねえよ!

本当にあの人のいいマスターに面倒掛けんなよ……。
『いえいえ、数少ない飲める場所なので、温和にいきましょう。 岩上7:21』
本当に朝から嫌な目覚め方をさせる野郎だな。
ベランダへ出てセブンスターに火をつける。
二本吸ってから部屋へ戻ると、また龍平からLINEが届ていた。
本当にこのしつこさって、何なの?
『こんな流れになってしまったので、温和もなにもないですね。過去に逆に大将の伝票付け忘れが多々あり、その都度俺は自己申告してましたし、それ人によってはラッキーなのかもですが、俺は人としていやなので。 若菜龍平7:44』
じゃあ、おまえは行かなきゃいいじゃん。
それで終わりだろ。
何で詐欺に遭った翌日の朝に、一時間もこんなくだらない事をグダグダ抜かしているんだ、この屑は?
俺だけで五千円は使ってんだから、こっちが出す前におまえが奢るなり、あの時点で口をマスターへ挟めば済む話じゃないかよ。
もう本当にうんざりだ……。
『若奈さん、すいません。昨日の詐欺の被害で、ちょっと今精神的に本当に辛いので、この話は今度にしてもらえますか。 岩上7:46』
『逆にこちらこそそんな日に申し訳ないです。 若菜龍平7:48』
だったら最初からやるんじゃねえよ!
人の大事なグレンリベットも飲むんじゃねえよ!

昨日のブログ記事を見る。
かなり酔っていたのか眠かったのか、支離滅裂だ。
ちゃんと書き直した記事を一から出そう。
昨日のは没記事決定。
俺は警察へ出した証拠を元に、ブログで詐欺被害の記事を書いた。
【詐欺に遭いました】140万の被害(若香&ZhuMin)には気を付けて。
一人でも詐欺に遭う人間を本当に減らしたかった。
記事をまとめながら、いかに自分が浅はかでおめでたい脳みそだったかを思い知る。
あ、でったんへ返事をするのをすっかり忘れていた。
『そう、俺が馬鹿だったのと、本当に今回はいい勉強になった。 岩上智一郎8:01』
龍平のせいだ。
本当にあいつ、禄でもない野郎だな。
あんな奴どうでもいい。
書こう。
詐欺被害について、今の気持ちを。

詐欺で140万円を失ったけど、俺は頑張ってめげずに執筆して、コツコツ働いて生きて行こうw。
まあ美味しい話は全部詐欺ぐらいに思わないと、この世の中は想像以上に悪意に満ちているケースもあるという事です。
法律早急に変えて、詐欺行為に及んだ者は無期懲役刑かまたは死刑くらいやらないと、この世知辛い世の中どんどんおかしな方向に行きますよ。

IQM
みなさん、このサイトは詐欺ですからね。

こうやってパスポートまで見せて安心させる手口など普通に使ってきます。
SNSからLINE誘導してくるのは、ほとんど詐欺と思っていいです。
一人でも多くの被害を出さないよう俺は動きたいです。
Facebook 寳尺 あさみ
詐欺師なので気を付けて下さいね。
※前の詐欺に遭った記事書いたら、Facebook見れなくなっていましたw。
それにしても本当は平穏無事がいいのに、悪質な光熱費盗られたり、Amazonでは騙されたりと色々人生あるものですw。
まあとりあえず前の河本マンションの守銭奴大家から少しでも金を取り戻すとするかw。
携帯電話が鳴る。
若菜龍平からだった。
何なの、コイツ……。
携帯電話を睨みつけていると、数コール鳴って切れる。
俺、何かしたか?
何もしていないよな?
また鳴り出す電話。
「……」
殴ったりしなきゃ、ここの家賃だって滞納していないし、月末でいいところを月初にずっと払っている。
怒鳴るぐらいいいんじゃねえの?
もしそれで出ていけと言われたら、引っ越し代から何まで全部請求しよう。
最悪川越の実家へ戻ればいいだけなんだしね。
ちょっと心が弱って弱気になり過ぎていたね、俺って。
軽く深呼吸をしてから電話に出る。
「岩上さん! それにしても大将が……」
「テメー、いい加減にしろよ! 朝から何度も何度もしつけえんだよっ! 次連絡してきたら、ぶち殺すぞ、このガキャア!」
思い切り怒鳴り電話を切った。
まああとは出たとこ勝負だ。
金も無くなったし、どうだっていいさ、ふふん。
でったんからメッセージが届く。
俺の詐欺記事を読んだのだろう。
『怖いね〜、きっと高齢者を中心に、騙されていて申告しない(できない)人も多いだろうねー。 出口貴行10:07』
俺は若香の偽パスポートの画像を送る。

『こんなパスポートまで見せてくるからね。 岩上智一郎10:08」
『偽造なのかなぁ? 我々には全然わからないね。警察に資料提供した? 出口貴行10:20』
いや、できればもう昨日散々掘り返したからさ…、ブログ見て内容把握してよ……。
あ、でもでったんなら、龍平の愚痴こぼしてもいいかな。
ちょっと今、精神的に辛過ぎるわ。
『もちろん、LINEやり取りから、偽造サイトのURL色々すべて警察には渡しているよ。ちょっとだけ愚痴っていい? 岩上智一郎10:23』
先ほどの龍平の行動があり得な過ぎたので、価値観の合う同級生へ共感してほしかったのだ。
『俳優の若奈さんにやけ酒付き合ってもらったのはありがたかったんだけど
篠ヤンも連れてったことのあるこなもんへ行った際……。 岩上智一郎』
俺は、先ほどの龍平とのやり取りのLINEを見せる。

『会計で納得行かなかった事があるらしく、俺にすごい愚痴を言ってきたから、まあ別にいいじゃないですかと宥めてもまったく効果なし。 岩上智一郎』

『さすがに……。 岩上智一郎』
何で詐欺被害の翌日、俺はこんな事をしているんだ?
そう思いながらも、何枚ものスクリーンショットを見せる。

『…と、強引に話を終わらせた。 岩上智一郎10:27』
さあ、俺を慰めてくれ……。
『若奈さん、良い人だね! 熱くて芯のある人。岩ヤンにとって心強いね。出口貴行10:42』

はあ?
どう逆立ちしたら、そんな感想出てくるんだ?
良い人?
どこが?
熱くて芯?
どこに?
何が心強いの?
どこをどうひっくり返したら、そんな意見を出せるんだ?
神田の時もそうだった。
出口は、俺があれほど神田からの実害を言ったのに、楽しくていい人と言っていた。
三年間貯金できないほど散財させられ、本当に嫌だと何度も愚痴をこぼしたのに。
コイツに物事の判断力ないのか?
まあ彼は当事者じゃない。
理解してもらおうと思った俺の器量が狭いのか……。
もういいや。
適当に言い方変えて、合わせよう。
『ただ心が狭過ぎ。詐欺に遭った日なのに、会計の件でここまでやられると、さすがにうんざり。 岩上智一郎10:43』
『そうねー、川平さんにとって、大事なお店だったから、良かれと思って正直に言ったんだね。岩やんは疲れちゃったね。 出口貴行11:16』
あのさ…どの辺が龍平の良かれなの?
いや、もう気にするな。
このやり取り終えたら、また眠ろう。
今の俺には睡眠がもっと必要だ。
『普通に考えて、二人で飲んでお好み焼きも肉も頼んで、会計が四千円で済んだと思っている若奈さんがおかしいよ。 岩上智一郎11:18』
『確かに、若奈さん、岩ヤン励まそうとして、感情移入しちゃって飲み過ぎたね。 出口貴行11:39』
だからどの辺が、俺を励ましているの?
ただ単に、打ち明ける相手を俺が間違えたんだな……。
『熱意は分かるけど、俳優ならもっと大きな気持ちで懐具合大きく持たないといけないと思うんだよね。俺は少なくとも、いつ何時もちょっと俺が損するぐらいの立ち位置にいるのが一番人間関係をうまく回せると思って行動しているから、そのバランスを崩す人間とはつるめなくなるんだよね。岩上智一郎11:48』
あー、もう疲れる事ばかりだなー!
そういえば警察から連絡は?
「何だよ、クソが……」
一件も返信ねえじゃねえか。
あの猿のイガラシ刑事は何をやってんだよ?
こういうのって時間との勝負じゃないのか?
俺は警視庁アドレスへ連絡してみた。
『メール届いているかどうかだけでも、返事もらえないでしょうか? 岩上智一郎12:11』

また出口からメッセージが届く。
『なるほど! 岩ヤン深いね。 出口貴行12:46』
全然深くねえよ。
どこ見てんだよ……。
もう子供でも分かり易い言い方だけすればいいや。
疲れちゃったよ、俺。
『でったんや、普通に仲良くしてる友達には、俺いつも変わらないでしょ? 岩上智一郎12:47』
何だか本当に疲れた……。
ベランダへ出て、セブンスターに火をつける。
本当に心休まる時間は欲しい。
懲りずに若香からまたLINEが届く。
『私には何か逃げられるものがある。あなた自身がずっと夢見ていたのです。実はあなたはかわいそうな人です。 朱婧瑶12:56』
「うっせーよ、このキチガイがっ!」
大声で怒鳴りつけていた。
一体何なの、コイツ?
『凄いな。詐欺した上に説教か。 岩上13:19』
警察へ連絡するか。
昨日あれだけ調書を取ったのに、何でこういうのを野放しにしているんだよ?
おかしいだろ、イガラシ!
俺は悪くない。
悪いのは騙した側だと正義感丸出しで言った、あの台詞は何だったんだよ?
出口からメッセージが届く。
『わからなく、心優しいよね! 出口貴行13:42』
もういい……。
優しかろうが、冷たかろうが、何だっていい。
しばらくみんな俺を放っておいてくれ。
まずは肉を食べよう。
自分の体力を戻さないと。
寝る前に健康優良児を取り戻すのだ。
いつもの調子に戻そう。
スーパーへ肉を買いに行く。
貧乏になったけど、今日はいい肉を買う。
あ、でもこれ四割引きのシール貼ってあるから、こっちにしよ……。
レッツお料理ブログタイム!

昨日の詐欺事件から一日経って……。
夜になってから、こなもんでお好み焼きと肉の鉄板焼を口にしたぐらいで、ほとんど食べていませんでした。

どこか食べに行こうかなとも思いましたが、詐欺に引っ掛ける隙を持った俺自身もいけなかったと反省し、料理作る事にしました。

まず宮崎牛を自然解凍して塩コショウ。

フライパンで表面を焼きます。

なんべんなく強火で焼いて。
茄子とポテト揚げて。
サラダ作って。

完成。

大好物の茄子の素揚げ生姜醤油とポテトフライにモヤシとキャベツのナムル。
高級肉の割りに、いまいち固いな?
俺の焼き方が悪かったせい?
あー…、何だか本当に辛いなあ……。
横になっても睡眠時間だけはたくさん取ったから眠くないや。
そうだ、熱海旅行へ行った時の記事も書こう。
記事を書き終えると、また若香から連絡が来た。
本当にしつこい女だな……。
『あなたの話はまだユーモアがありますか? 私は言いました。あなた自身の問題。私に押し付けないで。自分は金持ちが高級車で豪邸に住むのを責めるな。 朱婧瑶14:59』
詐欺師が何を威張っているんだ?
もう金は戻ってこない。
何を話しても日本語の通じない奴とのやり取りは不毛だ。
相手にしても意味がないから、警視庁へメールしよう。
『まだ詐欺集団からLINE来るのですが、どうしたらいいですか? 岩上智一郎15:01』

そういえば昨日から全然返事来ないなあ。
あの取り調べの二文字の刑事、何やってんだよ。
キャプテンのイガラシに似ているから、名前がまったく出てこない。
でも、やっぱ若香に一言ガツンと言っとこう。
何で被害に遭った俺が、あんな女に小馬鹿にされなきゃいけないんだ?
警察が早く動かないからだろ!
『偽のLBMAサイト誘導しといて、何を抜かしているの? 詐欺師集団さん。 岩上智一郎15:02』

『何を言っているのか分からない? あなたが書いた小説に浸っていますか? あなたは自分の思う空間にしか生きられない。 若香15:03』
「……」
とうとうこんな詐欺師にまで、小説で小馬鹿にされちゃったよ……。
本当に殺すぞ、このクソアマ。

本当にキリがないな、それにしても。
馬の耳に念仏って、こういう事を表すのだな。
面倒臭い。
はよ、警察動けや。
お猿のイガラシの動き悪いんじゃ、これ、百十番通報してもいい案件だよな?
もう新宿警察署の刑事課には、被害届を出しているんだ。
あまり俺個人で動いたところでしょうがない。
しかし百十番通報をして待たされ、電話に出たのは、磯部というとんでもない刑事だった。
あまりにも頭に来たので、実名でブログへ書く事に決める。
何だ? この刑事は? 酷い応対だな、新宿警察署刑事課は新宿警察署の刑事、本当感じ悪いなあ
磯部って刑事。
未だ詐欺師からLINE来るから、どうしたらいいか?と聞いているのに、昨日のいつ来たんです?→ 一日前の昼頃。
誰が担当しました?→ 二文字の呼び名の刑事だけど、警察手帳を見せられただけだから三田だと思ったけど、覚えていない→ 三田って刑事はいません→ 昨日あれだけ四階の刑事課行って話したのに何の調書も残ってないんですか?
ですからこっちは忙しいんで、対応した刑事の名前分からないと何もできない→ shinjuku-kyokohan@keishicho.tokyo.jp
このメールアドレスを教えてもらい、証拠とかデータを送ってほしいと言われた。それの確認できないんですか?→ ですからメールなんでチャットするのと違うんですね。
何だこの刑事? 素っ気ない話し方。イラつきさえ感じさせる喋り口調。名前を聞くと磯部ですとだけ素っ気なく返答。
だから詐欺師から今もまだLINE来るんだけど、どうしたらいいか?と聞いているんですよ!→ ブロックすればいいんじゃないですか。
……、何だコイツ……。
こういう警察官って税金で養う必要あるのかな?
どいつもコイツも、みんなくばたっちまえ!
三田みたいな平仮名二文字の苗字なんだよ。
名刺でなく、弱っている時にチラ見せしか警察手帳目撃してねえんだから、覚えている訳ねえだろうが。
だいたいちばあきおのキャプテンに出てくるイガラシみたいな猿のような顔をした刑事なんてブログにも書けないし、電話で言える訳ねえだろうが、バカヤロー!
今俺が各兵器持っていたら、間違いなく押す…、いやいや、そんな事したら、横浜のまだ残っている洋食屋全滅だぞ?
冗談じゃない。
せいぜいドラえもんにお願いして、独裁スイッチをもらえたらなあ……。
警視庁へ出した送信済メールを見る。

六件も送って何故動かない?
それに磯部って、クソ刑事…、今からぶん殴りに行きてえな……。
もう本当に嫌だ、こんな生活。
いつになったら俺の地獄生活は解放されんだよーっ!
リオを抱きに出掛けるか?
着替え始めて手を止める。
そんな余裕ねえだろ、ボケ……。
あまりにも虚しくなり、オナニーをして夜の出勤に備えて眠った。

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