「ザ・マジックアワー」を観たかめちゃん 〜"青春"は何度でも、何度でも〜【感想】
どうも、かめちゃんと申します🐢
新年度に入って初めてのnote投稿になります。
年度はじめってのは、なんだかバタバタしてしまう時期でもありまして、帰ってきてもバタンキュー😇
せっかくの土日。朝活で花見に行った後、昼からはUberで食べてから昼寝なんかしちゃって。
それでもなんだか勿体無いなと思って、映画を観ることにしました。
今回観たのは「ザ・マジックアワー」。
▼過去の感想noteはこちら▼
よろしくお願いいたします🙇
概要
2008年公開の本作は、エンタメ界の巨匠 三谷幸喜が監督を務める邦画コメディ作品です。
本作は佐藤浩市をはじめ、妻夫木聡、西田敏行らが起用されるなど邦画界のスターキャストがずらりと揃っています。
端役と言われるような役にも、天海祐希や唐沢寿明などが登場。三谷幸喜作品お馴染みの役者さんたちも揃っており、至れり尽くせりな映画となっています。
ギャング映画の出演オファーに飛びつく売れない俳優。だがそれは、彼を実在する殺し屋にでっち上げるための、ナイトクラブのオーナーが仕組んだ策略だった。
街の裏の"ボス"の愛人マリに手を出してしまったナイトクラブの支配人備後。
ボスは部下に2人ともども殺害を命じ、彼らはあっけなくセメント漬けにされて海に沈められそうになるものの、伝説の殺し屋「デラ富樫」を連れてくるという条件のもと、備後たちは5日間の猶予が与えられます。
ボスの前でデラ富樫を連れてくると言った備後でしたが、実は全く当てはなく。探せどその存在には近づけないまま、約束の日を迎えようとしていましたが、その窮地に備後は奇策を思い付きます。
それは、無名の役者である村田をデラ富樫に仕立て上げ、映画の撮影と思い込ませながら、ボスたちを騙すことでした。
村田は知らず知らずのうちに争いの中に身を投じていくのですが、なぜかボスに気に入られてしまい、備後の想定を遥かに超えた物語が始まっていくのでした。
感想
さて、本作のプロットはある存在になりきって周囲を騙すという意味では、最近見た「鍵泥棒のメソッド」と通ずる部分があります。殺し屋を演じるという設定も近しいですね。両作ともに香川照之がそこに絡んでいるという面白みもあります。
僕は三谷幸喜作品の「古畑任三郎」が好きですが、その中でも「間違えられた男」というエピソードがあり、犯人が他人になりきるという部分では親和性がありますね。
ただ、本作はデラ富樫を演じる村田自身も事情がわかっておらず、備後は村田とボス側を騙す必要があります。両者の辻褄を合わせるためのアレコレを画策する備後ですが、村田の突拍子もない"アドリブ"などによって思いもよらぬ方向に蛇行運転していくストーリーが本作のコメディとしての面白さの根幹になっています。
本作で起こる出来事は、偶然の産物の連続です。だから、"そうはならんやろ"ということばかりが続いていくのですが、ロケーションも含めて非日常のファンタジー的空気感が、現実のあれやこれやを忘れさせて没入させてくれます。
そして、その偶然の産物の結果が、ありきたりな王道に収束するのではなく、先に蛇行運転という表現をしたように読めない展開になっているのが本作を論理ではない楽しみ方ができるポイントになっているように思います。
なんというか、キャラクターが物語のために動かされているというよりも、物語で好き勝手している感というんでしょうか。もちろんベタも沢山あるのですが、観終わって「ベタだったなぁ」とならないのはプロットと役者陣の名演故でしょう。
さて、本作の魅力はやはりそのキャラクターにもあるわけですが、とりわけ村田の個性は流石と言わざるを得ません。
演じる佐藤浩一さんに持っていた印象は渋みのある方だなぁというところだったんですが、本作ではその渋みがなんか背伸びをしている感というか、足りてないところがあるのにそういう役をやりたがる村田の味になっている気がして、ギャップの面白さが強かったです。
それに振り回される備後も、行き当たりばったり感がすごくて、妻夫木さんの振り回され感が最高でした。
そして、備後を振り回すもう1人の存在が、ボスの愛人でもあるマリ。
この作品をリアリティの観点から見ると、このマリの存在は感情移入が全くできないなと思う一方で、コメディの上ではそれが許容されるというか、普段ならこういうキャラにヘイトを持ちそうな僕ですが、イライラせずに観ていられたのは作品のパワーあってこそだなと思いました。
あとはボスですね。西田敏行さんが最高すぎます。例えば村田がボスと初対面するシーン。ボスを演じる西田敏行さんのリアクションがあったからこそめっちゃ笑いました。クスッとすることは他作品でもありましたが、しっかり笑える映画って最近あんまり観てなかったからすごく新鮮で。本作の魅力の大きな要素がボスだったなと思うわけです。
そうしたプロットやキャラクターの中で本作が持つテーマは、やはりタイトルにもある「マジックアワー」でしょうか。
マジックアワー (magic hour) 、マジックタイムは、日没後および日の出前に数十分程体験できる薄明の時間帯を指す撮影用語で、光源となる太陽からの光線が日中より赤く、淡い状態となり、色相がソフトで暖かく、金色に輝いて見える状態である。
直接的な意味としては上記の通りで、本作でも触れられているように映画など撮影における用語とのこと。
転じて、本作ではそれを"人生における最高の輝きの瞬間"として表現し、主に泣かず飛ばずの村田を通してそのことを我々に投げかけてくるものであったと感じます。
この"最高の輝き"というのは"青春"という意訳が通るかもしれません。
人生における"青春"は若いうちに消費してしまったように感じる人が多いかもしれません。でも、本作はそんな最高の瞬間は何歳になってもまた訪れるかもしれないから諦めないで続けることの大切さを、ユーモアと共に優しく伝えてくれたような気がします。
最高はね、塗り替えていくものなので
僕の好きな言葉の一つがここにあります。
昔は良かったなぁと懐かしむことは簡単ですけども、諦めずに続けていく中で塗り替えてやろうとする野心とか根気強い努力みたいなものがあったらば、また「マジックアワー」を迎えることは出来るのではないかと信じて止みません。
僕の「マジックアワー」は高校時代、博士号取得など何回かあったように思えます。
が、博士をとって迎えた4月、絶賛博士ロスというか、目標がなくなった喪失感を抱えていた中で、本作は改めて自分の好きな言葉に立ち返り、前を向けるパワーをくれたように感じました。
さいごに
本作の他にもまだまだサブスクの海には三谷幸喜作品が沢山!
...とはいえ、媒体によっては観られるものに差異があって、U-NEXTは比較的それが多いように思います。
せっかくの無料期間ですので、これを機に他の作品にも触れてパワーをもらえたらなと思います!
が!春なので、明日も花見に行きたい所存。
早起きして花見をしてから映画も見れたらいいなと思う土曜日の夜なのでした。
今日はこの辺で。それでは!

