受験生の娘に2年前買ったiPadが、今ごろ最強の勉強ツールになった話
はじめに
算数と数学という勉強方法を公開した後に、娘たちのデジタル学習環境を書きたいと思います。
私は普段からWindowsとMacを使いこなし、通勤中にはタブレットでKindleの本を読むほど、日常的にデジタルに親しんでいます。そのため、子供へのデジタル化は否定しませんでした。ただし、iPhone(スマートフォン)だけは、いまだに子供には与えていません。
そんな中でも、iPad(タブレット)だけは、早く与えていました。それも、姉妹に同じタイミングでiPad Proを買って与えました。
その理由は、次女(当時・小学2年生)が、「アーティストになりたい」という小学校に入る前からの夢があって、絵を描くための道具として、iPad Pro 11インチを買いました。きっかけは子供が行ってみたいといっていた学校の案内でした。アーティストを目指す子どもたちが通う学校の資料に、「授業でiPad Proを使用しています」と書いてありました。それを読んで、「どうせ使うなら下位互換よりも、同じモデルが良い」と思って買いました。
長女(当時・中学1年生)には、iPhoneをせがまれており、「それなら、より大画面のiPadを買ってあげるよ。」と言い、iPad Pro 12.9インチを買って、それぞれに渡しました。
2台で合計30万円近い買い物でした。
次女はすぐに使い始めました。毎日タブレットで絵を描き、みるみる上達していった。
長女は……やはり目的のないタブレットです。YouTubeを見たり、音楽を聞いたり、ゲームをする使い方が多かったです。
「やっぱり子どもにiPadは早かったかな。。。」と何度思ったか分かりません。
でも、中学2年生の夏休み終盤になって、状況が変わりました。
私がNotebookLMにテストの内容をScanSnapで取り込んで長女に見せて、興奮していたのを覚えています。
「私も自分で使えないかな?」と言い出したので、アカウントを「Google AI Plus」もしました。
それから3ヶ月で、模試の振り返りにかかる時間が3時間から30分になりました。
1年間「ゲーム機」だったiPadが、「最強の受験ツール」に変わった話を書きます。
そして、娘にはiPad Proを選んだ私が、今から買うならiPad Airをすすめる理由も、正直に書きます。
1. 2年間、何も言わなかった理由
正直に言うと、長女がYouTubeやゲームにiPadを使っていることを知りながら、私は何も言いませんでした。
エンジニアとして25年、ずっとデジタルツールと付き合ってきた経験から分かっていたことがあります。
道具は、必要になったときに使われる。
「勉強に使いなさい」と言って使うようになる道具ではない。使う必要が生まれたとき、人は自分から使い始める。
それを待っていました。
中学2年、私がNotebookLMの使い方を伝授した後、「私ももっと使ってみたい」と言い出しました。
その言葉に私も調子にのり、「どんなプロンプトでどんな説明が出てくるか、一緒に試してみよう!」とGoogle NotebookLMのプロンプト探しになりました。
1年越しで、iPadがようやく「本来の使い方」を始めた瞬間でした。

2. なぜ当時はiPad Proを選んだのか
2年前にiPad ProのM1モデルを選んだのには、理由があります。
理由①:当時、MシリーズチップはiPad Proにしか搭載されていなかった
MシリーズチップはAppleが独自開発した高性能チップで、OSのサポート期間が明らかに長い。A系チップのiPadが数年でアップデート対象外になる一方、Mシリーズは長期間サポートされ続けます。
子どもに渡す端末として「長く使える」ことは最重要条件でした。当時それを満たすのはiPad Proしかなかった。
理由②:Apple Pencil第2世代がiPad Proにしか対応していなかった
手書きで勉強するためにはApple Pencilが必要です。精度の高いApple Pencil第2世代が使える機種は、当時iPad Proに限られていました。
この2つの条件がそろう機種が、当時はiPad Proだけだったのです。
3. 今ならiPad Airをすすめる3つの理由
あれから2年が経ち、状況は変わりました。
理由①:iPad AirにもMシリーズチップが搭載された
現行のiPad Air(M4)は、iPad Proと同じMシリーズチップを搭載しています。OSの長期サポートという観点でも、今のiPad AirはiPad Proと同等の安心感があります。
理由②:Apple Pencil ProがiPad Airに対応した
現行のiPad Air M4は、Apple Pencil Proに対応しています。筆圧感知・傾き検知に対応した高精度なペン入力が、iPad Proを選ばなくても実現できます。
理由③:価格差が9万円ある
$$
\begin{array} {l|l}
モデル & 価格(13インチ)\\ \hline
\textbf{iPad Pro M4} & 218,800円〜 \\ \hdashline
\textbf{iPad Air M4} & 128,800円〜 \\ \hdashline
\end{array}
$$
差額の約9万円は、参考書・問題集・塾代に回せます。
受験勉強の主な用途(NotebookLM・資料撮影・手書きメモ)において、iPad ProとiPad Airの差は体感できません。チップ性能は同じM4です。ディスプレイの差(ProMotion・XDR)は動画編集やプロ用途では出ますが、勉強用途では関係ありません。
4. 実際の使い方:問題用紙・参考書を撮影する
長女の使い方は至ってシンプルです。
宿題や問題集をScanSnapでNotebookLMに取り込む
「この問題の解き方を教えて」「なぜここでこの公式を使うの?」と質問する
AIの説明を聞きながら、NotebookLMから出される問題を解いて、iPadで写真を撮り、読み込ませる。
答え合わせを行い、反復する。
これだけです。
AIを使っていても、中身は今までの勉強の方法と変わっていません。ただ、自分が理解できるようなイラストを作成してもらうためのプロンプトを与えています。
取り込み方は場所によって使い分けています。塾では、問題用紙や解説をiPadのカメラでその場で撮影してアップロード。家では、ScanSnapで参考書の必要なページを取り込んでいます。
模試の振り返り時間が3時間から30分に短縮されたのは、このシンプルな流れが機能しているからです。

5. NotebookLMとの組み合わせで何が変わったか
iPadとNotebookLMを組み合わせて、娘に起きた最大の変化は「勉強を自分でやり始めた」ことです。
以前は「勉強しなさい」と言わなければ机に向かわなかった。
今は、模試が返ってくると自分でiPadを開き、NotebookLMに資料をアップロードし、その内容を私に説明しに来るようになりました。
「お父さん、多項式ってこういうことなんだよ」
そう言いながら娘が見せてくれたのが、NotebookLMが自動生成した図解でした。教科書の説明より、ずっと分かりやすい。娘自身がそう感じたから、私に見せに来た。
AIが作った解説を、娘が私に「授業」してくれる。道具は変わっていない。変わったのは、娘自身です。
5-1. 娘が自分流にカスタマイズした使い方
NotebookLMの使い方が、私が想定していたものと変わってきました。
初めに私が娘に渡したのは、NotebookLMのスライドで問題を分かりやすくスライド資料を作らせるためのプロンプトでした。その後、娘と一緒に…時には娘が自分で書き直して、「自分が読みやすい」デザインに変えていました。
娘が使っているプロンプトの一部はこうです。
対象者は中学生の女子です。スタイルは分かりやすく信頼感のあるデザイン。配色は可愛いよりも綺麗にして。イラストは漫画風で、人物が登場するときは中学生の女の子にしてください。
親が渡したプロンプトを、子どもが自分の言葉に翻訳して使いこなしている。
プロンプト指定ありとなしでは、資料の分かりやすさが大きく変わります。
▼ プロンプト指定なし

情報はまとまっているが、全体的に硬い印象。教科書をそのままデジタルにしたような見た目です。
▼ プロンプト指定あり(娘のカスタマイズ版)

【画像:プロンプト指定ありのスライド例】
宝石アイコン・ふりがな付きの専門用語・色分けされたボックスなど、見ているだけで内容が頭に入ってくるデザインになっています。難しい用語には「ぶんぱいほうそく」とふりがなまで振られています。
同じNotebookLM、同じ教材内容。変わったのはプロンプトだけです。
道具を使いこなすとは、こういうことだと思いました。

6. Apple Pencil Proは必要か
結論から言います。受験勉強にも、Apple Pencilは必要です。
①問題用紙に直接書き込める
撮影した問題用紙のPDFに、Apple Pencilで書き込みができます。紙と同じ感覚で解答を書き、間違えた部分に印をつけ、メモを残す。これができるかどうかで、学習の質が大きく変わります。
②手書きメモの精度が違う
安価なスタイラスペンでは再現できない「紙に書く感覚」があります。受験勉強で長時間書き続けることを考えると、この差は無視できません。
Apple Pencilの対応機種について(重要)
現在販売されているApple Pencilには複数の世代があります。
Apple Pencil Pro:iPad Air M4・iPad Pro M4に対応
Apple Pencil 第2世代:旧世代のiPad Pro・iPad Airに対応
Apple Pencil USB-C:iPad(第10世代)など
購入の際は、iPadの世代とApple Pencilの対応関係を必ず確認してください。組み合わせを間違えると使えません。

7. 父の結論:今買うならiPad Air 13インチ一択
2年前はiPad Proしか選択肢がありませんでした。Mシリーズチップを持ち、Apple Pencil第2世代に対応する機種がそれしかなかったからです。
今は違います。
iPad Air M4は、Mシリーズチップを搭載し、Apple Pencil Proに対応し、価格はiPad Proより約9万円安い。
受験勉強・NotebookLM活用・手書きメモという用途において、iPad AirはiPad Proと遜色ありません。
もし「受験生の子どもにiPadを買うべきか」と迷っているなら、今の答えはシンプルです。
iPad Air 13インチ(M4)+ Apple Pencil Pro。これが最適解です。
購入の参考に
今から買うなら(おすすめ)
iPad Air 13インチ(M4)※Liquid Retinaディスプレイ・約128,800円〜
Apple Pencil Pro
※この記事にはAmazonアソシエイトのアフィリエイトリンクが含まれています。 リンク経由で購入いただくと、私に少額の紹介料が入ります。 記事の内容・評価には一切影響しません。
私たちが使っている構成(参考)
iPad Pro 12.9インチ(M1)※Apple認定整備済製品・長女
iPad Pro 11インチ(M1)※Apple認定整備済製品・次女
Apple Pencil 第2世代
Apple認定整備済製品とは、Appleが自社基準で検査・整備し、1年間の保証が付いた公式のリファービッシュ品です。新品より15〜20%安く、中古市場より安心できます。ただし現行のM4モデルは整備済製品としての流通がまだ少ないため、新品購入が現実的です。
おわりに
道具が人を変えるのではない。目的を持った人が、道具を使いこなす。
2年前、子どもに渡せるiPadはProしかなかった。今はAirがある。それだけのことです。
受験まであと数ヶ月。娘がiPadとともに、自分の力で壁を越えていくことを、父は信じています。

この記事の続き
「iPadとNotebookLMで何ができるか」は、この記事で紹介したのはまだ入口です。
娘はその後、NotebookLMのプロンプトを自分流に書き直して、「自分だけの参考書」を作るようになりました。そのスライドには必ず練習問題が入っていて、答えを書き込んでNotebookLMに採点させる——そんな学習サイクルが生まれています。
続きは以下の記事で詳しく書いています。
→ ②【プロンプト編】娘とNotebookLMのプロンプトを改造した。スライド資料を「最強の勉強ツール」に変える方法
NotebookLMでスライドを作るプロンプトを公開。娘が実際に作ったスライド資料も公開します。プロンプトを指定する前と後で、資料がどれだけ変わるか——その違いを実際の画像でお見せします。
→ ③【GoodNotes編】NotebookLMで作った資料をGoodNotesに取り込む。iPadで完結する受験勉強の全工程
生成したPDFにApple Pencilで書き込み、NotebookLMに採点させる。iPadだけで完結する学習サイクルの全工程を紹介します。
→ 関連記事:【応用編】NotebookLMで娘の勉強が激変した。50代パパが実践した「最強の参考書」活用法
この記事を読んだ方には、家庭学習の工夫をまとめた別記事もおすすめです。
