メモの集約と振り返りができない問題を、「AI→自分宛のメール」で解決してみた
紙のノートが4〜5冊、メモ・ノートアプリが3〜4個。
私がメモを書く先は、常にこのくらいたくさんある。これを集約したり、じっくり読み返して考えを深めたりするまめさと気力がないことが、ここ1年ほどの悩みだった。
特にデジタルは、ぱらぱらめくればいい紙と違ってなかなか古いログを見返す機会がない。目の前のタスクに追われてばかりいて、せっかく思いついたアイデアは海の藻屑と消え、noteの書きかけ記事も冷蔵庫の奥で干からびていく。
これは、育児と仕事それぞれのフェーズが変わり、生活パターンも以前と変わってきたからだと思う。去年の年明けにもこういう記事を書いていたけど、早いものでUpNoteとNotion以外全部入れ替わってしまった。
メモの集約・振り返りができないことの課題・弊害は大きく二つある。
アイデアを忘れていってしまう。
目の前のタスクでいっぱいいっぱいになり、せっかく何か着想を得ても、それを育てていく機会を失いがち。「うまい振り返りの仕方」を考えること自体で消耗していく。
仕事が複数あるので、メモは中断→再開時の起動コストを抑えるための重要ツール。この辺りの集約に手間取ったり、「あれってどこに書いたっけ」が発生したりすると、結局そこで体力を消耗してしまう。
育児と労働でリソースを使い切りがちな今、自分の思考をこまめに保管すること、再起動しやすくすることは活動の生命線である。頭を使わなくてもいいところには使わずに済む仕組みを作らなければならない。
メモの書き込み先を一つに絞り、その中でうまく整理できればそれいが一番いいんじゃないか。今まで何百回もそう考え、メモアプリをこねくり回してきたが全然うまくいかなかった。
メモを書く時は大抵、パッと思いつきで書いている。デジタルはそれがどんどん地層的にたまる。その地層を掘り返し、あとから構造化する作業を習慣化するのが難しい。
これはもうAIエージェントだよなあ……。前々からそう思っていたので、この7月頭、一気に環境を揃えた。そしてあれこれと試行錯誤した結果、現時点の「これかな」に辿り着いたので、去年に引き続き共有しようと思う。
といっても、それほど複雑な話ではない。「あちこちに書き散らしたものを日々AIにまとめさせ、最終的にメールで自分の手元に届くようにした」というだけである。やり方自体は簡単なので、興味がある人は真似してみてください。
準備:ツールを揃えて、全部つなぐ
使用ツール
まず、新しくこれらのツール類を整備した。
①Claude Code
こういう記事を見ながら普通に入れた。わからなければ画面のスクショをClaudeに渡せばOK。私は面倒だったので、わかろうがわかるまいが全部聞いて、言われた通りに進めた。
そのあと、コネクタでGoogleツールをはじめ、DropboxやNotionなど普段使っているツールを根こそぎ接続。
とりあえず入れる。フォルダ分けは適当。中継地点として使うだけなのであまり難しいセットアップはしなくていい。初心者向けの導入ガイド記事を置いておきます。
③Slack で自分ひとりのワークスペースを作成
すでに仕事で多用しているSlackに、自分用のワークスペース(無料)を作成した。部屋は一つでいい。
④ブラウザ拡張機能「Obsidian Web Clipper」「Obsidian AI Exporter」
WEBサイトのテキスト、あるいはChatGPTなど他のAIの出力をObsidianにぶちこむための拡張機能。
⑤Obsidianプラグイン「LINE Notes Sync」
LINE アプリから Obsidian にテキストメモを送れるプラグイン「LINE Notes Sync」を入れる。有料版は画像も送れるが、私はそこまではいらないと判断した。
これに加えて、もともと使っているツールとして以下を継続利用。
軽量がうりの塩顔メモアプリ。Evernoteから去った人々が必ず一度は触るが好みは分かれる。私は端末間連携のスムーズさが好みでずっとこれ。なお新海誠が愛用していたこともXで確認されている。
Notion
やろうと思えばなんでもできるが、なんでもできすぎて混沌としてきた(高額にもなってきた)便利アプリ。Wikipediaには「クロスプラットフォームのフリーミアムのメモ取りウェブアプリ」とあるが正直謎すぎる。とりあえず私はRDB(リレーショナルデータベース)を使いたい時に引っ張り出す。
各種メモツールの役割分担
上記を整えた上で、以下のようにメモアプリを使う。
Obsidian:全体のハブ(書き込みはほぼしない)
ClaudeCodeで作ったものの格納先も、Webページから落としたテキストの送り先も、ぜんぶObsidianに設定している。
なお自分で直接書き込むことはあまりない。日々のメモ帳として使うには、ログも読みづらいし、端末間連携があまりスムーズでなくてやっぱり微妙なのだ。なので「AIの出力やWebクリップを貯める場所、各種連携の中継地点」と割り切っている。
Slack:業務ログ置き場
日中はずっとPCで仕事をしているので、作業の合間にSlackに仕事のメモを取りまくっている。今何をしているか、今日これから何をしなきゃいけないか、思いついたこと、創作やnoteのことも含めて、なるべくなんでもここに書く。このメモ書きがあとで活きてくる。
UpNote:長文メモや記事ドラフトその他
エッセイや小説の下書き、アイデアメモや読書メモその他、「よく考えたいこと」「何かの下書きにしたいもの」はここに書くことが多い。とはいえ基本的にはなんでも帳。Claudeに閲覧権限を渡してあるので、好きな時にAI経由で情報を引っ張ってくることができる。
LINE:もっとも適当なメモを送る先
主に外出時に使用。LINE Sync用アカウントにメッセージを送ると、Obsidianの指定フォルダにテキストを貯めることができる。ファイルはメッセージごとでも日付単位でも設定可で、私は日付単位にしている。一言のぼやきでもWEBページのリンクでも、気負わずなんでも送る。UpNoteを開くのがだるいときはこっち。
Notion:長期的に保管したいオフィシャル情報及びデータのみ
年間計画だとか家計情報だとか、その辺の「人生」に関するあれこれをここにしまっている。あまり頻繁には使わない。スマホで触ると重いし、PCでいじり始めるとデザインが気になって時間を食うので……。
やること:AIに毎日メモを巡回させ、サマってもらう
上記の環境を整えた上で、あとはClaudeCodeで以下のルーティンを組むだけだ。ルーティンを組むといっても、「こういうことしたい」と話しかければあとは適当に向こうが手配してくれる。
①毎朝定時、Slackの前日作業ログのサマリー+見落としや検討事項を推測してチャンネルに投下してもらう。
②毎朝定時、UpNoteとObsidianの前日更新分を確認させ、サマリーと応援メッセージをGmailに送ってもらう。
全体的に何がどうなっているかというと、こんな感じである。
日中は、Slackで作業の実況中継をしながら仕事をする。
外出時の思いつきや読書メモは、LINEとUpNoteの好きな方に書く。タグ付けなどで綺麗に分類しようとはしない。なるべく固有名詞を書いたり「◯◯について」と書いたりして、何についての話なのかをAIが判断しやすいようにはする。
PCでの調べ物や、AI(ClaudeとChatGPT)に出させたものは、Obsidian Web Clipperでどんどん Obsidianに送る。
翌朝、Gmailに前日のメモ内容(UpNote・Obsidian)をサマったメールが届く。内容は、創作・仕事・家庭などのジャンル別に自動で整理されている。これを寝起きや、子どもを保育園に送った帰りなどに見て、自分の思いつきや何気ない感想を振り返る時間を作る。
始業時間になると、Slackの前日書き込みからタスク進捗をまとめたものがいつものチャンネルに自動投下されるので、これを見てやはり前日を振り返り、今日の仕事の計画を立てる。
長期的に保存しておきたい情報や長期目標に組み込みたいことが出てきたらNotionへ移す。
……という感じで、朝のうちに2回、前日のまとめが勝手に手元に舞い込んでくるようにしているのだ。個人的な好みで、メモ類と仕事のタスク進捗は別扱い。
ポイントは、人間側で「この情報はここに書く」「書いたものを後で移動させる」などの集約・整理ルールを絶対に設けないことだ。
私はこの手のルールを自分に課すと、その行為全体が面倒になって別の方法に逃げるタイプである。だから「Slack・LINE・UpNoteのどこかに適当に書いておけばOK」という設定にした。たとえこの先書き込み先が増えても、AIのクロール対象に加えればそれですむと考えると楽である。
実際にAIから送られてくるサマリーの内容
SlackとGmailで、実際に送られてくる投稿をお見せしよう。
読んでくださってありがとうございました。いただいたチップで新しい挑戦に励みます!

