【文学フリマ挑戦】#36-1 9月13日、文学フリマ大阪14当日|第1話「朝8時、文学フリマ会場に着いた」|MMPP Publishing
2026年9月13日。
文学フリマ大阪14。
ここで今日、私はやってしまいました。13冊の本が売れました。
「……えっ?」
初出展。
最低目標は1冊。
予想は4冊。
それが、13冊。
しかも、ある人はこう言ってくれました。
「これが欲しくて、買いに来ました」
はじまりは1冊の本『喫茶トキカサネ』この本を持って。
……朝8時。
第1話『朝8時、文学フリマ会場に着いた』 作:MMP.K
初デートが楽しみすぎる中高生のような気持ちでした。
たいして興味のない流行映画で爆睡……あとで彼女に内容を教えてもらうまでが、セットです。
前日は、あまり眠れません。朝5時過ぎに目が覚めました。ちょっと早い。
本日は、文学フリマ大阪14。
初めての出展、遅れるのだけは嫌でした。
大阪在住だし、会場までそれほど遠くない。それでも、書いてある集合時間の中で一番早い時間だけ守っておけば、まあ大丈夫だろう。
そう思っていました。
家ですることなもないし、落ち着かず、チラチラと時計ばかりが気になる。だから8時。8時でいい。いや、8時がいい。そんな気持ちで会場につきました。
そして、気が付けば机と椅子を運んでいた。
「……そういうことだったのか」
設営の手伝い。
最初はいい。男だし、そこそこ力もある。これくらいなら余裕で持てる。でもこれが何台も続く。
文学フリマ大阪14は、1700ブースほど。その数の机といすが、この何もない空間を埋めていく。
「最初から張り切って飛ばすと、体にいいことはない!」
これは、ちゃんと言っておきたい。そんなことを考えながら、机を運びました。
ボランティアの中には、何度も出展している人もいました。
「こっち、まだ机が足りてないです!」
そんな声が飛び交います。
その中には、テキパキと指示を出している人もいた。完全にリーダームーブ。
頼もしい。
別のところでは、仲良く和気あいあいと作業している人たちもいる。
羨ましい。
「しんどいですねぇ」
「ですねぇ」
そんなことを言いながら、なんかちょっと笑顔だったりする。
いいなぁ。
指をくわえて眺めていたのはいうまでもありません。遠い昔の記憶の中。改ざんされてる恐れあり。なんか文化祭みたいでした(涙)。
机を運ぶ。椅子を運ぶ。机の上に置く用紙も配る。配る。配る。
机のちょうどセンターにあるブース番号のシール。
「みなさん知ってますか?」
これがまた、メジャーで一机ずつ測りながら、番号を間違えないように貼っていくんです。地味。
そして、机を運んでいる途中。ふと、ここ、私のブースじゃないかなと思った机がありました。自分のブースだと思ったら、急に気になる。
机の足を見る。ガタついていないか。ちゃんと立っているか。もう一度、見る。自分のところだけ、ちょっと丁寧。
この机がそうだと確信はない。でも、たぶん、そう。
こういうところは、妙に気になる。
全部並び終えたあとも、机の足がちゃんとロックされているか。設置にガタつきがないか。椅子の数がブースに対して合っているか。みんなで確認する。
あとですね。実は、ヤマト便で荷物が建物まで搬入されるんですけど、各ブースの先頭に荷物を運びこむのもやりました。
「慎重に、慎重に……」
大事には扱います。扱いますけど、所詮は他人の荷物です。途中で、ほんの少しだけ、めんどくさいなって思いました。
ボランティア特典として、設営が終わるころには、みんなが準備する時間よりも早めの時間で、自分のブースの準備を始められます。
所要時間にも触れておきましょか。だいたい1時間半ちょいかな?
自分のブースの設営が終わるころには、他の皆さんも設営を開始されていました。
あちこちで準備をしている。
荷物を開けている人。
本を並べている人。
POPを立てている人。
机の前にしゃがみ込んで、何かしている人。
私は、ゆっくり見て回れます。
声をかけても、ただの邪魔だろうし、もちろん、まだ買えるわけでもない。
「あれ? これ特典かな?」
そんなことを考えながら、通路を歩く。それでも、なんだか楽しい。
そういえば、最後に水も配ってくれました。
記念品というには、無味簡素。疲れていましたので、早々にいただきました。
そして、12時。拍手とともに、開場です。
自分のブースは【な-10】。
本を並べました。
POPも置きました。
あとは、お客さんを待つだけです。
そう思っていました。
最初の30分……無、でした。開場の合図とともに拍手したイエ~ィ!を返して欲しい。
次回につづく……#36-2へ
【おまけ】
8時集合。私は15分前にはインテックス大阪前に到着しました。そう、5分前以上行動です。
で、入り口前に何やら列ができているわけです。
当然、並びますよね。
「これ、何の列ですか?」
前の人に尋ねてみました。
「あぁ、設営とかやるんですよ」
なるほど。文学フリマはボランティアで成り立っているとか、なんとか書いてあったな。
せっかくだし、全部やって楽しんでみよう。そんな気持ちで、列が進むのを待っていました。
結構、みんな若い。20代前半? もしかしたら10代かな。
朝井リョウくんとかの影響かな。若い世代の活字離れっていうのも、存外、眉唾なのかもしれない。
さらに、そんなことを考えていると、私の順番になり、名前を聞かれました。
「あれ? ないなぁ」
雲行きがあやしい。私、ピンときました。だいぶ遅い。
「あの、文学フリマのブース番号が……」
被せぎみに、「あぁ、それ、ここじゃないです」インテックスの中を指さしながら教えてくれました。
私……なにがピンときたんでしょうね?
▶ #36-2 9月13日、文学フリマ大阪14当日|第2話「私は、フリーペーパー配布ロボットになった」
◀ #35 走馬灯の如く総集編「なんでここにいるんやろ――半年間の答え合わせ」
「短い文章が好き。」の作品一覧
▼ One-Cut-Story(断片・切取り)
▼ MMPPの「連作掌編集」(気軽に読める!)
© 2026 MMPP Publishing
Home / Works / Creators / Lab /「note」/ Label / Legal / Contact
