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【文学フリマ挑戦】#11 初参加、あれもこれもやりたい、全部良く見えてしまう話|MMPP Publishing

1つ前のお話はこちら

出展するからには、本をぽんと置いているだけでは、きっと誰も見向きもしてくれない。
通り過ぎる人の視線にも入らず、そのまま埋もれていくだけやと思う。

隣で本が売れているのを、指をくわえて見ているだけでいいのか。
途中からあきらめて、ブースを放置して、煙草でも吸いながら時間をつぶすのか。
……いや、それはさすがに、何しに来てんねんってなる。

せっかく出るんやから、いろいろやってみたい。
あっちこっちのサイトを見る。
それこそ最大規模のフリマであるコミケも参考にしてみる。
見れば見るほど思う。

これもいい。
あれもいい。
ポップの出し方。
ブースの見せ方。
ちょっとした工夫で、ずいぶん印象が変わってみえる。

「あ、これ真似してみたい」
「これ、こうしたら、こうなって……素敵やん」

頭の中では、どんどんにぎやかになっていくのが分かります。

……いや、ちょっと待て。これ、全部やるんか?
いや、無理やろ……。
現実はそう単純じゃないのです。

本の印刷コスト
ブースのサイズ
初参加という前提

なにをするにしても、なにを用意するにしても、ゼロからのスタート。
お金か、時間か、その両方が必要になる。

5カ月。期間としては、十分に長いように思えるんです。
でも……いや、長いか?ほんまに?
そのあいだに作品もつくるし、仕事もあるし、家庭のこともある。
使える時間は、思っているほど多くないはずです。

そうやって現実を並べてみると、さっきまでの「全部やりたい」は、少しずつ形を変えていきます。

「ほんまに必要なもんだけで、勝負せなあかん」

そう思い始めたタイミングで、先日、ZINEフェス大阪を観に行ってきました。
ZINEフェス大阪の様子はこちら

正直に言うと、
「これや!」と明確な答えを持って帰れたわけではありません。

人見知りですし、時間も短かったですし、全部をじっくり見て回れたわけでもないです。
それでも、ひとつだけ、はっきり分かったことがあります。

ブース、思ってたより、ずっと小さい。

家でダイニングテーブルをブースに見立てて、
あれこれ並べて考えていたけど、
実物は、そのイメージよりも、もっとコンパクトで、もっと密度があった。

「この中で勝負するんやな」と思いました。

それともうひとつ。

自分から声をかけることは、ほとんどできなかったけど、
気になって少し近づくと、自然と声をかけてもらえる。

作品の説明をしてくれたり、どういう思いで作ったのかを話してくれたり。また、そのやりとりを横で聞いているだけでも、十分に参考になる。
(ああ、こうやって伝えるんやな)

そして、ふと思い出しました。

私、これまで仕事で、商品説明も散々してきたし、雑誌内での宣伝も担当してました。
世界最大規模のラスベガス・コンベンションセンターでの出展経験もあります。

あのときの自分は、ちゃんと立って、ちゃんと話して、ちゃんと伝えていた。

……なら、たぶん今回も、できる。スイッチさえ入れば。

見てきたものは、まだぼんやりしています。
でも、まったくのゼロではありません。
むしろ、自分の中にあるものと、ちゃんとつながりそうな感覚はあります。

あれも大事、これも大事、で結局「どうするんや!」

黒猫も、たぶん呆れてます。
(🐈‍⬛やれやれ、ちゃんと決めろニャって顔してる……気がします)

でも、まだ少しだけ、迷っていたい気もします。
やりたいことは、どんどん増えていく、でも、全部はできない。

だからこそ、選ぶ。観てきたからこそ、選ぶ。
さて、どう見せるか?ですね。


 ▶ #12 レーベルとして、本を作る。
 ▶ #10.5 なんでレーベルなんか始めたんやろ、という話

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