短期の退去をどうやって防ぐか
入居者がすぐに退去してしまう。
これはオーナーにとって大きなリスクです。
退去のたびにハウスクリーニングや修繕が必要になり、次の募集にもコストがかかります。空室期間中は家賃収入もゼロです。
長く住んでもらえる入居者を最初から選ぶことが、賃貸経営における最大のリスク管理です。
短期解約違約金を設定する
まず契約上の備えとして、短期解約違約金を設定する方法があります。
「入居から1年以内の退去は賃料1ヶ月分を違約金として請求する」といった特約を契約書に入れておくものです。
退去するコストを借主側に意識させることで、軽い気持ちでの短期退去を抑制する効果があります。
ただし大手法人名義の契約では、社宅規定上、違約金の設定を受け入れないケースがほとんどです。
▶関連記事:大手法人名義の契約とは何か。知っておくべき特殊なルール
また違約金があっても、退去そのものを止めることはできません。
あくまでも抑止力と経済的な損失の補填として捉えておくことが大切です。
入居審査で動機をしっかり確認する
短期退去を防ぐうえで最も重要なのは、入居前の審査です。
保証会社の審査が通れば終わり、ではありません。
申し込みの動機や背景をしっかり確認することが大切です。
たとえばこういったケースは注意が必要です。
今は持ち家に住んでいて、転居理由が「気分転換」という申し込みがあったとします。
今の家はどうするのか、という点を確認すると、建て替えを予定しているという話が出てくることがあります。
建て替えが終われば戻る前提なので、最初から短期退去が見込まれる状況です。
こういった背景を審査の段階で把握しておかなければ、入居後に「実は半年で出ていきたい」となります。
申し込みの動機・現在の住まいの状況・転居理由・今後のライフプラン。
これらを丁寧に確認することが、長期入居につながる入居者を選ぶための基本です。
入居後のコミュニケーションも重要
短期退去の理由は、最初から短期のつもりだったケースだけではありません。
住み始めてから不満が積み重なって、早めに出ていくというケースも少なくないです。
設備が壊れたと連絡したのに対応が遅い。
クレームを伝えても管理会社からの返答がない。
こういった不満が積み重なると、「この部屋にいたくない」という気持ちになっていきます。
管理会社と入居者のコミュニケーションが円滑に取れているかどうかは、長期入居に直結します。
トラブルへの対応スピード、報告・連絡の丁寧さ、入居者の声をオーナーにきちんと共有してくれるか。
こういった管理会社の日常的な対応が、入居者の満足度を左右します。
満足度が高ければ長く住んでもらえる。
長く住んでもらえれば、空室リスクが下がる。
シンプルな話ですが、これができている管理会社とできていない管理会社では、入居者の定着率に差が出ます。
結局は最初の選択が全て
短期退去を完全に防ぐ方法はありません。
ただ、入居者を選ぶ段階で丁寧に審査をすること、管理会社が入居後のフォローをしっかりやること、この2点が揃っていれば短期退去のリスクは大幅に下がります。
「誰でもいいから早く決めたい」という気持ちはわかります。
ただ、短期で退去された場合のコストを考えると、審査に時間をかけることの方が長い目で見れば合理的です。
管理会社を選ぶときに確認すべきポイントは、こちらにまとめています。
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