ペット可にすると決まりやすいのか。メリットとリスクの話。
「ペット可にしたほうが決まりやすいですか?」
よく聞かれる質問です。 答えはYESです。
付加価値には必ずなります。
しかし当然にリスクもあり、確認しなくてはならない条件もあります。
今回も正直に整理します。
ペット可物件の実態
まず現実の話から。
賃貸市場全体の私の肌感覚で、ペット相談可の物件は3割程度です。
ただ「ペット相談可」といっても、実態はほとんどが「小型犬1匹飼育相談」です。
2匹飼育できる物件はさらに少なく、猫が飼える物件はもっと少ないのが現状です。
ここに付加価値があります。
分譲マンションは管理規約が最強のルール
分譲マンションでペット可にするかどうかは、オーナーだけで決められません。
分譲マンションには管理規約があり、ペットの飼育ルールはそこで定められています。
管理規約はいわば最強のルールです。
オーナーが良いと思っても、管理規約でNGならNGです。
大半の分譲マンションの管理規約では、飼育できるのは小型犬または猫、合計2匹までと定められています。
「小型犬」の定義もマンションによって異なります。
成長時の体長が50センチ以内、体重〇kg以内、抱き抱えることが可能なもの、犬種によってNGなどマンションごとにルールが細かく違います。
管理規約の範囲内であれば、オーナーが条件をさらに絞ることはできます。たとえば「小型犬1匹のみ可」「猫1匹のみ可」などです。
逆に管理規約を超えた条件にすることはできません。
なお、ごく稀に大型犬の飼育が可能な分譲マンションもありますが、これは非常に希少です。
ペット飼育には管理組合への申請が必要です
ペット飼育ができるマンションでも、入居者が実際に飼育を始める前に管理組合への申請・許可が必要なケースがほとんどです。
また、許可を得ると「ペット施設利用料」のような名目で毎月費用が発生するマンションもあります。この費用は通常は借主負担ですが、誰が負担するかを事前に取り決めておくことをおすすめします。
ペット可は「付加価値」として活用する
ペット相談可にすることは、募集上の付加価値になります。
競合物件が多いとき、強気の家賃で募集したいとき、なかなか決まらないときなど、ペット可にすることで問い合わせが増えるケースは多いです。
特に「小型犬または猫、合計2匹まで相談可」という条件は希少性が高く、検討者の幅が大きく広がります。
ただし修繕リスクは必ずあります
ペット飼育による傷・汚れ・臭いは、通常の使用を超えたものとして借主負担での原状回復となります。
ただしベースはガイドラインです。
▶参考記事:退去のとき、修繕費用は誰が払うの?オーナーが知っておくべき基本
ガイドラインの考え方と異なる条件にするには、契約書への特約記載が必要です。
借主が直すとしても色味などは100%元に戻すことはできないこともあります。
また臭いが染みついた場合、オゾン脱臭や全室全面の壁紙交換が必要になることもあります。
※実は壁紙交換をすると臭いはだいぶ改善します
また、現実的な問題として、退去時に借主が原状回復費用を払えるかという点も考えておく必要があります。
ここで重要になるのが保証会社の内容です。
保証会社によっては、敷金を超えた原状回復費用を賃料の〇ヶ月分まで保証するプランがあります。ペット可で募集する場合は、この保証の有無と適用条件まで確認しておくことが大切です。
弊社では現在(2026年6月時点)、原状回復費用の保証が4ヶ月分と24ヶ月分の2社からオーナーさんの希望に応じて選んでいただいています。
月数だけ見ると差が大きく見えますが、それぞれにメリットとデメリットがあります。
詳しくはお気軽にご相談ください。
まとめ
ペット可にすることは付加価値になります。
ただし以下を必ず確認してください。
管理規約でペット飼育が認められているか確認する。
管理規約の範囲内でリスクを承知してオーナーが条件を決める。
管理組合への申請とペット施設利用料の負担者を取り決めておく。
契約書にペット飼育に関する特約をきちんと入れる。
保証会社の原状回復保証の内容を確認する。
「ペット可にしたい」と思ったらまず管理規約の確認から始めてください。管理会社に相談すれば一緒に確認できます。
管理会社を選ぶときに確認すべきポイントは、こちらにまとめています。
