コロンビア大学がトランプ政権とDeal!ピューリッツアーの遺志継いだ大学が?
表紙写真:ピューリッツァー賞 特集写真部門(歴代の画像一覧)より。1903年にピューリッツァーはコロンビア大学にジャーナリズム学部の創設とピューリッツァー賞 - Wikipediaの創設の遺志を残し同大学に200万ドル(当時の額)を寄贈した。
「コロンビア大学$400million(約600億円)の連邦政府財政支援を打ち切られる|鈴木ゆうじ N.Yuji Suzuki」の続報。2025年7月25日AP(共同)のA look at details of the settlement between Columbia University and the Trump administrationによると、コロンビア大学はトランプ政権による複数の連邦反差別法違反調査に対し$220million(x146円 =323.4 憶円)を支払うことで政権側との「取引”a deal"」に漕ぎつけたとのこと。
また、2023年10月ハマス攻撃事件以来当大学のユダヤ系従業者に対する差別に対し$21million(30億円)も支払うこととした。これにより、先に給付撤回されていた$400million(584億円)を含む何千ドルもの連邦研究資金も支給されることになった。
この「取引the deal」には、学校運営、キャンパス抗議行動、カリキュラムに関する大学改革も含まれる。
この「取引deal」におけるコロンビア大側のリーダー総長代行Clair Simpson氏は「大学とその自治(autonomy)を保護するもの」と述べている。元CNN, NBC, and ABCで大変な功績を挙げたジャーナリストとのこと。Claire Shipman - Wikipedia最終学歴はコロンビア大国際関係学部修士課程修了(修士号)。(ジャーナリズム学部ではなさそうだ。そうか、a nation/a stateの違いに照らし合わせると、学の独立国a nationではなく州a state、いや、an autonomous state自治州ってことか?独立と自治では大分違う。誰が「保護」するのかな?詭弁fallacious argument?報道では”~”でくくるレベル"autonomy"かな?)
「取り引き」には上記の金銭に関する同意事項以外に次の幾つかの項目も含まれる。
Diveristy Programの終了し、違反を厳しく取り締まる。
中近東関係のカリキュラムを見直し、イスラエルおよびユダヤ学研究所に「知的に多様な学術的環境の推進の貢献する」教授陣を任命する。またユダヤ系学生をサポートする為に、反ユダヤ主義問題に精通した職員を配属する。
留学生を受け入れる前に徹底的調査・確認できる新たな指針の策定。
アメリカで学ぶ動機をチェックする質問、「(アメリカに)相応しい言説」にコミットできるかを確証しうるプロセスの確立。大学は政府の要求に応じて留学生の除名、学業停止などの規律にかんする情報を提供すること。
「大学は絶えず留学生ビザに関する政府指針に応じる」とSimpson氏。更に、現在全学生40%を占める留学生の比率を減らし、留学生の授業料に頼らないビジネスモデルを探すとのこと。
性差別反禁止に関連し、Title X - Wikipediaに関し政権の解釈に同意すること。例えば性同一障害者の女子スポーツからの除外する。
キャンパス内の抗議活動に関し同意した制限を厳守すること。例えば覆面を着けないこと、校舎内の抗議活動の厳禁。
以上、コロンビア大学は筆者が以下の別稿で触れたハーバード大学などの他の著名大学と真逆の方針を選んだようだ。
ハーバード大学、トランプ政権による補助金凍結を受け連邦政府を訴える!(その1)|鈴木ゆうじ N.Yuji Suzuki
ハーバード大学、トランプ政権による補助金凍結を受け連邦政府を訴える!(その2)...カオスの中のバタフライ・エフェクトButterfly Effect|鈴木ゆうじ N.Yuji Suzuki
複数の大学がトランプ政権に訴訟を起こす!(その3)...ハーバード大学トランプ政権による補助金凍結を受け連邦政府を訴える、その波紋。|鈴木ゆうじ N.Yuji Suzuki
筆者の考えは以下の別稿で述べた通りである。
今回のコロンビア大学の選んだ道、そして、その内容を見ると、アメリカは留学生にとって自由に学問できる場ではなくなってきた。筆者自身のスタンスは以下の別稿で述べた。アメリカという国自体が留学生のみか外国人に対し敵対的で自由な国とは程遠くなってきた。一流大学には言論の自由がある。その生命線はcritical thinkingだ。そして、critical thinkingをベースにした探究(inquiry)だ。その伝統の一つがAmerican pragmatism 、そして、その牙城の一つがAmazon | Moore: American Pragmatism (Cloth) | MOORE, E C | Philosophyを出版したコロンビア大学だった。アメリカ留学を勧めてきたがやめた!学の独立無くして何を学ぶ?(実体験を踏まえ私的感想)|鈴木ゆうじ N.Yuji Suzuki、筆者だけではなく、かつてアメリカで学んだ多くの学徒がそう思っていることだろう。「取引deal」には詭弁(fallacies)がつきものだ。John BunyanのPilgrim’s Progressには確かMr. Woodbeという人物を通して寓意的に描かれていると思う。彼の詭弁に誘われるがまま本道を逸れて横道に入った主人公antagonistは絶望の沼にはまってしまう。Ivyの多くはピューリタンの学校として発足したので学生時代に一度は読んでいるはずだ。
最後に、コロンビア大学はアメリカ合衆国、いや、世界のジャーナリズムの重要な(pivotal)府だ。(もとい、府だった。)1903年にジョーゼフ・ピューリツァーJoseph Pulitzerの遺志(当時200万ドルの基金)により、コロンビア大学にジャーナリズム学部の創設、芸術、文学などの促進するためのピューリッツァー賞 - Wikipediaを設けるよう言い残した。
The Pulitzer Prizes are 23 annual awards given by Columbia University in New York City for achievements in the United States in "journalism, arts and letters". They were established in 1917 by the will of Joseph Pulitzer, who had made his fortune as a newspaper publisher. (Wikipediaより)
筆者らの世代ではベトナム戦争の悲惨な現状を報道したベトナム戦争の惨状を写した「戦争の恐怖 (ナパーム弾の少女 の写真は、今でも脳裏に残っている。当時のアメリカ政権を批判した代表的な写真の一枚だ。まさに"The pen is mightier than the sword"だ。報道したジャーナリストは受賞したと記憶している。

それ以上は言うまい。コロンビア大学ジャーナリズム学部は今回のDEAL!の内容にどう反応するであろうか見守ろう。
(2025年7月25日記)
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