筋トレと有酸素、どっちが脂肪を減らす? 最新メタ分析で見えた答え!
「ダイエットには有酸素運動がいいって聞くけど、本当なの?」
「筋トレでも脂肪は減らせるんじゃないの?」
体脂肪を落としたいとき、必ずと言っていいほど出てくる疑問です。
筋トレ、有酸素運動(ランニングやサイクリングなど)、そしてその両方を組み合わせたコンカレントトレーニング。これらの運動方法はそれぞれ特長がありますが、実際にどれが一番効果的に脂肪を減らせるのかは、長年はっきりしませんでした。
そこで注目したいのが、2025年に発表された最新のシステマティックレビューとメタ分析です。
この研究は1980年から2023年までに発表された36本のランダム化比較試験(参加者1564人)を対象に、筋トレ、有酸素運動、そして両方を組み合わせたコンカレントトレーニングが体脂肪にどんな影響を与えるのかを徹底的に比較しています。
◆ 研究内容:36本の試験をまとめて検証!
分析の中心となったのは次の4つの指標です。
主なアウトカム
体脂肪量(kg)と体脂肪率(%)副次的アウトカム
体重と除脂肪体重(筋肉などの量)
さらに研究チームは、以下の条件ごとに細かいサブ解析も行っています。
介入期間:10週間未満 vs 10週間以上
コンカレントトレーニングのタイミング:筋トレと有酸素を同じ日に行う vs 別の日に行う
運動量を揃えた場合:筋トレ、有酸素、コンカレントトレーニングでワークロードを一致させる
このように、多角的に「運動方法による脂肪減少の違い」を検証したのが今回の特徴です。
◆ 結果①:長期戦は有酸素が強い!10週間以上で差が出る
10週間以上の継続では、有酸素運動が筋トレよりも脂肪減少に効果的であることが示されました。
体重減少:有酸素は筋トレより 平均1.82kg多い減少
脂肪減少:有酸素は筋トレより 平均1.06kg多い減少

一方で、有酸素では筋肉(除脂肪体重)が平均0.88kg少なくなる傾向が見られました。つまり、体重を落としたいなら有酸素が有利ですが、筋肉をできるだけ残したいなら工夫が必要です。
◆ 結果②:最強タッグ!筋トレと有酸素を組み合わせろ
筋トレと有酸素を組み合わせたコンカレントトレーニングは、筋トレ単独よりも脂肪をしっかり減らせることが明らかになりました。
脂肪減少量は筋トレ単独より 平均1.09kg多い

ただし体脂肪率の変化については、どの運動方法でも大きな差はありませんでした。
◆ 結果③:10週間未満なら差は出ない
10週間未満の短期的なプログラムでは、どの運動方法でも有意な差は見られませんでした。つまり、効果の違いを見たいなら10週間以上継続することが必要ということです。
◆ 結果④:運動量をそろえれば効果は同じ
筋トレ、有酸素、コンカレントトレーニングで「運動量を揃えた」条件では、体重や脂肪の減少効果にほとんど差が出ませんでした。
つまり「どの運動を選ぶか」よりも、どれくらいの量を行うかが結果に大きく影響するのです。
◆ 結果⑤:同じ日にやると脂肪がよく落ちる?驚きの結果
今回の分析で興味深いのは、コンカレントトレーニングのタイミングです。
同じ日に筋トレと有酸素を行った場合:筋トレ単独よりも有意に脂肪を多く減らせた
別の日に分けて行った場合:筋トレ単独との差は有意ではなかった
つまり「どちらでも同じ」というよりも、同じ日にまとめて行う方が脂肪減少に有利な可能性があるという結果です。
この違いがなぜ生まれるのかまでは明確ではありませんが、実践面では「筋トレと有酸素を同じ日に組み合わせても問題ないし、むしろ効率的かもしれない」というヒントになります。
◆ 結論:脂肪を減らすベスト戦略はこれ!
今回のメタ分析の知見を整理すると、こうなります。
体重や脂肪をしっかり減らしたいなら有酸素が有利
筋トレと有酸素を組み合わせれば、筋トレ単独よりも脂肪減少が大きい
10週間以上続けてこそ効果の違いが見える
運動量をそろえれば効果は同じ(量をこなすことが大事)
同じ日に筋トレと有酸素を行う方が、別々の日よりも脂肪減少に有利な可能性がある

結論としては、「脂肪を減らすには有酸素運動を取り入れることが効果的」であり、さらに「筋トレと有酸素を組み合わせて同じ日に行う」のが一つの有効な方法といえます。
もちろん個人の目的や好みによって運動スタイルは変わりますが、今回の結果は「効率よく脂肪を落としたい人」にとって大きなヒントになるでしょう。
◆ 参考文献
Lafontant K, et al. Comparison of concurrent, resistance, or aerobic training on body fat loss: a systematic review and meta-analysis. J Int Soc Sports Nutr. 2025 Dec;22(1):2507949.
