「効果があります」だけでは、上司は承認できない
こんにちは。りくです。
前回の記事では、
承認資料は最初の1枚でほぼ決まる、という話を書きました。
承認資料では、
背景や説明を長く並べるよりも、先に判断材料を置いた方がいい。
何を承認してほしいのか。
いくらかかるのか。
どんな効果があるのか。
リスクは何か。
今、何を判断してほしいのか。
このあたりが最初に見えていると、
上司や決裁者は判断しやすくなります。
ただ、この中で特に難しいのが、
「効果の見せ方」 です。
承認資料を作っていると、
ついこんな書き方をしてしまいます。
業務効率が上がります。
作業時間を削減できます。
品質向上につながります。
コスト削減が期待できます。
もちろん、間違ってはいません。
でも、これだけでは上司は承認しにくいです。
なぜなら、
「良さそう」ではあっても、
「判断できる状態」にはなっていないからです。
上司が見ているのは、効果の大きさだけではない
上司や決裁者が見ているのは、
効果があるかどうかだけではありません。
その効果は本当に出るのか。
どれくらいの期間で出るのか。
誰の負担が減るのか。
金額にするとどれくらいか。
投資額に対して見合っているのか。
ここを見ています。
つまり、
「効果があります」ではなく、
その効果をどう判断すればいいのか が大事です。
ここが抜けると、
資料の印象は良くても、承認までは進みにくくなります。
「効果があります」は、まだ少しぼんやりしている
たとえば、資料にこう書いたとします。
このシステムを導入することで、
業務効率化が期待できます。
一見、問題なさそうに見えます。
でも、読む側からすると、
まだ判断しにくい。
どの業務が効率化されるのか。
何人分の作業が減るのか。
月何時間減るのか。
金額にするとどれくらいか。
ここまで見えて、ようやく判断しやすくなります。
承認資料では、
効果を“良さそうな言葉”で終わらせず、
判断できる形に変える 必要があります。

効果は、できるだけ数字に寄せる
効果を書くときに一番わかりやすいのは、
やはり数字です。
たとえば、
作業時間を月20時間削減。
年間240時間の工数削減。
人件費換算で年間約120万円の削減。
手戻り件数を月10件から月3件へ削減。
資料作成時間を1件あたり2時間短縮。
こう書かれていると、
読む側は判断しやすくなります。
すべてを正確に金額換算できなくてもいいと思います。
ただ、
「なんとなく良くなる」よりも、
「どれくらい良くなるのか」が見えていた方が強いです。
数字にできない効果は、判断軸に変える
もちろん、効果のすべてが数字で表せるわけではありません。
属人化を減らす。
引き継ぎをしやすくする。
管理品質を上げる。
顧客への説明力を高める。
資料のばらつきを減らす。
こういう効果は、
単純に金額換算しにくいです。
その場合は、
数字ではなく 判断軸 に変えると伝わりやすくなります。
属人化を減らす
→ 担当者が変わっても同じ品質で対応できる
資料のばらつきを減らす
→ 部署として説明品質をそろえられる
顧客への説明力を高める
→ 提案内容の比較・判断がしやすくなる
このように、
「良くなります」で終わらせるのではなく、
何の判断に効くのかまで書く。
それだけで、効果の見え方は変わります。
「やらない場合の損失」も効果になる
承認資料では、
導入した場合の効果だけを書きがちです。
でも、上司が判断するときには、
やらなかった場合に何が起きるか も大事です。
今のままだと、作業時間が増え続ける。
担当者ごとに資料品質がばらつく。
確認作業に毎回時間がかかる。
手戻りや修正が減らない。
判断が遅れて、機会損失につながる。
これも大事な判断材料です。
承認する側にとっては、
「やる理由」だけでなく、
「やらないリスク」も知りたい。
だから、効果を書くときは、
導入すると何が良くなるのか。
導入しないと何が困るのか。
この両方を見せると、
判断しやすくなります。
効果は、盛るよりも納得できる方が強い
承認をもらいたいと思うと、
つい効果を大きく見せたくなります。
大幅な効率化。
大きな改善効果。
圧倒的な生産性向上。
でも、根拠が弱いまま効果だけ大きく見せると、
逆に不安に見えます。
上司は、数字の大きさだけを見ているわけではありません。
その数字に根拠があるか。
前提条件は妥当か。
実現できそうか。
そこを見ています。
だから、効果は盛るよりも、
納得できる形で書く 方が強いです。
承認資料は、効果を判断できる形にする資料
承認資料で大事なのは、
すごそうに見せることではありません。
判断しやすく見せることです。
「効果があります」
「効率化できます」
「コスト削減につながります」
こうした言葉は、入口としては使いやすいです。
でも、そのままでは少し弱い。
どの業務が変わるのか。
誰の負担が減るのか。
どれくらいの効果があるのか。
やらなかった場合、何が困るのか。
ここまで整理されていると、
上司は判断しやすくなります。
承認資料は、
相手を説得するためだけの資料ではありません。
相手が判断できるように、
必要な材料を整理する資料です。
だからこそ、
効果の見せ方は大事だと思います。
次回は、リスクの書き方について整理します
承認資料では、効果と同じくらい、
リスクの書き方も難しいところです。
リスクを書きすぎると不安に見える。
でも、書かなさすぎると甘い資料に見える。
次回は、
承認資料でリスクをどう書けばいいのか。
不安を増やすのではなく、
判断材料としてリスクを見せる方法を整理していきます。
そして、承認資料テンプレートも、
公開に向けて少しずつ準備しています。
比較表で比べる。
提案資料で伝える。
承認資料で判断してもらう。
この流れを、実務でそのまま使いやすい形にしていきます。
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この記事が、少しでも資料づくりの時短やヒントになったらうれしいです。
今後も実務で使える型を整理していきますので、役に立ちそうだと思ったらスキで応援してもらえると励みになります。
