Step1 「私ならできる!知らんけど」
最近、ちょっと思うことがあります。
小説って、読むのは楽しいんだけど、
書くとなると急に難しい。
いや、当たり前なんですけどね。
私はもともと小説が好きです。
若い頃から文庫本を読んでいたし、
古本屋に行っては、安い推理小説を漁るように買って読んでいました。
最近は、ここ数年ずっと、
なろう系の小説ばかり読んでいます。
で、小説の何が好きなのかと考えると、
たぶん「何かが変わる感じ」が好きなんだと思います。
環境が変わる。見方が変わる。
それまで知らなかった世界を知る。
自分の中に、少し違う考え方が入ってくる。
そういうところが好きなんですよね。
だから、自分でもいつか、
そういう小説を書いてみたいと思いました。
ところが。
書きたい気持ちがあるからといって、
小説が書けるわけではない。
これがまあ、なかなか厄介でした。
最初のプロットみたいなものは出てくるんです。
こういう世界があって、こういう主人公がいて、
こういう展開にしたい。そこまでは考えられる。
でも、そこから止まる。
まず、冒頭の書き出しで止まります。
一行目をどう始めればいいのか分からない。
説明から入るのか、会話から入るのか、
それとも事件から入るのか。
考えているうちに、だんだん分からなくなってくる。
で、仮に冒頭を書けたとしても、その後が続かない。
結末までどう持っていけばいいのか。
途中で何を起こせばいいのか。
主人公をどう動かせばいいのか。
ここでまた止まる。
頭の中には、たしかに世界があるんです。
こういう場所があったらいいな。
こういう人物を動かしてみたいな。
自分が投影された異世界の中で、
登場人物を自由自在に動かしてみたいな。
そう思っている人は、たぶん私だけではないと思います。
でも、この「自由自在」が難しい。
作家さんの中には、「キャラクターが勝手に動いた」
と言う方もいます。
故・栗本 薫(中島 梓)さんも、
『グイン・サーガ』のあとがきのどこかで、
そんな話をされていた記憶があります。
頭の中では動いている気がするのに、
文章にしようとすると止まる。
思い入れはある。願望もある。
書きたい世界もある。
なのに、文章として出てこない。
あれ、なんでなんでしょうね。
そんなことを考えている時に思い出したのが、
師匠のメルマガタイトルにあった、
「私ならできる!知らんけど」
という言葉でした。
本当は、自信を持って小説を書きたいんです。
私ならできる。
そう言いたい。
でも、本当にできるかどうかは知らんよ、とも思っている。
途中で止まるかもしれない。
思ったように書けないかもしれない。
結末までたどり着けないかもしれない。
だから、「知らんけど」が付いています。
これは、あきらめているわけではありません。
むしろ逆で、完璧な自信がなくても
始めていいんじゃないか、
という自分への投げかけです。
私にもできるかもしれない。
知らんけど。
それくらいの軽さで、
一歩進めてもいいんじゃないかなと思っています。
ここまで私は、連載小説を200話以上作ってきました。
それとは別に、ジャパニーズホラーも一作品、
最後まで書き上げています。
こう書くと、もしかしたら、
「それだけ書ける人は、もともとすごいんでしょう」
と思う人もいるかもしれません。
でも、私の実感はちょっと違います。
私は、AIに助けてもらいながら作品を作っています。
全部をAIに丸投げしているわけではありません。
そこは大事です。
AIだけに文章を出してもらうと、
言っちゃ悪いけど、薄っぺらくなることがあります。
きれいにはまとまっている。それっぽくも見える。
でも、作者の好みや思い入れ、
心のどこかに引っかかっているものが見えないと、
やっぱり弱い。
小説って、その人の世界観が出るものだと思うんです。
何を美しいと思うのか。何が怖いのか。
どんな人物に惹かれるのか。
どこに怒りや違和感を持っているのか。
そういうものが少しずつ文章ににじむから、
その人の作品になる。
だから私は、AIを作者の代わりにしたいわけではありません。
止まった時に、少し背中を押してくれる相棒にしたい。
自分では調べきれないことを調べてもらう。
頭の中にある世界観を整理してもらう。
既存作品と重なりすぎていないか、一緒に考えてもらう。
そして、いくつか質問をしてもらいながら、
自分の中にあるものを引き出してもらう。
そういう使い方なら、AIはかなり助けになると思っています。
ただし、いきなり、
「小説を書いてください」
とお願いすれば、
自分の書きたかった小説が出てくるわけではありません。
AIは、まだ私のことを知りません。
私がどんな世界を書きたいのか、
どんな人物が好きなのか、
何を怖いと思うのか、
どんな結末を望んでいるのか。
何も知らないまま書かせれば、
誰にでも当てはまりそうな文章になるのも、
考えてみれば当たり前です。
だったら、まずは私の話を聞いてもらえばいい。
書かせる前に、話す。
質問してもらう。
自分でも分かっていなかった好みや願望を、
少しずつ言葉にしていく。
それが、自分の小説を作るための最初の作業になります。
次の記事では、AIに小説を書かせる前に、
まず自分の話を聞いてもらう方法について書きます。
その次は、AIから出てきた文章の何を残し、何を直すのか。
作品を自分のものにしていくための判断基準について考えます。
そして最後の有料記事では、私が小説作りのために考えた仕組みを、
普段使っているChatGPTで動かせる形にしてお渡しします。
専用GPTへのリンクではなく、
購入した方が自分のChatGPTへ貼り付けて使える
「小説の相棒・起動用プロンプト」と、その使い方です。
難しい操作を覚えるためのものではありません。
起動用プロンプトを貼り付けたら、まずAIから質問してもらう。
自分の回答をもとに物語の芯を整理し、短い冒頭を作り、
何を残して何を直すのかを一緒に考える。
ひとりでは止まってしまった場所から、
もう一度動き出すための道具です。
もちろん、小説が完成する保証はできません。
誰でもすぐに小説家になれる、
という話でもありません。
大げさな成功法則でもなければ、
才能が突然手に入る話でもない。
ただ、自分の中にある世界を、
少しずつ形にするための方法です。
私ならできる!
そう言い切るには、まだ少し不安がある。
だから、今はこれくらいでいいと思います。
私ならできる!知らんけど。
あなたにも、書ける物語があるかもしれません。
知らんけど
まずはそのくらいの気持ちで、次も読んでもらえたらうれしいです。
※自信の持てないあなたに
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