「リップ、変えた?」
彼女の唇が少し深い色になっていた。
「よく気づいたね、秋っぽくしてみたんだ」
制服はまだ半袖のままなのに、
唇だけが少し大人びて見える。
「試してみる?」
「うん」
「塗ってる時間ないから今はこれで」
彼女の吐息が私の頬をかすめる。
秋の味と香りに抱かれて
夏の終わりを感じた。
#風まかせ文芸部
お題:『夏の終着点』
i様
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