なにも答らしいものを、カントは書いてないんですね。地球を例にとって球面図形を語ってますが… 赤道の上下は似ているけど、「内的な違いがあるとしなければならない」って書いた後に、この違いを説明できないって言ってるだけですからね! でも、その説明できないことが、ぼくには重要に思えるんです… 連載 超訳プロレゴメナ 226 読書会篇 154
第21回目の読書会(つづき)
須田隆雄:
でも、ただ読んでいるときには、なにも答らしいものを、カントは書いてないんですね。地球を例にとって球面図形を語ってますが… 赤道の上下は似ているけど、「内的な違いがあるとしなければならない」って書いた後に、この違いを説明できないって言ってるだけですからね!
前島幸太郎:
でも、その説明できないことが、ぼくには重要に思えるんです。須田君が指摘した個所は、こうなっています。
だがこの内的な違いを、ぼくたちは理解はしても説明することはできない。そいうわけで、観察はただ空間における外部関係を観ることに終わってしまう
これは人間の認識の限界を語ったものと、ぼくに観えて仕方ないのです。
山際このみ:
それは、地球を実体として捉えるかぎり、物理的な理解はあっても、人間の認識の根源にはなりえないってことなんだよね!
牧野照邦:
山際さんも、いいところ掴んでますね、人間の認識は、実体そのものから生まれるものじゃないってこと、言いたいんでしょう。
桐川夢見:
あれっ! もしかしたら、それがコペルニクス的転回なのかしら?
(荒川先生が、ぼくたちを観ながら微笑んでいた。でもその後に先生に傍までやってきたコトラちゃんと、何かを話していた。)
曽根康夫:
もう答えを言っていいんじゃないですか? 桐川さん、いまようやく、コペルニクス的転回の間際に来てるって、考えても間違いないですよ。
でも、コペルニクス的転回って言葉をカントが思いついたのはプロレゴメナを書き終わってから、数年経ったときですけどね!
栗林雄太:
それが、『純粋理性批判』の第二版の序文ってわけですね…
桐川夢見:
わたしも、そうだと思う…
