先生は、「コペルニクス的転回」って言葉の意味よりも、自分で考えることの大事さを伝えたかった、そうだと、ぼくは思います… ここでいちばん大事なのは、人間の自意識が世界を創りだすってことなんだと思う… 連載 超訳プロレゴメナ 236 読書会編161
第22回目の読書会 ディスカッション(つづき)
前島幸太郎:
先生が発表の閉めめくりに「コペルニクス的転回」に触れたのは、学生にたいする期待も大きいからじゃないだろうか? でも、今の学生の多くは、なんでも齧ってやろうって精神がなくって、レポートの大半も人から聞いた言葉で埋め尽くしてるのが現実だからでしょう。
須田隆雄:
それは、多く生きることを考えないからじゃないのかな? 間違っても、自分の考えを追求していく精神は、多く生きることで生まれるものだから…
荒川環
シーシュポスの神話だ! もしかしたら、パパは多く生きて多くを知ることが大事だって言いたかったのかもしれない! ただ、あくせく生きてるだけじゃ、時間泥棒に心を盗まれるって言いたかたのかもしれない!
環さんが、自分の気持を表にするのに、ふだんの言葉で先生を呼んだことが、みんなの微笑みにつながった。
桐川夢見と栗林雄太は、なぜここで『シーシュポスの神話』が出てきたのか、判らないのだろう、二人から同時に、こんな言葉がでてきていた。
シーシュポスの神話って何だろう!
山際このみ:
一昨年の夏に、カミュの『シーシュポスの神話』の読書会をやったんだけど、そのときに、「より多く生きて、より多くを知る」ってことが、重要なことだって結論が出たんだった!…
牧野照邦:
その意味じゃ、地球が太陽に周りも回っているってことも本質的なことじゃないってことなんでしょう?
前島幸太郎:
だから先生は、「コペルニクス的転回」って言葉の意味よりも、自分で考えることの大事さを伝えたかった、そうだと、ぼくは思います。
桐川夢見:
だから、ここでいちばん大事なのは、人間の自意識が世界を創りだすってことなんだと思う…
池田幸男:
カントが、もっとも言いたかったことは、そこにあるって、ぼくも確信しています。
