お金の不安とどう向き合うか | 家計管理のきほん
今を生きていて、お金の不安がまったくない、というひとなんて、いないと思う。お金のあるひとにも、ないひとにも、それぞれの不安があるだろうし、大きい不安から、ちょっとした不安まで、不安の種類もさまざまと思う。
家計管理について、連日、自信満々風に、あれこれ書いている私自身も、まったくお金の不安がないかといえば、そんなことはない。
もともとの性格的に、不安の処し方については、割と得意なほうだとは思う。それでも「私はお金についての心配はまったくないんです!」とは、逆立ちしても、いえない。
それでも、ひとつ疑っていることがあって、お金の不安、といいながら、お金以外の他の不安が混じっているひとも多いのではないか?ということ。
例えば、50代後半、60代になると「老後のお金が心配」というムーブに入りがちだ。
でも、落ち着いて、よくよく整理して考えてみると、
サラリーマンを辞めた後の暮らしのイメージがつかない、とか、
パートナーとの関係が特に悪いというわけでもないものの、なんとなくしっくりきていない、とか、
老いること、に対しての漠然と不安を感じている、とか、
いろんな感情がないまぜになっていると思う。そりゃそうだ。未知のこと、自分がコントロールできないことに、不安はつきものだ。
さまざまな不安が絡み合ってる状態では、不安の解消はできない。
まずは、不安の因数分解からだ。
そもそも、不安という感情自体が、えもいえぬ複雑さで、そんな簡単には整理なんてできないだろう。まずは、落ち着いて、自分自身とじっくり向き合うことが、はじめの一歩だ。
窓をあけて、新鮮な空気を部屋にいれて、あたたかい飲み物でも用意して、なんならお気に入りの音楽でもかけて、まずはリラックス。
で、私は、どうしてもやもやしてるんだっけ?
と、気のおけない友達と会話するノリで、自分に聞いてみよう。
最近、なんとなくひっかかってることとか、あるんじゃない?
誰に遠慮することもない。自分自身に、自分の弱さをさらしたところで、誰も驚かないし、誰に恥じることもない。
ものすごくささいな、気にしなくてもいいような不安から、割と明らかに気になっていることまで、ひとつ、ひとつ、ひもときながら、順番に並べていく。
小さな不安の影に隠れて、暗くて、深い闇がのぞいてくるかもしれない。わ、これはムリ!って思ったら、とりあえずふたをして、日を改めよう。
にんげん、生きていれば、自分のなかではどうにも消化できないものの、ひとつやふたつ、誰にでもあると思う。怒りだったり、悲しみだったり、やるせなさだったり。パッケージこそ「不安」となっていても、実際はもっと複雑な、言葉にできないような感情も、きっとあると思う。
自分の不安を棚卸しするなかで、冷静に考えてみたら、意外と成仏させられるものもあるかもしれない。一方で、これは、お墓までもっていくことになるかもなぁ、というものもあるだろう。
それはそれで、いいと思う。
そして、全不安における、お金の不安って、どのくらいの割合なのか?
深呼吸をして、確認してみよう。
全出しした不安を眺めてみると、お金の不安って、思っていたほど大きくなかった、というひとも、案外多いのではないだろうか。
もし、お金の不安が大部分だった、と判明したら、お金の不安の解消を、徹底的にやるべきと思う。人生はぐっと軽やかになるだろう。
そもそも、お金の不安、っていうことば自体が、ものすごーく曖昧で、具体的にはなにが不安なのかも、よくわからない。
好きなだけお金が使えなくなったらどうしよう、なのか
家賃が払えなくてホームレスになったらどうしよう、なのか
病気になって働けなくなったらどうしよう、なのか
長生きしすぎて貯金が底をついてしまったらどうしよう、なのか
なにがどう不安なのか?このくらい具体的に考えてみると、今、対処できること、もう諦めるしかないこと、というのが、割と整理できるように思う。
私自身は、もちろん、自分が対処できることは全力で対処するけれど、一方で、にんげん、誰しも、いつかは必ず死ぬのだから、諦める、というのもありだと思っている。
諦める、という選択肢を持つだけで、だいぶ自由度が増す、というか、不安がったところで、どうしようもないし、そんなにがんばらなくてもいっか、という気持ちになれる(共感できなくても、気にしないでほしい)。
これは、病気になったらどうしよう、にも応用できて、私自身、高額医療については、お金が払えなくなったら諦めよう、と考えている。
ただ、自分がつらいのはイヤなので、緩和ケアは、普通診療(健康保険の範囲内での診療)のなかで、めいっぱいお願いしようと決めている。
病気になったらどうしようの前に、病気じゃなければ、なにをやりたいのか?が、実は本丸だ。病気になったらどうしよう、と心配する前に、やりたいことがあるなら、今、やるべきじゃない?
お金がなくなったらどうしようの前に、やりたいことがあるのなら、お金があるうちに、どんどんやるべきと思う。お金が稼げるうちに、必要なお金を稼いで、やりたいことは前倒しでやったほうがいいと思う。
ただただ死にたくないとか、とにかく長生きしたい、というのなら、それは、自然の摂理への挑戦となるわけで、それなりの覚悟も必要だろう。
自然の摂理に挑戦するなんて、なかなかに大胆なこと。未知の領域に踏みこむ以上、不安と背中合わせはしんどいだろうけど、自分で選んだ道なのだから、それはがんばるしかないと思う。
