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太ってないのに中性脂肪が高い40代、夕食後の果物が原因だった話

健康診断でコレステロールや中性脂肪が高いと言われたのに、心当たりがない、という女性の方が栄養相談にいらっしゃることが何度かありました。揚げ物も控えている、肉や卵が特別多いわけでもない、体型も特に気になるほどではない。それでも数値が高い方に、共通する習慣があったんです。今回は、コレステロールと果物の食べ方の関係についてお話しします。

栄養相談の場でよく見かけた、ある共通の習慣

共通していたのが、夕食後に果物を食べる習慣でした。みかんをいくつか、バナナを1本、柿を1個。それが毎晩続いていても、果物だから問題ないと思っている方ばかりでした。

果物は確かに優秀な食品です。ポリフェノール、水溶性食物繊維、ビタミンCなど、健康維持に役立つ栄養がたっぷり含まれています。厚生労働省の健康日本21でも、果物は1日200g(皮をむいた状態)の摂取が目標とされています。※1

問題は果物そのものではなく、果物を食べるタイミングでした。

朝の果物が「金」といわれるのは、肝臓の状態と関係しています

ご飯やパンに含まれるブドウ糖は小腸で吸収された後、血液にのって全身に送られますが、果物に含まれる果糖は肝臓に直接運ばれて、エネルギーになって使われるか、グリコーゲンという糖の入れ物に保管されます。

睡眠中はグリコーゲンがエネルギーとして使われているので、朝起きた直後は肝臓のグリコーゲンが減っている状態です。このタイミングで果糖が入ってくると、グリコーゲンが補充されます。脂肪に変わりにくくなるんです。

昔から「朝の果物は金、昼は銀、夜は銅」という言葉がありますが、これは栄養学的にも根拠があります。

夕食後の果物が脂肪になりやすい、肝臓側の理由

しかし、夕食でしっかりエネルギーを摂ったあとは、活動量が低下する時間帯です。お風呂に入って、あとは寝るだけになりますよね。

そこに果糖が加わっても、肝臓のグリコーゲンはすでに夕食で補充されているため、余った果糖は中性脂肪の材料になってしまいます。さらに果糖は、脂肪を合成する酵素を活性化させる働きもあるため、特に中性脂肪を過剰に作ってしまうことが研究でも報告されています。※2

更年期以降の女性は、中性脂肪とコレステロールが両方上がりやすくなる

さらに、女性は更年期以降、女性ホルモンの低下によって悪玉(LDL)コレステロールが上がりやすくなります。そこに夜の果物習慣が加わると、中性脂肪まで上がってしまい、健診の数値に影響が出やすくなるのです。

私の場合は、果物は朝食か、昼間のおやつで食べるようにしています。果物そのものを減らす必要はなく、食べるタイミングを少し変えるだけで、果物の栄養を体が上手に活かせるようになります。


参考文献

※1 厚生労働省 e-ヘルスネット「果物の摂取について」
※2 Taskinen MR, et al. (2011) "Adverse effects of fructose on cardiometabolic risk factors and hepatic lipid metabolism in subjects with abdominal obesity." J Intern Med 272(4):348-363.


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