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【聖なる経済学】 社会配当・ベーシックインカム

訳者コメント:
自発的に仕事を選ぶというのは、なかなかできることではありません。子供の頃から、生活していくためには良い学校に進んで良い会社に入るのだ、と教育されます。まず雇用されること。仕事の内容は二の次です。お金をもらうために、言われた仕事をする。これが人生の大部分を貫いています。本当にやりたい「美しい」ことが自分の中にあっても、それがお金を生まないから、夢として諦めるか、仕事とは切り離された趣味の世界に押し込めるのです。社会配当、つまりベーシックインカムで生きていくことが保証されたなら、人の創造力が解き放たれ、世界が豊かになるでしょう。


6. 社会配当

動機:数千年にわたる技術革新により、数値化可能なニーズを満たす生活必需品の生産は極めて容易になりました。これらの進歩は先人たちの賜物ギフトなのですから、全人類の共有財産であるべきです。彼らが可能にした富を、誰もが分かち合う権利を持ちます。地球の天然資源についても同様で、これは人の手が作り出したものではありません。現在の経済システムが本質的に強いているのは、もともと私たちのものなのに、それを得るために働かねばならないという状況です。これとは対照的に、社会配当は経済レント補償や汚染税など(前記および参照)の収益を、全市民に分配します。これは富の集中も緩和し、デフレ危機を防ぎます。社会配当は、理想的には生活必需品を賄う最低限の金額を提供し、それ以上の金額については、人々は自らの意思で収入を得ることを選択できるようになるでしょう。社会配当は労働を「必要」という圧力から解放します。人々は、やらねばならないからではなく、やりたいから働くようになるのです。

移行と政策:新型コロナ対策の給付金や増額された失業手当は、今後到来する社会配当の兆候です。さらに既存のモデルとして福祉制度があり、これは「受給権エンタイトルメント〔特定給付金のことだが、権利ばかり主張するという含みもある〕」という言葉で揶揄されることもあります。しかし、もしかしたら私たちはその言葉を受け入れ、すべての市民に適用すべきなのかもしれません。結局のところ、地球と先祖が私たちに遺してくれた莫大な富は、私たち全員にとって当然の「権利」ではないでしょうか。

既に存在する給付金には、食料配給券、公的医療保険、低所得および中所得の子供を持つ家族への税額控除、社会福祉プログラム、失業手当、景気刺激策の給付金などがありますが、これらを拡大し、普遍化することができます。こうした措置は、現在の「緊縮財政」という政治的潮流に反していますが、緊縮政策が生み出した急速に深刻化する苦難は、社会不安や政治的混乱につながりました。いま、富を再分配する政治的意思が生まれつつあります。富裕層への課税という懲罰的な考え方をするのではなく、すべての市民に当然の権利を与えるという姿勢をとりましょう。社会配当が富の隠れた再分配となるのは、全員が平等に受け取る一方で、富裕層はそれを賄うために比例して多くの税金を支払うからです[3]。本書の構想では、デマレージ、環境汚染料、コモンズの使用料(前記を参照)によって資金が賄われます。

経済生活への影響:貧しい人々と裕福な人々は依然として存在するでしょうが、貧困はもはや極度の不安を伴うものではなくなるでしょう。他人が望み必要とするものを創り出すことを志向する人々は、より多くの収入を得る一方、簡素な生活、自然の中での暮らし、あるいは芸術的な自己表現に重点を置く人々は、最低限の生活必需品だけで生きなければならないかもしれません。しかし、経済生活の中心的関心はもはや「生計を立てる」ことではなくなるでしょう。その圧力から解放された私たちは、持てる才能ギフトを、自分たちに魂を与え奮い立たせるものへと向けるでしょう。そしてますます多くの人々にとって、それは〈分断〉の荒廃から社会と地球を癒すこととなるでしょう。(あなたがまだ、生存圧力からの解放が浪費と怠惰につながると考えているなら、第14章の「働く意志」を読み返してください。)


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注:
3. もう一つの資金調達方法は、政府が発行する不換通貨を全国民に支給することです。これもまた、富の再分配の隠れた一形態と言えます。なぜなら、同額の資金が課税によって経済から取り除かれない限りインフレが発生し、債権者階級の相対的な富が減少するからです。

原文リンク:https://sacred-economics.com/sacred-economics-chapter-17-summary-and-roadmap/


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