高校生採用の面接質問7選|9月16日の選考開始へ
2027年3月卒の高校生について、企業による採用選考と内定は9月16日から始まります。
すでに応募書類を受け取り、面接の準備を進めている企業も多いのではないでしょうか。
一方で、高校生の採用面接では、次のような悩みが起こりやすくなります。
何を質問すればよいか分からない
大学生や中途採用と同じ質問をしている
志望動機だけで判断している
高校生が緊張し、本音を聞き出せない
面接官によって質問内容が異なる
聞いてはいけない質問を理解していない
高校生採用の面接は、完成された社会人を選ぶ場ではありません。
大切なのは、現時点の受け答えの上手さだけではなく、仕事への理解、学ぶ姿勢、自社との相性を確認することです。
今回は、高校生の採用面接で聞くべき7つの質問と、面接時の注意点をまとめます。
高校生の面接は「見極め」だけの場ではない
企業が高校生を一方的に評価するだけでは、採用はうまくいきません。
高校生にとっては、初めて企業から面接を受けるケースも多く、緊張して準備した回答をうまく話せないことがあります。
そのため、受け答えが流暢かどうかだけで判断すると、入社後に成長する可能性のある学生を見落とします。
面接では、企業側も次の情報を丁寧に伝える必要があります。
入社後に担当する仕事内容
1日の仕事の流れ
勤務時間や休日
教育・研修の進め方
職場の雰囲気
仕事の大変な部分
入社後に求める姿勢
面接は、企業が選ぶ場であると同時に、高校生が「この会社で働けるか」を確認する場でもあります。
質問1|仕事を選ぶときに大切にしていることは何ですか
この質問では、本人が就職先を選ぶ際の価値観を確認します。
例えば、次のような回答が考えられます。
人と関わる仕事がしたい
技術や資格を身につけたい
地元で長く働きたい
体を動かす仕事がしたい
安定した会社で働きたい
チームで仕事がしたい
回答の良し悪しを判断するのではなく、本人が大切にしていることと、自社の仕事内容や職場環境が合っているかを確認します。
「なぜそう思ったのですか」と聞くことで、本人の経験や考えを深掘りできます。
質問2|当社やこの仕事のどこに興味を持ちましたか
高校生の志望動機は、大学生や中途採用ほど具体的でないことがあります。
企業研究の量だけで評価するのではなく、求人票、学校からの説明、職場見学など、どの情報が応募のきっかけになったのかを確認します。
追加で聞く場合は、次のような質問が有効です。
求人票のどの部分が印象に残りましたか
職場見学で気になった仕事はありましたか
実際に社員を見て、どのように感じましたか
入社したら挑戦してみたい仕事はありますか
企業側が想定していた魅力と、高校生が感じた魅力が一致しているかも確認できます。
質問3|高校生活で力を入れたことを教えてください
部活動、生徒会、委員会、アルバイト、資格取得、授業、学校行事など、対象は限定しません。
目立つ実績があるかではなく、本人がどのように取り組んだかを確認します。
追加質問の例は次のとおりです。
その中で大変だったことは何ですか
どのように工夫しましたか
周囲の人とどのように協力しましたか
その経験から学んだことは何ですか
大会成績や資格の数だけでなく、継続力、協調性、責任感、改善する姿勢を確認する質問です。
質問4|苦手なことや失敗したとき、どのように対応しましたか
仕事を始めれば、分からないことや失敗することは必ずあります。
高校生採用では、現在の完成度よりも、失敗したときに相談できるか、指導を受けて改善できるかが重要です。
確認したいのは、次のような点です。
分からないことを放置しないか
周囲へ相談できるか
注意されたことを受け止められるか
同じ失敗を防ぐために工夫できるか
失敗経験そのものを評価するのではなく、その後の行動を確認します。
質問5|働くことについて、不安に感じていることはありますか
この質問は、採用後の早期離職を防ぐためにも重要です。
高校生は、不安があっても「選考で不利になるのではないか」と考え、自分から言い出せない場合があります。
例えば、次のような不安が考えられます。
仕事を覚えられるか
職場の人間関係
社会人としてのマナー
早起きや通勤
残業や休日
体力面
資格や免許の取得
仕事で失敗した場合の対応
不安があることをマイナス評価するのではなく、会社としてどのような支援ができるかを説明します。
ここで不安を把握しておけば、入社前フォローや入社後教育にも反映できます。
質問6|仕事内容や勤務条件で、確認しておきたいことはありますか
企業から一通り説明したあと、高校生本人の理解度を確認します。
ただ「質問はありますか」と聞くだけでは、緊張して「ありません」と答えることがあります。
その場合は、項目ごとに確認します。
仕事内容で分かりにくい点はありませんか
勤務時間や休日について確認したいことはありますか
配属先や勤務地について不安はありませんか
教育や研修について聞いておきたいことはありますか
資格取得について確認したいことはありますか
会社にとって都合のよい部分だけではなく、仕事の大変さや注意点も伝えることが、入社後のミスマッチ防止につながります。
質問7|入社後、どのようなことができるようになりたいですか
高校生に対して、明確なキャリアプランを求めすぎる必要はありません。
現時点での興味や目標を聞き、会社の育成環境と合っているかを確認します。
例えば、次のような回答があります。
一人で仕事を任せてもらえるようになりたい
資格を取得したい
先輩から技術を学びたい
お客様に信頼されるようになりたい
後輩へ仕事を教えられるようになりたい
本人の目標に対して、会社がどのような教育や経験を提供できるかまで説明すると、入社後の姿をイメージしやすくなります。
高校生の面接で避けるべき質問
採用面接では、本人の適性や能力に関係のない事項を把握しないことが重要です。
特に、次のような質問には注意が必要です。
本籍地や出生地
家族構成
家族の職業、勤務先、収入、学歴
住宅状況や家庭環境
宗教
支持政党
思想や信条
尊敬する人物
購読している新聞や雑誌
労働組合への加入状況
例えば、面接の緊張を和らげるつもりで「ご両親はどんな仕事をしていますか」と聞いた場合でも、本人の適性・能力とは関係のない質問になります。
厚生労働省によると、令和6年度にハローワークが把握した不適切な採用選考854件のうち、「家族に関すること」の質問が多くを占めています。
悪意がなくても、不適切な質問になる可能性があります。
面接官個人の判断に任せず、質問項目を事前に統一しておくことが必要です。
面接は30分前後を目安に設計する
高校生の面接は、質問を増やしすぎると尋問のようになってしまいます。
一例として、次の流れで進めます。
挨拶と面接の説明:3分
会社・仕事内容の説明:5分
本人への質問:15分
高校生からの質問:5分
今後の流れの説明:2分
面接官は、できれば1~2名に絞ります。
大人数で囲むと、高校生が必要以上に緊張して、本来の考えを話せなくなる可能性があります。
また、面接官ごとに評価基準が変わらないよう、質問項目と評価項目をそろえておくことも重要です。
面接後は合否だけで終わらせない
高校生採用では、内定を出しただけで入社が確定するわけではありません。
面接後から入社までの間に、本人、学校、保護者が安心できる情報を届ける必要があります。
面接後は、次の対応を確認してください。
学校への連絡方法
合否連絡の期限
内定通知の内容
入社までの連絡担当者
資格や免許取得の支援
入社前説明会
制服や必要書類の案内
入社後の教育担当者
定期的なフォロー連絡
選考の速さだけでなく、選考後の丁寧な対応が、内定辞退と早期離職の防止につながります。
まとめ
高校生採用の面接では、受け答えの上手さだけで合否を決めないことが重要です。
確認すべきなのは、次の7点です。
仕事選びで大切にしていること
会社や仕事に興味を持った理由
高校生活で力を入れたこと
失敗や苦手なことへの対応
働くことに対する不安
仕事内容や勤務条件の理解
入社後にできるようになりたいこと
同時に、企業側も仕事内容、教育体制、仕事の大変さ、入社後の流れを正確に伝えなければなりません。
高校生採用の面接は、完成された人材を探す場ではなく、これから成長できる人材と企業が、お互いを理解する場です。
質問内容と評価基準を事前に決め、誰が面接しても同じ基準で判断できる仕組みを整えておきましょう。
高校生採用をこれから始める企業向けに、学校訪問・職場見学・面接・内定後フォローで使える実務テンプレート10点をまとめました。
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【参考資料】
厚生労働省|令和9年3月新規高等学校等卒業者の採用選考期日等
厚生労働省|採用選考時に配慮すべき事項
