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一穂ミチ

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
一穂 ミチ
(いちほ みち)
生誕 1978年????
日本の旗 日本大阪府
職業 小説家
ボーイズラブ小説家
言語 日本語
国籍 日本の旗 日本
活動期間 2007年-
代表作イエスかノーか半分か
『スモールワールズ』
主な受賞歴 第9回静岡書店大賞
第43回吉川英治文学新人賞
第171回直木三十五賞
第30回島清恋愛文学賞
デビュー作 『雪よ林檎の香のごとく』
ウィキポータル 文学
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一穂ミチ(いちほ みち、1978年[1] - )は日本小説家。BL(ボーイズラブ)小説家。大阪府出身[2]。代表作は『イエスかノーか半分か』『スモールワールズ』。

経歴

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関西大学社会学部卒業[1]後、同人誌二次創作小説を書く中で編集者から声がかかり[3]2007年に『雪よ林檎の香のごとく』(タイトルの由来は北原白秋短歌)で雑誌デビュー[4]2008年に書籍化。以後BLジャンルを中心に活躍する[5]。代表作『イエスかノーか半分か』は2020年にアニメ映画化されている[6]

2021年、『スモールワールズ』で一般小説デビュー[5]直木三十五賞本屋大賞など多くの文学賞の候補となり、注目を集める[7]。『スモールワールズ』で第9回静岡書店大賞、第43回吉川英治文学新人賞を受賞[8][9]

2022年咲くやこの花賞受賞[10]

2024年、『ツミデミック』で第171回直木三十五賞を受賞[11]。『光のとこにいてね』で第30回島清恋愛文学賞を受賞[12]

人物

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会社員の傍ら執筆活動をしており[4]、原稿を書いているのは平日では多くて3〜5時間程度だという。土日は休みのため出歩かずのんびりしている[13]

濃く好きなのは小説では川上弘美三浦しをん村上春樹。漫画では谷川史子いくえみ綾志村貴子。その他にはスピッツCoccoの歌、ナンシー関のコラム、ダウンタウン、80年代後半〜90年代の週刊少年ジャンプファンロード、昔の藤子不二雄アニメ[13]

"一穂ミチ"というペンネームについては「"穂"という字が、字面も響きも好きなので、それは入れたいなと思いました。実りを連想させる字ですが、とりあえず一冊出してもらえたらいいなの意を込めて"一穂"。"ミチ"は本当に何の由来もなく適当です。こんなに長く使い続ける予定がなかったので、たまに後悔します。たまにね」[13]と語っている。

作風

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登場人物を書くときには「誰も否定しないようにしよう」と思ってるという。男性が好きでも兄弟姉妹が好きでも、その気持ちは否定できない大切なもの。どんな人にもその人なりの主張や信念、生きてきた人生がある。それを伝えられればと語っている[14]

BLについては基本的に濡れ場ありきで書いている。BLは"萌え"という情動が大きな柱だと考えており、ベッドでの彼らを覗き見ることは大切な要素だと語っている[15]。また、BLはハーレクインに近いものがあり、幸せな恋愛、裏切らなさを保証するものだとも思っている。そのため片方が死んだり、ふたりが別れたりは基本的にNG、濡れ場も「受」(挿入される側)の目線から書くことが多いため、相手のことにフォーカスして書く必要があると感じている[16]

大阪出身で現在も大阪に住むことから「かなしみの中にも笑いがあり、笑いの中にもかなしみがある、という感覚が自分に根付いているように思う」とも語る[4]

作品

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小説

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()内は出版年度、挿絵と出版社。

アンソロジー収録作品

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「」内が一穂の作品

雑誌など掲載作品

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  • 「ひらいて」(『小説Dear+』2020年2月号)
  • 「ネオンテトラ」(『小説現代』2020年7月号)
  • 「初恋のマチエール 前篇」(『小説Dear+』2020年8月号)
  • 「魔王の帰還」(『小説現代』2020年10月号)
  • 「初恋のマチエール 後篇」(『小説Dear+』2020年11月号)
  • 「ピクニック」(『小説現代』2020年11月号)
  • 「花うた」(『小説現代』2020年12月号)
  • 「愛を適量」(『小説現代』2021年1月号)
  • 「式日」(『小説現代』2021年3月号)
  • 「回転晩餐会」(『スモールワールズ』刊行記念フリーペーパー/電子書籍 2021年3月)
  • 「違う羽の鳥」(『小説宝石』2021年11月号)
  • 「希望の子」(『小説幻冬』2022年2月号)
  • 「BL」(『S-Fマガジン』2022年4月号)
  • 「レモンの目」(Mephisto Readers Club 2022年3月21日)
  • 「ホンサイホンベー」(『小説推理』2022年6月号)
  • 「ハイランド美星ヶ丘」(『スピン』第1号 - 第16号、『文藝』2022年秋季号増刊 - 連載中)
  • 「青い雛」(『光のとこにいてね』初版分附録、2022年11月)
  • 「カーマンライン」(『オール讀物』2023年2月号)
  • 「わたしたちは平穏」(『小説新潮』2023年9月号)
  • 「クローズド・クローズ」(『オール讀物』2024年5月号)
  • 「もう忘れます」(『怪と幽』 vol.018 2025年1月)
  • 「あなた」(『小説新潮』2025年3月号)
  • 「おやすみなさい、小羊ちゃん」(『GOAT』Summer 2025)
  • 「プレゼント」(『小説トリッパー』2025年夏季号)
  • 「すげえ泣くじゃん」(『小説新潮』2025年9月号)
  • 「ホタル」(『週刊文春』2025年10月9日号)
  • 「汽水域〈前・後編〉反希望クラブ」(『オール讀物』2026年5・6月号 - 7・8月号)
  • 「I know.」(『小説すばる』2026年7月号)

漫画原作

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受賞・候補歴

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太字は受賞

  • 2021年
  • 2022年
    • 『スモールワールズ』で第19回本屋大賞第3位[24]、第9回高校生直木賞候補[25]
    • 『砂嵐に星屑』で第35回山本周五郎賞候補[26]
    • 『光のとこにいてね』で第168回直木三十五賞候補[27]、第20回キノベス!2023第2位[28]
    • 2022年度(令和4年度)咲くやこの花賞 文芸その他部門受賞[29]
  • 2023年 - 『光のとこにいてね』で第20回本屋大賞第3位[30]、第30回島清恋愛文学賞受賞[31]
  • 2024年 - 『ツミデミック第171回直木三十五賞受賞[11]
  • 2025年
    • 『恋とか愛とかやさしさなら』で第22回キノベス!2025第6位[32]、第22回本屋大賞第7位[33]
    • 『ツミデミック』で第12回高校生直木賞候補[34]

メディア・ミックス

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漫画

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映画

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テレビドラマ

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その他

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  • 愛を適量(2021年、実写PV)[37]
  • パラソルでパラシュート(2021年、実写PV)[38]

出演

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舞台

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脚注

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  1. 1 2 【速報】第168回直木三十五賞候補作が発表されました。”. 文藝春秋 (2022年12月16日). 2022年12月16日閲覧。
  2. “Book つまずいても、先が見えなくても自分で自分に“星”をあげたくなる希望に満ちた短編集 一穂ミチ『砂嵐に星屑』幻冬舎”. pumpkin: pp.108. (2022-5).
  3. “[究]「BL作家」 文芸作品でも注目 本屋大賞や直木賞候補”. 読売新聞 東京朝刊: 13. (2021-6-22).
  4. 1 2 3 山田麻未 (2021-9-4). “一穂ミチさん:個々人の孤独、卓越した文章力で 直木賞候補、一穂ミチさん『スモールワールズ』”. 毎日新聞 大阪夕刊: 6.
  5. 1 2 一穂ミチ。本好きなら、見過ごすわけにはいかない。直木賞候補作の衝撃 (2021年6月21日)”. エキサイトニュース. 2022年8月8日閲覧。
  6. 1 2 劇場版BLアニメ『イエスかノーか半分か』、一穂ミチに注目!”. www.moviecollection.jp (2020年10月19日). 2022年9月6日閲覧。
  7. 浮気、不妊治療…「第一線のBL作家」が直木賞&本屋大賞候補に選ばれた理由(三宅 香帆)”. FRaU. 講談社. 2022年8月8日閲覧。
  8. 1 2 小説大賞に「スモールワールズ」 第9回静岡書店大賞 2年ぶり開催”. 朝日新聞デジタル. 朝日新聞社 (2021年12月8日). 2022年9月6日閲覧。
  9. 1 2 吉川英治文学新人賞 : 講談社”. www.kodansha.co.jp. 2022年9月6日閲覧。
  10. 令和4年度「咲くやこの花賞」贈呈式”. 咲くやこの花賞. 2022年12月27日時点のオリジナルよりアーカイブ。2025年5月21日閲覧。
  11. 1 2 直木賞受賞者一覧”. 公益財団法人日本文学振興会. 2024年7月17日閲覧。
  12. 第30回島清恋愛文学賞上田岳弘さん「最愛の」一穂ミチさん「光のとこにいてね」金沢学院大学で選考会”. 金沢学院大学. 2024年7月25日時点のオリジナルよりアーカイブ。2025年5月21日閲覧。
  13. 1 2 3 “一問一答 一穂ミチを大解剖!その創作の裏側にせまる。”. 小説幻冬: pp.122-123. (2022-2-27).
  14. 三浦しをん/一穂ミチ (2013-12). “BLだから描ける愛と心の真実 対談 三浦しをん×一穂ミチ ※一穂ミチ『ふったらどしゃぶり When it rains,it pours』フルール文庫”. ダ・ヴィンチ: pp.144-145.
  15. “それは、とっておきのご褒美!ボーイズラブとエロス 読者を虜にする甘エロ極上ヒューマンドラマの名手 一穂ミチ・インタビュー ※書き下ろし小説『STILL LOVE ME?』”. ダ・ヴィンチ: pp.222-227. (2018-11).
  16. 一穂ミチ/新川帆立/蝉谷めぐ実 (2021-7-14). “心も体ももっと深く…。愛とSEX 文学における性愛の悦楽 三人が語る、小説世界における「性愛」の秘密 ※官能を書く喜び、読む楽しみ 記憶に残る性愛シーン”. an・an: pp.84-86.
  17. 電子BL雑誌ハニーミルクが5周年、一穂ミチが初の書き下ろしマンガ原作務める新連載”. コミックナタリー. ナターシャ (2021年6月5日). 2026年1月9日閲覧。
  18. 岩本恵美 (2025年4月22日). 「オンリー・トーク」一穂ミチさん×志村貴子さん対談 漫才の先輩、後輩の恋をBL漫画に 感情のニュアンス、絶妙に表現”. 好書好日. 朝日新聞社. 2026年1月9日閲覧。
  19. 一穂ミチ×志村貴子のお笑いBL「オンリー・トーク」完結、on BLUEで対談や往復書簡”. コミックナタリー. ナターシャ (2025年2月25日). 2026年1月9日閲覧。
  20. 2021年 第74回 日本推理作家協会賞”. 日本推理作家協会. 2022年9月6日閲覧。
  21. 『オール讀物』2021年9・10月合併号
  22. 第12回山田風太郎賞 米澤穂信著『黒牢城』に決定!”. KADOKAWAオフィシャルサイト. KADOKAWA. 2022年9月6日閲覧。
  23. 発表!【キノベス!2022】紀伊國屋書店スタッフが全力でおすすめするベスト30”. 紀伊國屋書店. 2025年4月18日時点のオリジナルよりアーカイブ。2025年5月21日閲覧。
  24. 「2022年本屋大賞」決定!! 大賞は逢坂冬馬『同志少女よ、敵を撃て』 全ノミネート作の順位を発表!”. ダ・ヴィンチWeb. 2022年9月6日閲覧。
  25. 第9回「高校生直木賞」候補作決定!”. 本の話 (2022年2月1日). 2025年5月21日閲覧。
  26. 第35回 山本周五郎賞 受賞作品”. 新潮社コーポレートサイト. 新潮社. 2025年3月20日時点のオリジナルよりアーカイブ。2025年5月21日閲覧。
  27. 芥川賞・直木賞2022年下半期 あなたへの一冊”. 日本経済新聞. 2025年1月12日時点のオリジナルよりアーカイブ。2025年5月21日閲覧。
  28. 決定!キノベス! 2023”. 紀伊國屋書店Kinoppy. 紀伊國屋書店. 2024年6月23日時点のオリジナルよりアーカイブ。2025年5月21日閲覧。
  29. 報道発表資料 令和4年度「咲くやこの花賞」の受賞者を決定しました 〜 贈呈式に700名を無料招待します 〜”. 大阪市 (2022年12月27日). 2022年12月28日閲覧。
  30. 「2023年本屋大賞」決定!! 大賞は凪良ゆう『汝、星のごとく』 全ノミネート作の順位を発表!”. ダ・ヴィンチWeb. 2023年5月16日閲覧。
  31. 島清恋愛文学賞に2作品同時受賞「恋愛が不可能な時代の、新たな恋愛の形」”. 日テレNEWS NNN (2024年7月12日). 2025年5月21日閲覧。
  32. キノベス!2025”. 紀伊國屋書店Kinoppy. 紀伊國屋書店. 2025年1月25日時点のオリジナルよりアーカイブ。2025年5月21日閲覧。
  33. 2025年 第22回本屋大賞”. 本屋大賞. 2025年5月21日閲覧。
  34. 月村了衛『虚の伽藍』が第12回高校生直木賞を受賞しました!』(プレスリリース)新潮社、2025年5月20日2026年1月9日閲覧
  35. 人付き合いが苦手な会社員と宇宙人のSF&一穂ミチ「魔王の帰還」コミカライズがアフタで”. コミックナタリー. ナターシャ (2021年4月24日). 2026年1月9日閲覧。
  36. 伊藤あさひ・武藤潤W主演、間違いメールから始まる恋愛ドラマ「ふったらどしゃぶり」放送”. 映画ナタリー. ナターシャ (2024年12月13日). 2024年12月13日閲覧。
  37. 【For youが制作を担当】第165回直木賞候補作品「スモールワールズ」の実写PVが公開されました!』(プレスリリース)ContentAge、2021年7月5日2026年1月9日閲覧
  38. 【For youがPV製作を担当】直木賞ノミネート作『スモールワールズ』の著者、一穂ミチさんの長編『パラソルでパラシュート』の実写PVが本日公開!』(プレスリリース)ContentAge、2021年11月25日2026年1月9日閲覧
  39. 作家16名が学生服に身を包む、なにげに文士劇「放課後」ビジュアル&配役発表”. ステージナタリー. ナターシャ (2024年8月2日). 2024年8月4日閲覧。

関連項目

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外部リンク

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