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理想汽車・李想氏「自動車メーカーこそ電池を深く理解すべき」――セル自社開発・外部生産、車両全体で安全性を追求

    [メンバーシップ限定]理想汽車(Li Auto)の創業者兼CEO、李想氏は2026年10月19日、完成車メーカーが電池の中核技術を自社開発する意義について、自身のWeiboと公式インタビューで詳しく説明した。

    李氏が強調したのは、電池メーカーとの競争や、サプライヤーからの独立そのものを目的とするのではなく、完成車メーカーが電池の内部構造や制御技術まで理解することで、従来は解決が難しかった安全性、低温性能、寿命などの問題に取り組むという考え方である。

    「世界には、電池を最もよく理解するスマートEVメーカーが必要であり、同時にスマートEVを最もよく理解する電池メーカーも必要である」

    李氏はこう述べ、完成車メーカーと専門サプライヤーが、それぞれ技術開発を進めることが産業全体の発展につながると主張した。

    理想汽車は2020年に電池の自社開発方針を決定した。2026年10月には、自社開発電池を搭載した新型i9の納車も進めている。2026年10月20日には、電動技術発表会「Power Day」を開催する。

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    アップルとファーウェイを例に、自動車メーカーによる中核技術開発を説明

    李氏は、自動車産業の構造をパソコンやスマートフォンの産業と比較した。

    かつてのパソコン産業では、完成品メーカーの多くがOSや半導体を専門企業から調達していた。

    一方、Apple(アップル)は独自のOSを開発し、さらにMシリーズ半導体を自社開発することで、ソフトウェアとハードウェアを一体的に最適化する道を選んだ。

    李氏は、こうした統合によって、処理性能、消費電力、発熱、電池駆動時間など、製品全体の体験を改善できると説明した。

    同時に、Microsoft(マイクロソフト)、Intel(インテル)、AMDなどの専門企業も技術革新を続け、Windowsパソコンの進化を支えてきたと指摘した。

    スマートフォンについても、Qualcomm(クアルコム)のような専門半導体メーカーと、アップルや華為(Huawei=ファーウェイ)のようにOSや半導体を深く開発する完成品メーカーの双方が必要だと述べている。

    李氏はこれを、産業が「二本の脚で歩く」構造と表現した。

    完成品メーカーと専門サプライヤーが、それぞれ異なる立場から中核技術を進化させることで、産業全体が前進するという考え方である。

    自動車産業については、理想汽車やBYDのように電池を深く理解する完成車メーカーと、寧徳時代(CATL)のように自動車を深く理解する電池メーカーの双方が必要だと説明した。

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    「自社開発のための自社開発ではない」

    李氏は、理想汽車が電池の自社開発に踏み切った理由について、明確に説明した。

    「自社開発は、自社開発そのものを目的としているのではない」

    同氏によれば、完成車メーカーが車両全体の構造と使用条件を把握していても、電池を外部から供給される独立したシステムとして扱っている限り、解決できる問題には限界がある。

    特に電池の安全性では、問題がセル内部だけで発生するとは限らない。

    充電設備、充電制御、電池の温度管理、車両側の制御など、複数の要因が連鎖して重大な不具合につながる可能性がある。

    李氏は、充電設備側の問題が電池の品質や安全性に影響する例を挙げた。

    こうした問題に対し、セルだけを改善するのではなく、充電設備から車両制御、電池パックまでを一体的に管理することが重要だと主張した。

    理想汽車は車両に加えて充電設備や急速充電ネットワークも展開している。

    李氏は、これらを含むシステム全体を把握することで、問題が重大な故障へ発展する前に、複数の段階で介入できると説明した。

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    電池セルは自社開発、製造はSunwodaとCALBに委託

    今回のインタビューで李氏は、理想汽車の電池開発・生産体制について具体的に説明した。

    同氏によれば、電池システムは大きく三つの部分に分かれる。

    第一は電池セルである。

    理想汽車がセルを自社開発し、実際の製造は欣旺達(Sunwoda)と中創新航(CALB)の2社に委託する。

    第二はBMS(バッテリー管理システム)である。

    BMSについても理想汽車が自社開発する。

    第三は電池パックである。

    電池パックには、熱管理、放熱、衝突安全、熱暴走への対応などが含まれる。

    この電池パックについては、理想汽車が自社開発し、自社生産すると説明した。

    つまり、同社が掲げる電池の自社開発は、セルからパックまでのすべてを自社工場で製造することを意味しない。

    中核となる設計や制御技術を自社で保有しながら、セル製造には専門サプライヤーの生産能力を利用する構造である。

    李氏は、電池の自社開発を単なる外部製品へのブランド貼り替えとする見方に対し、こうした開発・生産の分担を示して反論した。

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    三元系電池、熱暴走に関連する安全問題を90%以上低減する目標

    李氏が自社開発電池の利点として最初に挙げたのは、三元系リチウムイオン電池の安全性である。

    三元系電池は、一般にエネルギー密度が高く、重量や低温性能の面で利点がある一方、熱暴走への対策が重要となる。

    李氏は、電池が外部サプライヤーから供給されるブラックボックスに近い状態では、完成車メーカーが問題の発生過程全体を把握し、介入することが難しいと説明した。

    これに対し、セル、BMS、電池パック、充電設備、車両側の制御を一体的に把握することで、安全上の問題が発生する前に複数の段階で対応できるとした。

    李氏は、こうした統合的な取り組みによって、三元系電池の品質問題や熱暴走に関連する安全問題を90%以上低減し、10倍以上改善することを目指すと述べた。

    ただし、今回の発言では、改善率の比較対象、評価条件、試験方法、実車での統計的な検証結果などは示されていない。

    したがって、90%以上という数字は李氏が説明した技術目標・改善見通しとして扱う必要があり、独立した試験によって実証済みの事故率低減効果とは区別すべきである。

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