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中国で「速すぎるクルマづくり」に疑義、「速成車」論争が拡大

    [日刊]中国自動車業界で2026年夏、「速成車」という言葉が急速に広がっている。

    「速成」は短期間で仕上げることを意味し、「速成車」は市場投入を急ぐあまり、新車開発や試験・検証期間まで過度に短縮したクルマを批判的に表現した言葉である。

    ただし、「開発期間が短いクルマ=速成車」という明確な定義が存在するわけではない。

    共通して問題視されているのは、プラットフォーム共通化、デジタル開発、シミュレーションなどによって開発を効率化することではなく、発売時期を優先して本来必要な耐久性、安全性、量産品質などの検証工程まで削減することである。

    中国ではこれまで、欧米や日本の自動車メーカーと比べた新車開発の速さが、中国メーカーの大きな競争力として評価されてきた。

    しかし2026年夏、その中国国内から「速すぎるクルマづくり」に対する疑義が相次いで表面化した。

    中国政府も正式に問題視している。

    工業情報化部、公安部、生態環境部、市場監督管理総局の4部門は2026年8月27日、「道路機動車両製品の生産一致性および品質向上特別行動」を発表した。

    全国を対象として即日から1年間実施するもので、自動車メーカーに対し、自社だけでなく主要部品サプライヤーまで含めた品質・安全上の問題の自主点検を求める。

    そしてこの分野、中国勢がしきりに「我々は速成車など造らない」と喧伝する材料になりやすいが、一番敏感に反応しているのはトヨタ、フォルクスワーゲン、日産など外資合弁だ。

    「速成車」論争は、単なる品質論争ではない。中国自動車産業がこれまで競争力としてきた「速度」を、業界自身が再評価し始めた動きとして注目される。

    吉利の李書福氏「短平快」

    現在の「速成車」論争に先立ち、問題をかなり明確に提起していたのが吉利控股集団(GEELY)の李書福董事長である。

    李氏は2026年6月13日の2026中国自動車重慶フォーラムで、自動車は人命に関わる「安全を基本とした耐久消費財」であり、「短平快」の発想で製造してはならないと主張した。

    「短平快」は中国語で、期間が短く、規模が小さく、成果が早く出ることを意味する。

    ビジネスでは必ずしも否定的な言葉ではないが、李氏はこれを自動車開発へ持ち込むことを明確に問題視した。

    さらに、新しい自動車製品は研究開発の客観的な法則に従う必要があり、試験工程を減らしたり、試験・検証期間を短縮したりして「近道」をしてはならないとした。

    この段階では「速成車」という言葉そのものが現在ほど広く使われていたわけではない。しかし、後の速成車論争の論点はすでにほぼ出そろっていた。

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    急速に進む中国のCASE(Connected&Cabin,Autonomous,Shared&Service,Electric)やAIについての最新情報。2018年から1日1本以上のレポート配信。毎朝8:00日刊中国モビリティレポートと適時号外レポート

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