【文学フリマ挑戦】#24 A7サイズ無料配布カードを刷ろうとしたら「ほぼ名刺」になった話|MMPP Publishing
前々回あたりで、noteの中の整理はひとまず形になったと思っていました。
マガジンを棚と呼び直して、その棚から何を見せるかを選ぶ「選書」という考え方を置いた。
さらに、ここで書いてきた作品たちも、持っていきたいなぁなんて脱線もありました。
そんな中、一つ引っかかりが残っていました。
それは、読者との接点だ。
noteの中では、ある程度まで整理できる。
どこから読めばいいかも、少しずつ見えてくる。
けれど、文学フリマのような現実の場に持っていったとき、その接点はまだ弱いままだと感じた。
文学フリマ大阪14用に、無料配布カードを作った。
全体としては「ミニマル」ではなく、サイズを抑えたコンパクトな情報設計のつもりでした。
最初はA7サイズのカードを作るつもりだった。
小さな紙片に必要最低限の情報だけを載せて、作品への入口にする。そんなイメージだった。
ところが印刷所を見ているうちに、名刺サイズのセールを発見した。
妙に安い。
しかも無料配布なら数も欲しい。
「これ、名刺サイズでええんちゃう?」
そう呟いた頃には、もう心の中で決まっていた気がする。
そんな軽い判断で、予定はあっさり変更されました。
『200枚』大幅な増刷にふみ切りました。
表面には黒猫のイラスト。
「短い文章が好き。」という一文。
そして簡単なコンセプト。
裏面にはQRコードを置き、noteへ誘導した。
ついでにレーベルロゴも入れた。
ここまでは問題なかった。
問題だったのは、その先……気づけばそこに、MMPP.Kの管理人名まで入れていました。
「おぉ、かなり良いやん」
完成イメージを眺めながら、ちょっと口元が緩んでいましたね。
調子に乗っていたことでしょう。
その結果として出来上がったのは、本来作ろうとしていたA7カードをさらに圧縮したような、ほぼ名刺そのものの何かでした。
完成データを見返してから気付く。
「……いや、これ名刺やん」
本来は「作品へ誘導する入口」を作るつもりでした。
しかし完成したのは、誰がやっているかを伝えるカードだった。
設計意図と仕上がりのズレ……よくあるあれである。
だが後から考えると、これは単なるミスとは言いきれません。
文学フリマのような場では、作品そのものと同じくらい「誰の作品か」も重要になると耳にしています。
知らないQRコードよりも、黒猫と名前が並んでいる方が、安心して読み込まれる可能性もあります。
つまりこれは失敗というより、役割の再定義だったのかもしれません。
そう考えると、まあ、これはこれでアリか……そう思い込むことにしました。
さらに面白いのは、入稿後の動きです。
納期は「約5日」と表示されていたにもかかわらず、翌日には発送されていました。
速い。
安い。
きれい。
発送通知のメールを見て、思わず二度見した。
想定よりも早すぎる現実が、こちらの設計感覚を少しだけ追い越していきます。
カードは、全部持っていかれるかもしれない。
半分残るかもしれない。
はたまた、誰も見向きもしないかもしれない。
逆に、一枚のカードから誰かがnoteへ来てくれるかもしれません。
それは、まだ分かりません。
ただ、棚を作って、選書を考えて気が付けば今度は、どうやって出会ってもらうか?なんてことを考えています。
ほんま、キリがない。
でも。
「こういう悩み……嫌いやない」
そう呟きながら、次は机の上のことを考え始めていました。
本は三冊+α一冊。
名刺は数十枚。
カードは二百枚。
一度机の上に並べてみる。思ったよりも、それっぽい。
「あと、何を持って行けばいいだろう」
気付けば、冷蔵庫からビールを取り出して口をつけていました。
ポップ……レーベル説明用。
作品のキャプチャと値札。
売れた時のための釣銭。
まだまだ足りないものが多い。
どうやら、準備は本を作って終わりではないらしい。
机の上を眺めながら、少しだけ苦笑する。
なんだか、遠い昔にやった、文化祭を思い出しました。
▶ #25 収支の計算票を作ろうとして、最初の一冊を思い出した話
▶ #23 なんで、新刊を作ってるんやろ
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