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【文学フリマ挑戦】#25 収支の計算票を作ろうとして、最初の一冊を思い出した話|MMPP Publishing

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 文学フリマ(文学フリマ大阪14)まで、1か月半を切ろうとしています。

 運営からメールが頻繁に届くようになりました。
 参加締め切り、支払いを済ましてね、WEBカタログ準備しましょうね。記載した住所間違ってませんか?とか。
 嫌が応にも、私の心に焦りを押し付けてきます。
 
 いよいよです。

 印刷も進み始めています。
 当然ですが、お金も少しずつ動き始めました。
 年始にはレーベルの収支報告をまとめる予定なので、そろそろ記録をつけ始めないと、です。

 そんなわけで、収支の計算票でも作ろうかなと思ったのですが……。
 気がつけば、全然違うことを考えていました。

「そういえば、最初の1冊目、なんで紙の本にしようとしたんやったかな?」

 思わずつぶやいていました。
 (まだ……ボケてないよ)

「確かあれは……」

 最初から紙の本を作ろうと思っていたわけではありません。
 最初は電子書籍でした。
 せっかく書いた作品です。

 AmazonのKDPで電子書籍として公開してみました。
 公開した日は、なかなか感慨深いものがあります。
 『出版』という言葉を使っていいのか分かりませんが、自分の作品が世の中に出たわけです。
 ところが、現実はなかなか厳しい。

 月に1円。

 月に2円。

 多い月で数十円。

 読まれない月は0円。

 そんな感じでした。

 別に落ち込んだわけではありません。

 むしろ、

「みんなどうしてるんやろ?」

 という疑問の方が大きかった気がします。

 そこで、他の人の作品や活動を調べ始めました。
 その時に見つけたのが、ペーパーバック版でした。
 電子書籍だけではなく、紙の本も販売している人がいる。
 しかも思っていたより安い。

 1000円台。

 高くても2000円くらいだったでしょうか。

 私は勝手に、

「大量に印刷して、Amazonの倉庫に積んでいるからこの値段なんやろな」

 と思っていました。

 でも違いました。

 調べてみると、オンデマンド印刷。
 在庫を持たない。
 注文が入った時だけ印刷する。

「へぇ、そういう仕組みなんや」

 そこで、もう一度考えます。

 あれ?ということは……私の本も、この値段で手に入るんじゃないか?
 今思えば、この発想がすべての始まりだった気がします。

 売れるかもしれない、ではありません。
 自分の本が手に入るかもしれない、です。
 というわけで、調子に乗りました。

 ペーパーバックに挑戦です。

 そして注文しました。

 自分の本を。

 自分で。

 ところが、現実は無情なものです。

 本の価格を見て、意外と安いなと、思っていたのに……。

「送料、高っ!」

 あれ?本の価値って、送料と同じくらいなん?
 そんなことを思って、少し凹みました。

 それでも待ちました。

 そして届きました。

 初めての本です。

 自分が書いた作品が、本になっている。

 表紙がある。

 ページがある。

 めくれる。

 本棚に置ける。

 ただ、それだけのことです。

「やばっ!」

 読み始めました……内容……うん知ってる。

「まぁこんなもんか」、でした。

 私には十分。

 自分で何か作ったことがある人なら分かるかもしれません。
 完成したら飾りたくなります。

 本も同じでした。

 本棚に置きたくなったんです。
 そして、しばらく眺めました。

 でも、人間というのは不思議なもので。
 飾っているうちに、今度は誰かに見てもらいたくなるんですよね。

 別に大儲けしたいわけではありません。
 有名になりたいわけでもありません。

 ただ、

「ちょっと見てよ」

 くらいの気持ちです。

 振り返ると、文学フリマも、レーベルも、作品コードも。
 全部あとから付いてきた気がします。

 最初にあったのは、自分の本を一冊持ってみたかった。

 そんなことを思い出しながら、今日も収支の計算票は完成していません。

 印刷、進んでいます。
 お金も動いています。

 そろそろ本当に記録をつけないといけません。
 もちろんつけなくても構いません。

 でも、収支の計算票、作ろうかな。


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