【文学フリマ挑戦】#28 無料配布、でも無料ではない。フリーペーパーを作る話|MMPP Publishing
フリーペーパーをもらっても、帰る頃には……ゴミになっていそう。
私にとって記念でも、当日が過ぎれば、無用の長物になるかもしれません。
元データ持っています。
そう考えると、私も1枚あれば十分、いずれ不要になる。
(ecoじゃない)
なんといいましょうか。
「儚い」
#28 無料配布、でも無料ではない。フリーペーパーを作る話
A7サイズの無料配布カードを作ろうとしたら、「ほぼ名刺」になった。
そんな話を、少し前に書きました。
あれは失敗だったのか。
「否、たぶん違う、かも」
作品への入口を作るつもりが、MMPP Publishingという存在を知ってもらう入口になったのです。
役割が変わっただけ、そう考えることにしました。
ただ、準備を進めていると、もう一つ気になることがありました。
名刺は大事。
これは間違いない……はず。
初めて会った人に渡せる、自分たちの情報が詰まった小さな紙です。
文学フリマという場所では、それだけで十分なのだろうか?
そんな疑問が出てきました。
きっかけは、先人たちの偉大なる知恵(失敗談含む)でした。
noteには、文学フリマやZINEイベントに参加した人たちの記録がたくさんあります。
その中には、
「もっと準備しておけばよかった」
「もっと告知しておけばよかった」
「当日の準備不足があった」
という後悔もありました。
でも、裏を返せば。
先に経験した人たちが残してくれたヒントでもあります。
ありがたく参考にさせてもらいます。
そんな中で、何度か目にしたもの……作ろうとしていたものともいいます。
「フリーペーパー」
最初は、「無料で配る紙ね!」ぐらいの認識でした。
ふと、考えます。
文学フリマ大阪14。
1800近いブース。
(※公式発表:1536出店・1757ブース)
「……いやあ、多いな」
当初、約1400ブースという話だったはずです。
それが、1757……増えとるやないか、約3割増(怒)。
まあ、出店者が増えること自体は、喜ばしいことです。
ただ、読む側からすると、話が変わってきます。
開催時間は12時から17時。
5時間です。
そして、会場。
インテックス大阪2号館。
横幅、約120m。
奥行き、約54m。
▼ 詳細図面はコチラ
54mの通路が、20数本あります。
広い。
これだけ広ければ、1800近いブースが並ぶのも、うなずけます。
そして当然。
歩く。
かなり歩く。
左右をきょろきょろ見ながら歩けば、全ブースの前を通過するだけでも30分以上かかるでしょう。
一周するだけで、1.5kmほど。
二周、三周とすれば、5km近く歩くことになるかもしれません。
それでも。
「せっかく来たんだから、できるだけ見たい」
そう思いますよね。
でも、来場者にも限りがあります。
持っている時間。
体力。
そして、軍資金。
全部の本を買うことなんて、できません。
出店者側にも限りがあります。
用意できる在庫。
ブースに置ける本の数。
そして、5時間という開催時間。
お互いに、短期決戦です。
5時間。
300分。
300分は、18000秒。
もし、全部のブースを見るなら。
18000秒 ÷ 1800ブース。
つまりですよ。
1ブースあたり、約10秒っ(驚き!)、たったの10秒です。
「こんにちは」
ちらっと見る、隣へ移動、これで終わります。
本を手に取る、中を見る、文章を読む。
作者さんと少し話す。
悩む。
買う。
そんな時間はありません。
もちろん、これは極端な計算です。
実際には、気になる場所で時間を使います。
だからこそ、どこで時間を使うのか。
その判断材料が必要になります。
そして、もう一つ。
「あとで戻ってこよう」
これも、なかなか難しい。
二周目に行ったら、欲しかった本が売り切れているかもしれない。
「あの本、気になってたんだけどなあ」
そんなことも、きっと起こります。
だから、効率よく一周したい。
でも、気になるところには戻りたい。
覚えておかなければなりません。
1800近いブース。
……覚えられる?
私は、たぶん無理です。
思い出すのは、ZINEフェス大阪でした。
私は、その時、出展者ではなく来場者でした。
しかも、急遽行くことになった。
事前情報は、ほぼゼロ。
さらに仕事の都合で、長時間滞在もできませんでした。
効率重視!
そこで助けられたものがあります。
ブース前で配布されていたフリーペーパー。
私は、どちらかというとシャイです。
シャイボーイ……改め、シャイおっさんです。
「この本、気になります!」
なんて積極的に話しかけるタイプではありません。
ささっと。
「フリーペーパーください」
そんな感じ。
本も買わない。
長話もしない。
でも、いただく。
そして、少し開けた場所。
たぶん、トイレ前とかだったかな?ちゃんと手は洗いましたよ。
そこで、もらったフリーペーパーを見る。
「あ、この人の作品気になる」
「ここ、あとで行こう」
目的を決めて動きます。
その途中で、気になった場所には寄っていく。
そんな回り方をしました。
▼ ZINEフェス大阪の様子はコチラ
そこで、私の鋭い観察眼がビームを発していました。
フリーペーパーがあること自体が、選択肢に入るきっかけになります。
逆に言えば、フリーペーパーをもらっていても、興味がなければスルーします。
厳しいようですが、そういうものなんじゃないでしょうか。
1800近いブース。
全部見たいと思っている人でも、全部を深く見ることはできません。
しかも、来場者には予算があります。
「これも欲しい」
「あれも欲しい」
そう思っても、財布には限界があります。
出店者だって、無限に本を持ってきているわけではありません。
売り切れることもある。
だから、記憶に残るものが必要!
一度離れても、「あ、さっきのところ」と、思い出してもらうためのもの。
それが、フリーペーパーの1つの重要な役目じゃないでしょうか。
もちろん、売るためでもあります。
でも、それだけではない。
また戻ってきてもらうため。
もう一度、出会うため。
そんな可能性を残すはずです。
そして、文学フリマでは、結局のところ。
文学で勝負する。
奇抜な衣装で目立つ。
ものすごいブース装飾で目を引く。
そういう方法もあるのかもしれません。
でも、MMPP Publishingがやりたいのは、そこではありません。
作品を読んでもらいたい。
だからこそ、作品そのものは、最低限。
「人に読んでもらって大丈夫」
というところまで、ちゃんと作っておかなければならない。
宣伝して。
WEBカタログに載せて。
フリーペーパーを配って。
それでも、本を一冊も持ち帰ってもらえなければ、その先につながる可能性はありません。
あとからレビューを書いてもらう。
noteを読んでもらう。
別の作品を読んでもらう。
次のイベントでまた会う。
そういう可能性だって、まずは一冊の本を手に取ってもらうところから始まります。
だから、渡すものが何もなければ。
たぶん、記憶にも残りません。
何か一つ、持って帰ってもらう。
それが、本ではなくてもいい。
一枚の紙でもいい。
さて。
無料配布。
つまり、無料で渡します。
でも。
作るのは無料ではありません。
製作費用(個人で作るので製作時間がコスト)。
紙代。
印刷代。
当然かかります。
そこで、製造業の人間が出てきます。
どうすれば安く作れるか。
A4サイズで印刷すると、A4は特価セールの対象になりやすく、配布数を吟味しつつ懐に優しい設計です。
さらに。
自分で4つに切ればいい。
「これだ!」
A4一枚からA6サイズが4枚できる。
1枚あたりの単価を下げる。
大事です。
譲れない部分としては、裏面が透けないレベルの紙厚くらいです。
夢だけでは、紙は増えません。
ということで、A6サイズの無料配布フリーペーパーを作ることにしました。
表面には、MMPP Publishing のロゴ。
中央には大きく。
FREE TO READ!
自由に読んでください。
気軽に質問してください。
そして、忘れてはいけない。
「Booth【な-10】」
戻ってくるための目印。
裏面には、作品紹介。
タイトル。
短いサブタイトル。
QRコードからnoteへ。
右端には、MMPP Publishing の簡易説明とレーベルサイトへの入口。
こわもてのオッサン、可愛らしい黒猫のイラストと共に、一枚の紙を配る。
その日限りで忘れられるかもしれません。
でも、ふとした休憩時間に思い出してもらえるかもしれない。
「そういえば、あの黒猫のところ」
そう思ってもらえる可能性……微レ存……。
そのための一枚です。
「無料配布、でも、無料ではない」
全部持っていってくれたらいいのになあ……お一人様10枚からとでも書いておくか……。
「ちらっ!」

※なんか長くてゴメン。
▶ #29 WEBカタログ公開とブース準備。
▶ #27.5 「あなたのこと、お待ちしていますからね」 文学フリマ大阪14 ブース番号【な-10】
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