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4月10日「きょうだいの日」に寄せて。いい子たちが「やっと自分の番が来た」と思える場所。


4月10日は「きょうだいの日」でした。
ご存知の方もいれば、初めて耳にする方もいるかもしれません。

福祉や医療の世界では、障害や病気のある人の兄弟姉妹のことを、ひらがなで「きょうだい」と表現することがあります。
彼らは幼い頃から、家族の中で独自の役割を担い、特有の葛藤を抱えやすいと言われています。

最近ではドラマや漫画でも、いわゆる「きょうだい児」の心の揺れが描かれることが増えてきました。

たとえば、ドラマ『グッド・ドクター』。
自閉症スペクトラム障害をもつ主人公が医師として奮闘する物語です。

その中でも印象的だったのは、ある患者さんのエピソードでした。
親の関心を集める弟に対して、複雑な寂しさを抱えていた兄の姿です。

弟のせいで、お母さんが大変そう。
決して弟が嫌いなわけではない。
でも、大好きなお母さんに苦労をかけている存在として、弟への複雑な気持ちが募っていく――そんな描写でした。

また、ドラマ『19番目のカルテ』でも、弟の世話を担いヤングケアラーとなっていた兄の話がありました。
本当なら高校に通っているはずの年齢で、学校へ行かず弟の世話をしている。
そして、いざ自分の進路を選べる状況になっても、なかなか自分の思いを表に出すことができない姿が描かれていました。

実際、私の周りにいる「きょうだい」たちも、本当に優しい「いい子」が多いと感じます。

また、私が大好きな漫画『ひまわり』(『だいすき』の続編)では、主人公の娘は最終的に支援者の道を選びます。
将来の進路に、かつての自分を支えてくれたような、あるいは今の家族を助けるような「支援職」を選ぶ子も少なくありません。

そんな彼らから、時折こんなエピソードを聴くことがあります。

「一年にたった一日、自分だけが親を独占できる日があった。
その日があったから、自分は救われたんだ」

また、ある「きょうだい」は、家庭内のドタバタがようやく落ち着き、平穏が戻ってきたタイミングで不登校になることがあります。

周囲は「せっかく落ち着いたのに、どうして今?」と戸惑うかもしれません。
でも私は、それは「やっとホッとできる空間になり、溜め込んでいた疲れを出せるようになった」ということなのではないか、と感じています。

ずっと張り詰めていた糸が、
「もう、自分の番になってもいいんだ」
と解けた証なのかもしれません。

これは障害や病気に限らず、不登校や家庭内の問題など、あらゆる「ケア」が必要な場面に共通して言えることです。

本当は、同じ気持ちを分かち合える「家族会」のような存在がもっと身近にあるといい。
けれど、そこに一歩踏み出すには、膨大なエネルギーが必要です。
そもそも「自分にはそんな場所が必要だ」と気づく余裕さえないこともあります。

だからこそ、私は「〇〇の日」という記念日の力を信じています。

『19番目のカルテ』のように、病気そのものではなく「その人を取り巻く背景」に光を当てる物語があるように。

「きょうだいの日」や「〇〇の日」という名前があることで、世の中の人がほんの少しだけ、彼らの存在に意識を向ける。
そのわずかな変化が、誰かの心を救うきっかけになればと願っています。

私のnote(縁日)が、少しでもそんな役割を持てたら嬉しいなと思っています。

一年に一度、特別な日。
それが、誰かにとって「自分の感情を大切にしていい日」になりますように。

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