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分譲マンションを貸す。ファミリータイプと単身向けでは募集の戦い方が違います。

ファミリータイプと単身向けでは、募集の戦い方が全然違います。

「うちのマンション、なかなか決まらないんですけど…」

こういった相談をいただくとき、まず確認するのが物件のタイプです。ファミリータイプなのか、単身向け(1K・1R)なのか。

なぜかというと、この2つは入居者が物件を選ぶ基準がまったく違うからです。選ぶ基準が違うということは、募集の戦い方も変えなければなりません。

ここを理解しておくと、募集がうまくいかないときに「とりあえず家賃を下げよう」ではなく、的を射た対策が打てるようになります。

単身向けはイニシャルコストを下げることが効きやすい

1Kや1Rの単身向け物件を探している方は、立地の利便性と初期費用のバランスを重視する傾向があります。

駅からの距離、コンビニやスーパーへのアクセス、職場までの通勤時間。こういった条件が合っていれば、あとは「いかに初期費用を抑えられるか」が決め手になることが多いです。

そのため、単身向けの物件で問い合わせを増やしたい場合は、イニシャルコストを下げる施策が効果的です。

礼金をゼロにする。
フリーレントを1ヶ月つける。
敷金を最小限にする。

こういった条件調整で問い合わせが一気に増えるケースは多いです。

また、単身向けは競合物件が非常に多い市場です。同じエリアに似た条件の物件がたくさんあるため、検索結果の中で「選ばれる理由」を作ることが大切です。写真の質、募集図面の情報量、ポータルサイトでの見え方。ここで差がつきます。

▶ 参考記事:入居者が決まらない。まず家賃を下げる前に確認してほしいこと。

ファミリータイプは「誰が住むか」で判断基準が変わる

ファミリータイプの物件を探している方は、単身者とはまったく違う目線で物件を見ています。

そして厄介なのは、検討者の家族構成や状況によって求めるものが異なるということです。

小さな子どもがいるご家族は、保育園や小学校までの距離、公園の有無、周辺の治安を重視します。「駅から10分」よりも「小学校まで5分」のほうが響くこともあります。

共働きのご夫婦は、通勤の利便性に加えて、スーパーや病院の近さなど生活インフラの充実度を見ています。

転勤族は、駅からのアクセスや法人契約のしやすさを重視するケースが多いです。

つまり、ファミリータイプは物件そのもののスペックだけでなく、周辺環境の要素も大きいのです。

ファミリータイプはイニシャルコストだけでは動かない

単身向けで効果的だった「礼金ゼロ」や「フリーレント」が、ファミリータイプでは同じように効くとは限りません。

もちろんイニシャルコストは安いに越したことはありません。ただ、ファミリーの方が物件を決める基準は「ここに住んで家族が快適に暮らせるかどうか」です。初期費用よりも、間取り・収納・日当たり・周辺環境・学区といった条件のほうが優先されることが多いです。

逆に言えば、これらの条件が合っていれば、多少家賃が高くても選ばれます。ファミリータイプは競合物件が単身向けほど多くないため、条件が合えば強気の賃料設定でも成約することがあります。

ファミリータイプで効果的な設備と内装の整備

ファミリータイプの場合、イニシャルコストを下げるよりも設備の充実や内装の整備が効くことがあります。

エアコンの設置
リビング以外の居室にもエアコンがついていると、それだけで検討者の印象は大きく変わります。子どもの寝室にエアコンがないと夏場が厳しいと考える方は多いです。

食洗機の設置
共働きのご家庭にとって大きなアピールポイントになります。毎日の家事負担が減るかどうかは、物件を選ぶうえで意外と大きなウエイトを占めます。

クロス(壁紙)の張替え
ファミリータイプは面積が広い分、クロスのくすみや傷みがどうしても目立ちやすいです。内見したときに「古いな」「暗いな」と思われてしまうと、そこで候補から外れます。新しいクロスで明るく清潔な印象を作ることは、ファミリータイプでは特に大切です。

こういった設備投資や内装の整備は費用がかかりますが、ファミリータイプは入居期間が長い傾向にあるため、長い目で見れば回収しやすいです。

入居期間も大きく違います

単身向けの物件は、平均して2〜3年で退去するケースが多いです。就職・転職・結婚などライフイベントのたびに引っ越す方が多いからです。

一方、ファミリータイプは一度入居すると長く住んでくれる傾向があります。子どもの学校のこともありますし、家族の引っ越しは荷物も多く、費用も労力もかかります。5年以上住み続けるケースも珍しくありません。

つまり、ファミリータイプは入居者が決まるまでに時間がかかることがある代わりに、一度決まれば長期的に安定した収入が見込めるということです。

募集設計はタイプに合わせて変えるべきです

ここが一番伝えたいことです。

単身向けの物件にファミリー向けの戦略で募集しても決まりにくいし、ファミリータイプの物件に単身向けの戦略で募集しても的外れになります。

自分の物件がどちらのタイプなのかを踏まえて、管理会社と一緒に募集設計を組み立てていくことが大切です。

▶ 参考記事:募集設計とは何か。「出せば決まる」と思っていると痛い目を見る

まとめ

ファミリータイプと単身向けでは、入居者が物件を選ぶ基準がまったく違います。

単身向けはイニシャルコストを下げることが効きやすい。礼金ゼロ・フリーレントは有効な手段。
ファミリータイプは検討者の家族構成や状況によって判断基準が変わる。
ファミリータイプは物件そのものだけでなく、周辺環境の要素が大きい。
ファミリータイプではエアコン・食洗機の設置やクロスの張替えが効果的。
単身向けは入居期間が短い傾向。ファミリータイプは長く住んでくれる傾向。
物件のタイプに合わせて募集設計を変えることが大切。

「なかなか決まらない」と感じたとき、家賃を下げる前に「自分の物件に合った募集の戦い方ができているか」を管理会社と一緒に確認してみてください。

管理会社を選ぶときに確認すべきポイントは、こちらにまとめています。


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