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分譲マンションを貸すとき、設備のグレードが高いと大きな出費をすることがある。

分譲マンションには、自分自身で住むことを前提にした高グレードの設備がついていることがあります。

天井カセットエアコン、自動お掃除機能付きのエアコン、高機能なシステムキッチン。自分で使う分にはありがたい設備です。

ただ、賃貸に出すとなると話が変わります。

高グレードの設備は、壊れたときのコストも高いからです。

天井カセットエアコンは見た目はいいが、交換費用が桁違い

天井カセットエアコンは天井に埋め込まれているため、部屋がスッキリ見えてスタイリッシュです。タワーマンションやハイグレードマンションに多く設置されています。

ところが、これが壊れると大変です。

一般的な壁掛けエアコンの交換費用が本体と工事込みで10〜15万円程度なのに対して、天井カセットエアコンは本体だけで40万円以上、工事費を含めると50万円以上かかることが珍しくありません。

クリーニング費用も壁掛け型と比較すると天井カセット型は倍以上高くなります。

そして厄介なのは、壁掛けエアコンに変更できないケースが多いということです。天井裏に配管が通されている構造上、壁掛けへの切り替えが物理的にできない場合があります。

つまり、天井カセットエアコンがある物件を貸し出す場合は、壊れたときに高額な交換費用がかかることへの一定の覚悟が必要です。賃料設定の段階で、将来の修繕コストも見込んでおいてください。

自動お掃除機能付きエアコンもおすすめしません

「自動お掃除機能がついているから便利ですよ」と思うかもしれません。

ただ、賃貸に出す場合はこの機能がかえってコスト要因になります。

まず、クリーニング費用が高くなります。
自動お掃除機能付きは内部構造が複雑でパーツが多いため、作業時間も倍程度かかります。

さらに、故障や交換の際も同等品に交換する必要があるため、費用が高くなります。

契約書への記載で将来のコストが変わります

ここが一番伝えたいポイントです。

たとえば、設備として「自動お掃除機能付きエアコン」と記載して貸し出した場合、交換する際も原則として自動お掃除機能付きのエアコンを設置する必要があります。同等の設備を提供する義務があるからです。

しかし、設備として「エアコン」とだけ記載しておけば、交換時にシンプルな壁掛けエアコンに変更することができます。

この違いは非常に大きいです。

エアコンに限らず、設備の記載は具体的な機能名やグレードまで書かないほうがオーナーにとっては有利です。「脱臭乾燥機付きウォシュレット」ではなく「ウォシュレット」、「調光機能付き照明器具」ではなく「照明器具」、「ガラストップガスコンロ」ではなく「ガスコンロ」というように、設備の記載はシンプルにしておくことをおすすめします。

交換が必要になったときの注意点

交換が必要となった際には設備の基本的な仕様を下げることはできません。
たとえばエアコンの対応している畳数を下げたり、ガスコンロが3口ついている場合、交換時に2口に減らすのはNGです。
基本的な機能を変えることはできないと覚えておきましょう。

設備と残置物の違いについては、こちらの記事で詳しく解説しています。
▶ 参考記事:設備と残置物の違い。これを知らないとトラブルになる

貸し出す前に設備のグレードを見直す

これから貸し出す方は、設備のグレードを見直すタイミングでもあります。

自分で住んでいたときの設備をそのまま貸し出すのか、賃貸向けにグレードを調整するのか。壊れてからではなく、貸し出す前に考えておいたほうが結果的にコストを抑えられることがあります。

たとえば、貸し出す前にエアコンがすでに古くなっている場合、あえてシンプルな壁掛けエアコンに交換してから貸し出すという判断もあります。初期費用はかかりますが、将来の修繕コストやクリーニングコストを考えると、トータルで安くなるケースがあります。

貸し出す前にどこまで修繕すべきかの考え方は、こちらの記事も参考にしてください。
▶ 参考記事:どこまで修繕して貸すべきか。判断の考え方。

まとめ

高グレードの設備は、賃貸に出すときにはリスクにもなります。

天井カセットエアコンは交換費用が50万円以上かかることもある。壁掛けに変更できないケースも多い。
自動お掃除機能付きエアコンはクリーニングも交換も割高。
設備の記載は機能名やグレードまで書かず、シンプルにしておく。
「エアコン」と記載しておけば、交換時にシンプルな機種に変更できる。
ただし基本的な仕様(口数など)を下げることはできない。
貸し出す前に設備のグレードを見直すことで、将来のコストを抑えられる。

管理会社に相談すれば、どの設備をどう記載すべきか一緒に整理できます。細かいことのように見えますが、将来の修繕費用に大きく影響する話です。

管理会社を選ぶときに確認すべきポイントは、こちらにまとめています。


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