指を一本ずつ折っていく、それを5回くりかえす。つまり7というNに対してインクリメントを5回繰り返した結果が12となった、そう捉えればいいことに… 連載 超訳プロレゴメナ 151 読書会編109
超訳プロレゴメナ読書会 第十回から
ディスカション(承前)
前島幸太郎:
今、先生がホワイトボードに書かれたのは、栗林君が言っていた、インクリメントを数式で表したものですね。カントの言葉にすると「5本の指、または5つの点といったものに助けを借りて」ということになるわけですね。
池田幸男:
指を一本ずつ折っていく、それを5回くりかえす。つまり7というNに対してインクリメントを5回繰り返した結果が12となった、そう捉えればいいことになりますね。
曽根康夫:
それは直観が取得するものであって、分析ではないということになります。ここに関するカントの言葉には、懇切丁寧なものを感じます。
ぼくたちはこれらの概念を、その内部でなく外部で考えなければならない。具体的なイメージ (セグナーが『算術』で述べているように) 、つまり 5本の指、または5つの点といったものに助けを借りて、その5つの単位を連続的に7に追加しなければならない。そういった具体的なイメージの助けをかりて、ぼくたちの概念は、7+5=12に拡張されたものとなるのだ。
総合として求められる拡張も、ここに観えます。
前島幸太郎:
概念を分析するだけでは、Nの変化としての12が導きだされることはない、ってわけですね。ここには、人間の感性がなりたつ「空間」や「時間」を、意識しているとも捉えてもいいことになります。もっともそれが納得できるのは、5節以降じゃなかっただろうか。
そこでは、7+5=12が、数式であって公理でないことも 明確になるんじゃなかっただろうか?
栗林雄太:
5節以降! 今日で10回目になるのに、まだ2節の途中ですけど…
桐川夢見:
じゃあ、20回目くらいでそこにたどり着くことになるのかしら…
山際このみ:
20回目って来年になるんじゃない! 気が遠くなりそうだね。
桐川夢見:
いいえ、楽しみが増えたって、思うことにします。
周りからは、笑い声が聞こえていた。
