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【第11回】1日で効果が出る⁈──エンタープライズ営業で見逃せない熱量ある推進者の存在🤔 【エンタープライズ営業のヒント】

はじめに

28年エンタープライズ営業のロールを企業を変更しながらやってきました。振り返ると色々な気付きがあるのに、企業秘密保持の観点から、これまで公開を控えてきました。その反省の上に少しずつ気付きをまとめてみたいと考えたのがきっかけです。少しでもヒントがあれば幸いです。
(👇自己紹介はこちら)

1.「決裁者」だけを見ていては見失うものがある

エンタープライズ営業において、案件の成否を左右する要素のひとつが「決裁者との関係構築」です。役員や事業部長など、最終的な意思決定を担う方々に提案の価値を理解していただくことは、言うまでもなく重要です。特に数億円〜数十億円規模の案件では、会社の方針や予算配分に関わるため、決裁者の承認は不可欠です。

しかし、現実には多忙な役員の方が、提案の細部まで理解し、推進してくださるケースは限られています。もちろん、役員自らがプロジェクトの推進者である場合は別ですが、そうでない場合、営業としては「誰がこの提案を社内で動かしているのか?」という視点が極めて重要になります。

2.「熱量ある推進者」の存在に気づいたエピソード

ある大手製造業との案件で、事業部長が窓口となっていたのですが、打ち合わせの中で、ある中堅社員の方が非常に積極的に発言されていることに気づきました。

その方は、提案内容に対して具体的な質問を多く投げかけ、導入後の運用イメージや社内展開の方法まで踏み込んで話されていました。さらに、打ち合わせ後のメールも非常にレスポンスが早く、こちらの資料に対して的確なフィードバックを返してくださるのです。

ある日、その方から「次回の打ち合わせに役員と事業部長を呼びますので、意思決定に向けた話をしていただけますか?」という連絡がありました。この瞬間、「この方が社内で提案を動かしているキーパーソンだ」と確信しました。

結果的に、その方の社内調整力と熱意が案件を前進させ、最終的には役員の承認を得て受注に至りました。まさに「熱量ある推進者」が案件の流れをグリップし進めた瞬間でした。

3.「熱量ある推進者」の特徴とは?

このような経験を通じて、私は「熱量ある推進者」にはいくつかの共通点があると感じています。以下のような特徴が見られることが多いです:

  • 発言の割合が高い:打ち合わせの場で積極的に話し、提案の活用方法や社内展開について具体的な意見を持っている。

  • 推進に関する質問が多い:「導入後のサポートは?」「社内展開のステップは?」など、実行フェーズを見据えた質問が多い。

  • 連絡頻度が高く、即レスを求める:メールやチャットでのやり取りが活発で、スピード感を持って対応してくれる。

  • 本当の課題や購買動機を話すことができる:「なぜこの提案が必要なのか」「何を変えたいのか」を語れる。

  • 導入できない理由を明示できる:障壁や懸念点を率直に共有してくれるため、営業側も対策を講じやすい。

  • 決裁者を呼ぶことができる:社内での影響力があり、必要なタイミングで決裁者を巻き込むことができる。

法務や知財の課題がある場合でも、社内のコーポレート部門を巻き込み、部門間で直接会話を促すなど、実行力のある動きを見せてくれるのも特徴です。

※コーポレート部門にはコープレート部門。巻き込み方はこちらを参考にしてください

4. 営業活動の“本気の相手”を見極める──推進者と非推進者の違いに気づく力

一つの気付きとして、営業マニュアルや外資系本社の方針では、決裁権を持つ社長や役員を押さえ、トップダウンで受注を狙うことが強調されがちです。もちろん、決裁者との関係構築は重要です。しかし、実際に案件を動かしているのは、現場で熱意を持って取り組んでいる推進者であることが多く、しかもその人物が必ずしも役職者とは限りません。

営業としては、「誰がこの提案に本気で向き合っているのか?」という視点を持ち、推進者の存在を見失わないことが重要です。提案がその人にとって「使える代物」になっているかどうかを見極め、寄り添いながら進めることで、案件の成功確率は格段に高まります。

⚠️ 推進者の“仮面”をかぶった非推進者にも注意

注意すべきは、推進者のように振る舞いながら、実際には社内解説ばかりして決裁には関与しない“非推進者”の存在です。こうした人物は、発言量が多く、場を仕切るような立ち位置にいることもありますが、実際には案件を前に進める意志や責任を持っていないことが多いです。

彼らは「社内事情の説明」や「リスクの指摘」には長けていても、導入に向けた熱意や行動が伴わないため、営業がその人を中心に進めてしまうと、案件が停滞するリスクがあります。ただし、こうした方々の協力が社内理解を深める上で役立つ場面もあるため、役割を見極めて関係を築くことが大切です。

✅ 営業としての心がけ

  • 普段のコミュニケーションを通じて“本気度”を見極める
    → 具体的な導入イメージを語るか?社内調整に動いているか?

  • 発言量ではなく“行動量”を見る
    → 会議で話すだけでなく、実際に社内で動いているか?

  • 推進者と非推進者を見分ける“仮説”を持つ
    → この人は本当に導入に向けて動いているのか?それとも説明役か?

  • 決裁者だけでなく、推進者との関係構築を重視する
    → 現場の熱量を拾うことで、提案の実現性が高まる

では、まとめに入りましょう。

まとめ:営業は「誰が動かすか」を見極める仕事

エンタープライズ営業は、長期戦であり、関係者も多岐にわたります。その中で、決裁者だけでなく「熱量ある推進者」に目を向けることは、営業としての視野を広げ、提案の質を高める大切なポイントです。

営業は「誰に話すか」だけでなく、「誰が動かすか」を見極める仕事。
その視点と心がけが、信頼を築き、成果につながる営業活動の土台となります。

次はこちらの記事をどうぞ!
A. 熱意ある推進者とのコミュニケーション必須事項をまとめました

B.熱意ある推進者に会う前に自身の営業信念を確認

エンタープライズ営業の道は深いな 😉


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